ジメチルグリシン

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ジメチルグリシン
識別情報
CAS登録番号 1118-68-9 チェック
PubChem 673
ChemSpider 653 チェック
EC番号 214-267-8
DrugBank DB02083
KEGG C01026 チェック
MeSH dimethylglycine
ChEBI
RTECS番号 MB9865000
バイルシュタイン 1700261
Gmelin参照 82215
3DMet B00224
特性
化学式 C4H9NO2
モル質量 103.12 g mol−1
外観 白色結晶
匂い 無臭
密度 1.069 g/mL
融点

178-182 °C, 451-455 K, 352-360 °F

沸点

175.2 °C, 448 K, 347 °F

危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード WARNING
Hフレーズ H302
半数致死量 LD50 >650 mg kg−1 (oral, rat)
関連する物質
関連するカルボン酸
関連物質 ジメチルアセトアミド
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジメチルグリシン(Dimethylglycine)は、化学式(CH3)2NCH2COOHのグリシンの誘導体である。マメや肝臓で見られる。トリメチルグリシンが1つのメチル基を失うことによって形成される。また、コリンの代謝の副産物でもある。

ジメチルグリシンが最初に発見された時にはビタミンB16と呼ばれたが、実際のビタミンB群とは異なり、食物からジメチルグリシンを得られなくても病気にはならない。これはヒトの体内でもクエン酸回路で合成されるためで、[要出典]ビタミンの定義には当てはまらない。

利用[編集]

ジメチルグリシンを運動選手の成績向上薬や免疫増強薬、また自閉症てんかんミトコンドリア病等の治療等に用いる可能性が提案されている[2][3]自閉症スペクトラム障害の治療に対しては偽薬とほぼ差がないとの論文も出されている[4][5]

合成[編集]

この化合物は、遊離アミノ酸や塩酸塩として市販されている。エシュバイラー・クラーク反応によるグリシンのアルキル化によって合成される。この反応では、溶媒及び還元剤としてのギ酸中で、グリシンを含水ホルムアルデヒドで処理される。その後塩酸を加えて塩酸塩を得る。遊離アミノ酸は、酸化銀(I)等の酸塩で中和することにより得られる[6]

H2NCH2COOH + 2 CH2O + 2 HCOOH → (CH3)2NCH2COOH + 2 CO2 + 2 H2O

出典[編集]

  1. ^ dimethylglycine - Compound Summary”. PubChem Compound. USA: National Center for Biotechnology Information (2004年9月16日). 2012年4月24日閲覧。
  2. ^ Dimethylglycine”. About Herbs, Botanicals & Other Products. Memorial Sloan–Kettering Cancer Center (2009年12月8日). 2015年1月20日閲覧。
  3. ^ Chinnery P, Majamaa K, Turnbull D, Thorburn D (2006年). Chinnery, PF. ed. “Treatment for mitochondrial disorders”. Cochrane Database of Systematic Reviews (Online) (1): CD004426. doi:10.1002/14651858.CD004426.pub2. PMID 16437486. 
  4. ^ Bolman WM, Richmond JA (1999年6月). “A double-blind, placebo-controlled, crossover pilot trial of low-dose dimethylglycine in patients with autistic disorder”. Journal of Autism and Developmental Disorders 29 (3): 191–4. doi:10.1023/A:1023023820671. PMID 10425581. 
  5. ^ Kern JK, Miller VS, Cauller PL, Kendall PR, Mehta PJ, Dodd M (2001年3月). “Effectiveness of N,N-dimethylglycine in autism and pervasive developmental disorder”. Journal of Child Neurology 16 (3): 169–73. doi:10.1177/088307380101600303. PMID 11305684. http://jcn.sagepub.com/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=11305684. 
  6. ^ Clarke, H. T.; Gillespie, H. B.; Weisshaus, S. Z. (1933年). “The Action of Formaldehyde on Amines and Amino Acids”. Journal of the American Chemical Society 55 (11): 4571. doi:10.1021/ja01338a041.