キャリントン男爵

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キャリントン男爵キャリントン家(第2期)の紋章のエスカッシャン部分

キャリントン男爵英語: Baron Carrington)は、イギリス男爵位。

2回創設されており、第1期のキャリントン男爵はイングランド貴族(アイルランド貴族爵位キャリントン子爵英語版の従属爵位)、第2期の2つのキャリントン男爵はそれぞれグレートブリテン貴族アイルランド貴族である。


歴史[編集]

第3代キャリントン男爵(第2期)ロバート・ウィン=キャリントン(初代リンカンシャー侯爵)

1643年10月31日チャールズ・スミス(1598-1665)にアイルランド貴族爵位「プロヴィンス・オブ・コノートにおけるバーフォードのキャリントン子爵英語版Viscount Carrington of Burford, in the Province of Connaught)」とともにイングランド貴族爵位「カウンティ・オブ・ウォーリックにおけるウォートンのキャリントン男爵Baron Carrington of Wotton, in the County of Warwick)」が与えられたのがキャリントン男爵位の最初の創設である[1]。しかしこの爵位は3代キャリントン子爵・キャリントン男爵チャールズ(1635-1706)が跡継ぎなく1706年5月11日に死去したことで消滅した[2]

第2期は1796年7月16日庶民院議員ロバート・スミス英語版(1752–1838)アイルランド貴族爵位「ブルコット・ロッジのキャリントン男爵Baron Carrington of Bulcot Lodge)」、1797年10月20日グレートブリテン貴族爵位「カウンティ・オブ・ノッティンガムにおけるアプトンのキャリントン男爵Baron Carrington, of Upton in the County of Nottingham)」に叙されたのにはじまる[3]

その息子で第2代キャリントン男爵位を継承したロバート英語版(1796–1868)は勅許を得て姓をスミスから爵位と同じキャリントンへ変更した[4]

その息子で第3代キャリントン男爵位を継承したロバート・ウィン=キャリントン(1843–1928)自由党の政治家としてニューサウスウェールズ州総督や閣僚職を務め[5]1895年7月には連合王国貴族カウンティ・オヴ・バッキンガムにおけるチェッピング・ウィカムのウェンドーヴァー子爵Viscount Wendover, of Chepping Wycombe in the County of Buckingham)」と連合王国貴族「キャリントン伯爵Earl Carrington)」に叙され[6][5]。ついで1912年2月には連合王国貴族「リンカンシャー侯爵Marquess of Lincolnshire)」に叙されたが[7][5]、一人息子に先立たれたため、これらの爵位は跡継ぎなく消滅した[5]

2つのキャリントン男爵位のみ弟ルパート・キャリントン(1852–1929)に継承された[8]

第6代キャリントン男爵(第2期)ピーター・キャリントン

その孫である第6代キャリントン男爵ピーター・キャリントン(1919-2018)は、保守党の政治家として閣僚職を務め、サッチャー内閣では外務英連邦大臣を務めた[9][10]世襲貴族で最後の外務大臣就任者であった。

現在の当主はその息子である7代キャリントン男爵ルパート・キャリントン英語版(1948-)である。

現当主の保有爵位[編集]

現当主ルパート・キャリントン英語版は以下の爵位を保有している[11]

キャリントン男爵一覧[編集]

キャリントン男爵 第1期(1643年)[編集]

キャリントン男爵 第2期(1796年)[編集]

リンカンシャー侯爵(1912年)[編集]

キャリントン男爵 第2期(1796年)[編集]


家系図[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ Lundy, Darryl. “Charles Smyth, 1st Viscount Carrington of Burford” (英語). thepeerage.com. 2014年11月28日閲覧。
  2. ^ Lundy, Darryl. “Charles Smith, 3rd Viscount Carrington of Burford” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  3. ^ Lundy, Darryl. “Robert Smith, 1st Baron Carrington of Upton” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  4. ^ Lundy, Darryl. “Robert John Carrington, 2nd Baron Carrington of Upton” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  5. ^ a b c d Lundy, Darryl. “Sir Charles Robert Wynn-Carington, 1st and last Marquess of Lincolnshire” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  6. ^ The London Gazette: no. 26646. p. 4158. 1895年7月23日。2014年11月29日閲覧。
  7. ^ The London Gazette: no. 28586. p. 1558. 1912年3月1日。2014年11月29日閲覧。
  8. ^ Lundy, Darryl. “Rupert Clement George Carington, 4th Baron Carrington of Upton” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  9. ^ 小川(2005) p.57
  10. ^ Lundy, Darryl. “Peter Alexander Rupert Carington, 6th Baron Carrington of Upton” (英語). thepeerage.com. 2014年11月29日閲覧。
  11. ^ Heraldic Media Limited. “Carrington, Baron (I, 1796)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年8月1日閲覧。

参考文献[編集]

  • 小川晃一 『サッチャー主義』 木鐸社、2005年。ISBN 978-4833223690