エヴロス県

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エヴロス県
Περιφερειακή ενότητα Έβρου
測地系: 北緯41度10分 東経26度05分
{{{州}}}におけるエヴロス県の位置
ギリシャの国旗 ギリシャ共和国
地方 東マケドニア・トラキア
県都 アレクサンドルーポリ
面積 4,242 km²
人口 150,580 人 (2005年)
人口密度 35 人/km²
ナンバープレート EB,OP
自治体コード 72
構成自治体数 5
標準時 EETUTC+2
夏時間EESTUTC+3

エヴロス県Έβρος / Evros)は、ギリシャ共和国東マケドニア・トラキア地方を構成する行政区(ペリフェリアキ・エノティタ)のひとつ。ギリシャ共和国で最も東北に位置し、トルコブルガリアと境界を接する。県都はアレクサンドルーポリ

地理[編集]

位置・広がり[編集]

トルコとの国境を隔てるエヴロス川

エヴロス県は、東西に長い東マケドニア・トラキア地方の最も東に位置する。また、ギリシャ共和国領土の最北端となる県である。

エヴロス県は、西トラキア英語版トラキアのギリシャ領部分)の一部である。その名称は、トラキアの重要な河川であり、現在はギリシャとトルコを分かつ国境となっているエヴロス川en:Maritsa)に由来する。エヴロス県の北部および北西部はブルガリアと国境を接する。西部は、ロドピ県と接する。

エヴロス県は、ギリシャのうちで最も広い県の一つであり、西トラキア地方の45%を占める。南北は約150km、東西は70~100kmの長さである。また、エーゲ海上のサモトラキ島を県域に含む。

地勢[編集]

県内第一の川はエヴロス川、第2の川はアルダ川である。

気候[編集]

県の南部、および中部は主に地中海性気候である。北部および高地部では、冬に寒冷な大陸性気候が主に見られる。

歴史[編集]

現在のエヴロス県の地帯には、マケドニア王国に併合されるまでは、トラキア人が支配していた。紀元前310年ごろの分裂までマケドニア王国の支配が続き、代わって紀元前80年ごろまでセレウコス朝の統治下に入った。その後トラキア属州として、ローマ帝国に編入されたのち、紀元後395年のローマ帝国が東西に分かれたときには東ローマ帝国領となり、15世紀まで続いた。この間には、スラヴ人ゴート人に侵略されていた。

フェレスの修道院

その後、オスマン帝国の支配下に入ったが、ギリシア独立戦争時にこの地で起こった戦闘は敗北し、反乱は鎮圧された。また、バルカン戦争ではブルガリアに占領、割譲され、完全にこの地域がギリシアの統治下となったのは、第一次世界大戦後の1920年であった。この地域はトラキア県の一部となり、1947年に細分化され、現在のエヴロスとなった。 希土戦争中に、ギリシア人の避難民の多くが、これらの新しく設置された県内の町や村、トルコ人やその他の民族が古くから住む地域にも移住し、オレスティアダの新市街などは、経済がわずかながら向上した。第二次世界大戦ギリシア内戦を経たのちに、アレクサンドルーポリの地域には、多くの建造物が再建され、経済が復興したが、もとの住民の何割かは、19世紀の中ごろから終わりにかけての間に、ギリシア国内の大都市や、あるいは外国に移住した。

エヴロス川流域は洪水の被害がたびたび発生した。1950年代と60年代には、オレスティアダ郊外の集落が被害を受け、1997年末にはラヴァラおよびディディモティホが水に浸かった。また、2005年には、2月17日から22日にかけて、および5月1日から4日にかけても洪水が発生した。2007年7月30日には、アレクサンドルーポリの40km北のアイシミ山火事が発生した。また、その数日後の8月6日には、この一帯を豪雨が襲い、大きな被害が発生した。

行政区画[編集]

エヴロス県

市(ディモス)[編集]

エヴロス県は、以下の自治体(ディモス、市)から構成される。人口は2001年国勢調査時点。

自治体名 綴り 政庁所在地 面積 Km² 人口
1 アレクサンドルーポリ Αλεξανδρούπολη アレクサンドルーポリ  (el 1,219.9 65,894
2 ディディモティホ英語版 Διδυμότειχο ディディモティホ  (el 569.5 23,484
3 オレスティアダ英語版 Ορεστιάδα オレスティアダ  (el 967.5 39,485
4 サモトラキ Σαμοθράκη サモトラキ 178.0 2,723
5 スフリ英語版 Σουφλί スフリ  (el 1,339.6 17,768

旧自治体(ディモティキ・エノティタ)[編集]

エヴロス県の旧自治体(1999年 - 2010年)

カリクラティス改革(2010年)以前の広域自治体(ノモス)としてのエヴロス県は、以下の13の基礎自治体(ディモス)から構成されていた。改革後、旧自治体は新自治体(ディモス)を構成する行政区(ディモティキ・エノティタ)となっている。

旧自治体 綴り 政庁所在地 新自治体
1 アレクサンドルーポリ Αλεξανδρούπολη アレクサンドルーポリ アレクサンドルーポリ
2 ヴィサ Βύσσα ネア・ヴィサ オレスティアダ
3 ディディモティホ Διδυμότειχο ディディモティホ ディディモティホ
4 キプリノス Κυπρίνος キプリノス オレスティアダ
5 メタクサデス Μεταξάδες メタクサデス ディディモティホ
6 オレスティアダ Ορεστιάδα オレスティアダ オレスティアダ
7 オルフェアス Ορφέας ラヴァラ スフリ
8 サモトラキ Σαμοθράκη サモトラキ サモトラキ
9 スフリ Σουφλί スフリ スフリ
10 トラヤヌポリ Τραϊανούπολη アリスティノ アレクサンドルーポリ
11 トリゴノ Τρίγωνο ディケア オレスティアダ
12 ティヘロ Τυχερό ティヘロ スフリ
13 フェレス Φέρες フェレス アレクサンドルーポリ

郡(エパルヒア)[編集]

県には以下の5つの(エパルヒア)があったが、2006年以降法的な位置づけは行われていない。かつてのエパルヒアは、2011年のカリクラティス改革時のディモスのもとになった。

郡名 綴り 中心地
オレスティダ郡  (en Ορεστιάδα オレスティダ
ディディモティホ郡  (en Διδυμότειχο ディディモティホ
スフリ郡  (en Σουφλί スフリ
アレクサンドルーポリ郡  (en Αλεξανδρούπολη アレクサンドルーポリ
サモトラキ郡  (en Σαμοθράκη サモトラキ

外部リンク[編集]