ゲイシャ (コーヒー)

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ゲイシャ: Geisha)は、コーヒーの最高級品種(スペシャルティ・コーヒー)のひとつであり、市場に現れたのは21世紀になってからと歴史は浅いが、世界で最も高価なコーヒー種と言われる[1]。“ゲイシャ”という名は、エチオピアにある原産地の村名に由来し[2]、日本の芸者とは関係ない[1]

味は蜜柑[1][3]レモン[3][4]といった柑橘類[5]あるいはネクタリンパッションフルーツ[6]といったフルーティな[7]酸味[3]甘み[8]があり、蜂蜜[3]チョコレートのような残り感を持つものもある[7]。そして、ジャスミン[1][6]ベルガモット[4]のようなフローラルな香りの[5][8]、強い風味を持つ[9]。精製はナチュラル(実ごと日干し乾燥したのち豆を取り出す)とウォッシュド(先に取り出した豆を水洗いして乾燥させる)の二種類あり[1]、ゲイシャならではの香りを引き立たせるため浅煎りで出されることが多い[6]

ゲイシャはアラビカ種の一種で[8]、木は非常に高く成長し、は細長い[1]果実も他の種に比べると細長く[1]、赤いオリーブ状の実をした[1]大型長粒種である[10]。一般に栽培は難しく[6]他の種に比べて収量も半分程度しかないため[8]希少性が高い。産地は中南米が多く[2]、特にパナマ産は最高級品として[2]人気が高い[6]。価格は日本の店頭での豆売りでは2012年に販売されたコスタリカ産が226グラム6,000円、2016年に販売されたパナマ産が250グラム10,800円と非常に高価である[6]

歴史[編集]

ゲイシャは、エチオピア南西部カファ地方の[10]ゲシャ村で1931年に発見された、比較的新しい種である[1]。その後、ケニアタンザニアを経由して、1953年コスタリカの農学研究所 CATIE へ持ち込まれたが[1]、当時の栽培地は標高が低かったため味が悪く、長らく見捨てられた状態が続いた[1]。しかし2000年になってから、パナマのボケテ地区の冷涼な渓谷[5]にあるエスメラルダ農園で隔離されながら栽培されたゲイシャが、見事な実をつけるようになった[1]。エスメラルダ農園は元はスウェーデン人が開いた古い農園で、1964年にバンク・オブ・アメリカの元社長ルドルフ・ピーターソンが買い取ってそれを息子のプライス、孫のダニエルが受け継ぎ[2]、そうやってゲイシャの栽培に成功したのはダニエルの代になってからだった[2]。エスメラルダ農園のゲイシャは、2004年にコーヒーの国際品評会“ベスト・オブ・パナマ”で[3]当時の落札最高額の世界記録を更新して[10]優勝し、一躍脚光を浴びるようになった[8]。この国際品評会には日本の輸入業者も来ており「ゲイシャ」の名が定着した[9]。その後、エスメラルダ農園のゲイシャは、「ベスト・オブ・パナマ」「SCAAカッピングパビリオン」「レインフォーレスト・アライアンス・カッピング・フォー・クォリティ」といった各種の品評会で1位を獲得している[5]。現在ゲイシャは、原産地と環境条件が似たパナマコスタリカコロンビアといった中南米で主に栽培が行なわれている[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l ゲイシャコーヒーレポート”. 21世紀の黄金の馬. 三冬社. 2018年7月26日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 高井尚之 (2017年9月22日). “1杯3千円、「幻の世界最高級コーヒー」が日本でも飲める!絶句必至のブッ飛びの味 (1/3)”. Business Journal. Business Journal. 2018年7月26日閲覧。
  3. ^ a b c d e 高井尚之 (2017年9月22日). “1杯3千円、「幻の世界最高級コーヒー」が日本でも飲める!絶句必至のブッ飛びの味 (2/3)”. Business Journal. Business Journal. 2018年7月26日閲覧。
  4. ^ a b コーヒーの概念を覆す!?トップオブトップのスペシャリティコーヒーをご体験あれ!”. 西武渋谷店 (2017年1月27日). 2018年7月26日閲覧。
  5. ^ a b c d 【ゲイシャ】パナマ エスメラルダ農園 (200g)”. 天海珈琲. 2018年7月26日閲覧。
  6. ^ a b c d e f スタバ史上最高額の「2000円コーヒー」どんな味? 「ジャスミンを思わせる香り」銀座で飲んでみた”. J-CASTニュース. J-CAST (2014年9月17日). 2018年7月26日閲覧。
  7. ^ a b 高井尚之 (2017年9月22日). “1杯3千円、「幻の世界最高級コーヒー」が日本でも飲める!絶句必至のブッ飛びの味 (3/3)”. Business Journal. Business Journal. 2018年7月26日閲覧。
  8. ^ a b c d e 田中ケイコ (2014年6月5日). “「ゲイシャ」という名前のコーヒーが絶品すぎる!”. マイナビニュース. マイナビ. 2018年7月26日閲覧。
  9. ^ a b 【パナマ】運河と「幻のコーヒー」の国―― アニメ、盆栽など日本文化じわり”. Yahoo!ニュース 特集. Yahoo! JAPAN (2017年9月25日). 2018年7月26日閲覧。
  10. ^ a b c サザコーヒー コーヒーのカタログ”. サザコーヒー. 2018年7月26日閲覧。