ダルマワシ

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ダルマワシ
ダルマワシ Terathopius ecaudatus
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: タカ目 Accipitriformes
亜目 : タカ亜目 Accipitres
上科 : タカ上科 Accipitroidea
: タカ科 Accipitridae
: ダルマワシ属 Terathopius
: ダルマワシ T. ecaudatus
学名
Terathopius ecaudatus
Daudin, 1800
和名
ダルマワシ
英名
Bateleur

ダルマワシ(達磨鷲、学名Terathopius ecaudatus)は、タカ目タカ科に分類される鳥。本種のみでダルマワシ属を構成する。

形態[編集]

体長は約55~70cm[1]。雌雄で体色が異なり、オスの方がメスよりも羽が黒っぽく翼の頂部が白い。また雛鳥の羽毛はくすんだ茶色をしている。翼は長く先が細くなっており、大きな風切羽を持つ。尾羽は対照的に非常に短い。

くちばしは鋭く、鍵形状に曲がっている。脚は硬い鱗で覆われており、餌である蛇の毒牙にかからないように守られている。

生態[編集]

食性は動物食だが、小型の哺乳類や鳥類、爬虫類の他に死肉や昆虫、鳥の卵などと餌を選ばない[1]

繁殖期は地域によって異なり、西アフリカでは9月~5月、南アフリカでは12月~8月、東アフリカでは年間を通じて行われる[1]

生息地[編集]

アフリカ中央部のコンゴ盆地ロペ=オカンダ熱帯雨林を除くサハラ砂漠以南のアフリカに生息する。生息域は広く、西はセネガル、東はエチオピアまで、南はナミビアに至る。また、モーリタニアの南部、ソマリアの西部、南アフリカの北部にも見られる[2]イエメンサウジアラビアなどのアラビア半島南部にも生息する。[3]

名称[編集]

学名の”ecaudatus”は、「尾羽がない」という意味である。英名”bateleur”は「綱渡り芸人」を意味するフランス語である。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d BirdLife International. 2016. Terathopius ecaudatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T22695289A93501191. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T22695289A93501191.en. Downloaded on 05 May 2020.
  2. ^ Terathopius ecaudatus (Species Factsheet by BirdLife International)
  3. ^ 世界で一番美しい鷲の図鑑. 株式会社エクスナレッジ. (2020年2月1日)