タンタン アメリカへ

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タンタン アメリカへ
(Tintin en Amérique)
発売日 1932
シリーズ タンタンの冒険 (Les aventures de Tintin)
出版社 カステルマン
制作陣
ライター エルジェ
アーティスト エルジェ
オリジナル
掲載 20世紀子ども新聞
掲載期間 1931年9月3日 – 1932年10月20日
言語 フランス語
翻訳版
出版社 福音館書店
発売日 2004
翻訳者 川口恵子
年表
前作 タンタンのコンゴ探険 (1931年)
次作 ファラオの葉巻 (1934年)

タンタン アメリカへフランス語:Tintin en Amérique )は、ベルギーイラストレーターエルジェによって描かれたコミック、タンタンの冒険シリーズの3番目の作品である。

概要[編集]

1931年から1932年の間に20世紀子ども新聞に連載された。1932年に白黒版が刊行され、1946年にはそれをカラー化したバージョンが刊行された。 1930年代のアメリカ合衆国を舞台としており、この作品においてエルジェはそこで実在の人物を登場させたり、白人のインディアンへの扱いを批判している。[1]

あらすじ[編集]

1930年代のアメリカ。シカゴにやって来たタンタンとスノーウィはタクシーでホテルに向かう。しかしそのタクシー運転手はタンタンを誘拐しようとし窓にシャッターをかけてタンタンたちを閉じ込める。偶然タイヤがパンクし運転手がタイヤを交換しているその隙にタンタンは鋸でドアを切って脱出する。偶然警察のオートバイが通りかかりタンタンは警察官らにタクシーを追いかけて捕まえるように依頼する。オートバイはタクシーに追いつき、運転手は逮捕される。タンタンが理由を聞くとその運転手はタンタンをさらえば500ドルもらえるからとのことだった。そのときブーメランが運転手の顔を直撃、投げつけた男が警察のオートバイを盗んで逃走する。タンタンと警察は車で追いかけるが、途中で妨害にあってタンタンも重傷を負ってしまう。

数日後、やっと退院できたタンタンは急に誘拐されてしまう。誘拐したのはアル・カポネの命令によってタンタンを消そうとしたギャングたちだった。 スノーウィの機転によって目を覚ましたタンタンはカポネとその一味をやっつけて警察に捕まえてくれと依頼するが、信じてもらえず。その後、スノーウィが派手にやられて戻ってきた。

ホテルにチェックインしたタンタンは、怪しげな男が自分を狙っていることに気付き、窓を経由して隣の部屋に移り、逆にその男を捕まえる。フロントに警察を手配して、警察に警察署についてきてもらうように頼まれる。しかし、連れてこられた場所は警察署ではなく、カポネのライバル、ボビー・スマイルズのシンジケートだった。仲間になるよう要求するスマイルズに反抗するタンタンだったが、手下に毒ガスをかけられ、海に落とされる。だが、手下は毒ガスと間違えて催眠ガスを浴びせていたため、タンタンは助かり、自分を探しに来たスマイルズの手下2名を逮捕する。

タンタンは警察と手を組み、スマイルズのギャング集団を逮捕する作戦をたてる。部下は逮捕に成功したが、スマイルズを取り逃してしまう。翌日スマイルズがインディアンの地にいるという情報を聞いたタンタンはレッドスキンシティへと向かう。

レッドスキンに着いたタンタンはカウボーイの衣装に着替えてインディアンの居住地へ行くが、スマイルズの策略によってインディアンによって捕まり、生贄に捧げられそうになる。しかし、運よく回避したタンタンは地中のトンネルに潜って逃げるが、そこから石油が出てきて多くの実業家がその場所を買い取り、インディアンたちは立ち退きを強いられ、一日で都会に変貌したのだった。

登場人物[編集]

タンタン
ルポ記者。本作ではギャングとの対決を繰り広げ、何度か絶体絶命のピンチに合うも、色々と運よく回避され、打ち勝っていく。
スノーウィ
タンタンの相棒の犬。
アル・カポネ
実在したギャングのボス。タンタンのコンゴ探険では直接の登場はなかったが、ダイヤモンドの密輸をタンタンに妨害された。本作では、シカゴに来たタンタンを抹殺しようとする。原作では序盤のみの登場だったが、アニメではストーリー全体の黒幕となっており、最終的に逮捕されている。
ボビー・スマイルズ
アル・カポネと対立するライバルのギャング。タンタンを仲間にしようとするが反対され、毒ガスで葬ろうとする。しかし、手下が間違って催眠ガスをかけたため、計画は失敗に終わる。その後、タンタンから逃れるため、様々な手でタンタンを殺そうとするが、ことごとく失敗に終わり、最終的には逮捕された。
誘拐組織のボス
誘拐を専門とするギャング。剣が仕込まれている杖を持っている。原作では名前は設定されていなかったが、アニメでは「バグジー」という名前で登場している。
大酋長
インディアンの大酋長。スマイルズの策略でタンタンを生贄に捧げようとする。
マイク・マッカダム
ホテルの探偵。行方不明になったスノーウィを探すタンタンに協力するが、適当な犬を何匹も持ってきただけで、結局はなんの役にも立たず、タンタンを呆れさせた。
トム・ホーク
誘拐組織のボスの手下。タンタンを精肉工場に連れていき、そこでタンタンをひき肉にしようとするが、作業員がストライキで操業を怠けていたため、失敗。その後、誘拐組織のボスとともに警察に逮捕された。

また、晩餐会のシーンで1コマだけラスタポプロスが登場している。

映像化作品[編集]

 1991年から1992年にかけてネルバナによってアニメ化された。通常のタンタンシリーズは1つのエピソードで二部構成となるのが基本だが、この作品は1話完結となっている(これはふしぎな流れ星レッド・ラッカムの宝も同様)。原作とは異なる部分が多く、例として以下の例がある。

・スマイルズは原作ではカポネのライバルだったが、アニメではカポネの手下となっている。
・インディアンの登場がカットされ、タンタンがスマイルズを追い詰めるまでの過程が簡素なものになっている。
・原作では逮捕されたかどうか不明だったカポネがアニメ終盤で逮捕されている。
・ラストシーンは原作ではタンタンが船でヨーロッパへ帰るシーンだったが、アニメでは電話で新しい事件を聞いたタンタンがスノーウィと共に事件現場へと出かけていくといったシーンになっている。

脚注[編集]

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