タイマイ

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タイマイ
タイマイ
タイマイ Eretmochelys imbricata
保全状況評価[1][2]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 CR.svgワシントン条約附属書I
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : ウミガメ上科 Chelonioidea
: ウミガメ科 Cheloniidae
: タイマイ属 Eretmochelys
Fitzinger, 1843
: タイマイ E. imbricata
学名
Eretmochelys imbricata
(Linnaeus, 1766)
シノニム

Testudo imbricata Linnaeus, 1766

和名
タイマイ
英名
Hawksbill turtle
Lieux pontes tortue ecaille.png
赤:大規模な繁殖地、黄:小規模な繁殖地

タイマイ(玳瑁[3]、瑇瑁[3]Eretmochelys imbricata)は、ウミガメ科タイマイ属に分類されるカメ。本種のみでタイマイ属を構成する。

分布[編集]

インド洋大西洋太平洋[4][5]

主要な繁殖地としてインドネシアセーシェルモルディブ西インド諸島などがある[4]日本は最北の繁殖地で[6]石垣島黒島などで少数産卵する[5]

形態[編集]

甲長53-114センチメートル[6]。体重30-70キログラム[4]椎甲板肋甲板の後部が、その後ろにある甲板の前部と重なる[4][6][5]。肋甲板は左右に4枚ずつ[5]縁甲板の後縁は鋸状に尖る[4][5]。背甲の色彩は黄色で、黒褐色の斑紋が入る[4]。これにより海中のサンゴに擬態していると考えられている[4]。腹甲の色彩は黄色[4]

頭部は細長く、吻端が尖る[5]。前額板は4枚(2枚ずつ)。顎を覆う角質(嘴)が発達する[6]。頭部や四肢の背面は黄色く縁取られた黒褐色の鱗で覆われ、腹面は黄色[4]

卵は直径3.5センチメートル[4]

生態[編集]

熱帯や亜熱帯にあるサンゴ礁が発達した海洋に生息する[4][5]。外洋を回遊することはまれ[6]

食性は動物食で、主にカイメンを食べるが[4]、軟らかいサンゴ甲殻類棘皮動物藻類なども食べる[6][5]。サンゴの死骸は嘴や前肢で取り除き、嘴を使い岩やサンゴの隙間にいる獲物を啄ばむ[4][6]

繁殖形態は卵生。周年繁殖する[4]。砂浜に20-30センチメートルの深さの穴を掘り、1回に96-200個の卵を産む[4][5]。卵は2か月で孵化する[5]

人間との関係[編集]

卵は食用とされることもある[4]。食性から肉に毒が含まれることもあり、食べた人が中毒死した例もある[4][7]。なお、解毒剤は存在しない[7]

日本では甲板が鼈甲細工(べっこうざいく)の原料とされた[4][6]

開発による生息地の破壊、漁業による混獲、甲板や食用の乱獲などにより生息数は激減している[4][5]。日本は世界各地から大量に本種の甲板を輸入し、1975年にワシントン条約が発効してからも本種の甲板の輸入を続けていた[4]。しかし国際社会からの批判が大きく、1993年に本種の甲板の輸入は禁止された[4]

絶滅危惧IB類 (EN)環境省レッドリスト[5]

Status jenv EN.svg

交雑問題[編集]

交雑問題[編集]

2013年6月奄美大島において、アカウミガメとタイマイの特徴を併せ持つ交雑種が産卵していることが、NPO法人日本ウミガメ協議会によって確認された。同協議会では、種の保全が脅かされる危険性があるとして、今後子ガメの種の確認を実施したいとしている[8]

画像[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Appendices”. CITES. 2019年4月3日閲覧。
  2. ^ Eretmochelys imbricata (Hawksbill Turtle)”. International Union for Conservation of Nature and Natural Resources.. 2012年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月3日閲覧。
  3. ^ a b 広辞苑 第5版』、岩波書店
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』、講談社2000年、106-110、203-204頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 環境省 自然環境局 生物多様性センター
  6. ^ a b c d e f g h 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、313頁。
  7. ^ a b 時事通信 フォトニュース ミクロネシアでウミガメ食べて6人死亡(2010年11月24日 記事を確認)[リンク切れ]
  8. ^ “交雑ウミガメ産卵、国内初確認…タイマイの特徴”. YOMIURI ONLINE(読売新聞). (2013年6月30日). オリジナルの2013年7月5日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20130705065017/http://www.yomiuri.co.jp:80/eco/news/20130630-OYT1T00234.htm 

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]