エスカヒル鳴門

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エスカヒル鳴門
Eskahill Naruto
Eskahill Naruto01s3200.jpg
地図
店舗概要
所在地 772-0053
徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦福池65
座標 北緯34度14分8.9秒 東経134度38分23.7秒 / 北緯34.235806度 東経134.639917度 / 34.235806; 134.639917座標: 北緯34度14分8.9秒 東経134度38分23.7秒 / 北緯34.235806度 東経134.639917度 / 34.235806; 134.639917
開業日 1989年(平成元年)4月[1]
正式名称 エスカヒル鳴門
建物名称 エスカヒル鳴門
施設管理者 鳴門観光興業[2]
延床面積 1,500 m²[4]
営業時間 8:00(9:00) - 17:00[3]
前身 屋外リフト[2]
最寄駅 JR鳴門線鳴門駅
最寄IC 神戸淡路鳴門自動車道鳴門北IC
外部リンク www.narutokanko.co.jp/eskahill/

エスカヒル・鳴門(エスカヒルなると)は、徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦鳴門公園にある、観光用エスカレーターを持つ展望施設[2]。館内のエスカレーターは有料で[3]、長さと高低差(揚程)は建設当時日本一であった[5]。山の中腹から頂上の展望台に至る2連4台で構成され[1]、3分ほどで頂上まで到達することができる[3]。鳴門観光興業が運用する[2]

施設の概説[編集]

エスカヒル・鳴門は大毛山(鳴門山)の山頂にある展望棟と中腹にある売店棟、両棟を結ぶエスカレーターで構成されている[4]。2棟の間の標高差は45 mあり、それを結ぶために2連4台・全長80 mのエスカレーターが建設された[5]。このうちの1連2台は全長68 m・高低差(揚程)34 mで建設当時日本一であった[5]。2018年〔平成30年〕現在、日本一の座にあるエスカレーターはニューレオマワールド香川県丸亀市)にある全長96 m・高低差42 mの三菱電機製のエスカレーター「マジックストロー」である[6][7]

営業時間は夏期が8時頃から17時まで、冬期が9時頃から17時までを基本としつつ変動があり、不定休がある[3]。館内には和食洋食フランス料理)のレストランが1軒ずつあるが、予約制かつ団体専用である[3]。売店では徳島ラーメン金時芋ソフトクリームなどの特産品の販売を行っている[3]。展望台からは大鳴門橋の全容と鳴門海峡が見渡せ、晴天時には小豆島和歌山県まで見える[2][3]

館内[3]
施設
展望棟 屋上 360度パノラマ展望台
5階 レストランbeledere
4階 オリジナルレストラン樹海
3階 ホール
エスカレーター
売店棟 2階 売店大谷焼藍染
1階 売店(土産)、カフェパークイン

来館者はゴールデンウィーク(5月上旬)と阿波踊りの期間(8月中旬)に最も多くなり、1日で約6千人が訪れることもある[2]

エスカレーター[編集]

エスカヒル鳴門のエスカレーター

エスカヒル・鳴門のエスカレーターは全長68 m・高低差(揚程)34 mのものと高低差(揚程)5.75 mのものが上りと下りで2台ずつ計4台のエスカレーターでつないだもので、メーカーは日立製作所である[4]。高低差34 mのものと5.75 mのものの間には踊り場がある[4]。2台に分割されたのは、事故故障災害発生時への備え、高所恐怖症の人への配慮、長時間同じ姿勢で乗ることによる疲労感の緩和、保守点検が理由に挙げられる[4]。設置検討段階では踊り場を設けず1台のエスカレーターで結ぶことや3台以上に細分することも検討していた[4]

エスカレーターは眺望と採光を考慮した[8]シースルー構造を採用しており、ガラス張りの天井と壁に囲まれている[2]。エスカレーターの両側の山にはサクラツツジスイセンなどの花が咲き[2]、特に春にはエスカレーターに乗りながらサクラを見られる[3]

海に近いため高い耐久性が求められたことと高級感を出すために、踏段や欄干などの主要素材にステンレス鋼を採用している[9]。エスカレーターの幅は80 cm(1人乗り)、踏段の幅は60.4 cm、運転速度は30 m/分、傾斜角度は30度で、1時間に6,000人を輸送できる能力を持つ[8]

2018年現在の利用料金はエスカレーター往復利用で大人400円、小人100円(幼児無料)である[3]渦の道とのセット券もある[10]。2018年現在、バリアフリー対応はしていない[3]

歴史[編集]

鳴門市の民間企業である鳴門観光興業株式会社は、1969年(昭和44年)にエスカヒル・鳴門と同じ位置に屋外リフトを建設した[2]。リフト開業以降、鳴門の渦潮を見物する観光客はリフトで鳴門山の山頂まで登り、そこから眺望を楽しむようになった[4]1985年(昭和60年)に大鳴門橋が開通すると[2]、観光客が押し寄せリフト利用者は年間30万人に達した[4]。そこで鳴門観光興業はリフトをエスカレーターに切り替えることに決定した[2]

エスカレーターの建設地は国立公園に含まれるため、日本国の建設許可を得る必要があった[2]。これに対し徳島県鳴門市は観光振興の見地から建設計画を支援し、鳴門観光興業株式会社は許可を得ることができた[2]。そして「瀬戸内海観光の目玉」として1988年(昭和63年)に建設を開始、1989年(平成元年)4月にエスカヒル鳴門が開業した[5]。完成当時、エスカレーターの揚程は東京・上野駅の21.323 mを超える34 mとなり、日本一となった

2017年(平成29年)2月8日、エスカレーター工事が完了し営業を再開した[11]

交通[編集]

自動車利用の場合、神戸淡路鳴門自動車道鳴門北ICから約5分、JR鳴門線鳴門駅から約15分である[12]駐車場は鳴門公園のもの(有料)を利用する[12]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 小嶋ほか 1989, p. 1061.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 「鳴門市(徳島) 雄大な景観一望、観光エスカレーター人気」日本経済新聞1994年8月17日付朝刊、地方経済面 中国・四国特集33ページ
  3. ^ a b c d e f g h i j k エスカヒル・鳴門”. 徳島県観光情報サイト 「阿波ナビ」. 徳島県・(一財)徳島県観光協会 (2017年2月5日). 2018年8月9日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 小嶋ほか 1989, p. 1062.
  5. ^ a b c d 小嶋ほか 1989, pp. 1061-1062.
  6. ^ 日本一のエスカレーター”. レオマリゾート. 2018年8月9日閲覧。
  7. ^ FAQ よくあるご質問/日本一速いエレベーターはどこにありますか?また日本一長いエレベーターやエスカレーターはどこにありますか?”. 三菱電機. 2018年8月9日閲覧。
  8. ^ a b 小嶋ほか 1989, pp. 1062-1063.
  9. ^ 小嶋ほか 1989, p. 1063.
  10. ^ お得なチケット情報”. 渦の道. 2018年8月9日閲覧。
  11. ^ 〜「エスカヒル鳴門」エスカレーター工事終了のお知らせ〜”. 徳島県観光情報サイト 「阿波ナビ」. 徳島県・(一財)徳島県観光協会 (2017年2月5日). 2018年8月9日閲覧。
  12. ^ a b エスカヒル鳴門「渦潮」「大橋」展望施設”. 鳴門市うずしお観光協会. 2018年8月9日閲覧。

参考文献[編集]

  • 小嶋和平・伊豫田洋海・菊本忠則・篠原和幸「超高揚程エスカレーター」、『日立評論』第71巻第10号、日立評論社、1989年10月、 1061-1064頁、 NAID 40003252120

関連項目[編集]

外部リンク[編集]