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イチョウガニ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イチョウガニ科から転送)
イチョウガニ属
分類
: 動物界 Animal
: 節足動物門 Arthropod
亜門 : 甲殻亜門 Crustacean
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : 真軟甲亜綱 Eumalacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: 十脚目 Decapoda
亜目 : 抱卵亜目 Pleocyemata
下目 : 短尾下目 Brachyura
: イチョウガニ科 Cancridae
: イチョウガニ属 Cancer Linnaeus1758
英名
Ox crab、
Edible crab、
Brown crab
下位分類(種)
本文参照

イチョウガニ属 (イチョウガニぞく、Cancer) は、甲殻亜門軟甲綱十脚目イチョウガニ科の属のひとつ。

名称

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本属の学名 Cancer(キャンサー)はラテン語でカニを意味する。1758年の『自然の体系』第10版では、カニを含むほとんどの甲殻類が Cancer に分類されていた。和名の由来は甲羅の形がイチョウ(銀杏)の葉に似ていることから。

特徴

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体型はオウギガニ科に近いズングリとした姿で、鋏脚が大きめな割に、歩脚がやや短いが部分も似ているが、オウギガニ科のカニがどちらかといえば南方系の暖かく、浅い海を好むのに対し、こちらはやや寒冷な海や、深い場所を住処としている。

体型はどの種も甲羅が大きく、非常に盛り上がっている。体長は甲殻の幅が20 cm近くになる大型種から、僅か数センチメートル程度の小型種まで様々だが、一般に小型の種ほど浅海に、大型種ほど水深の深い場所に生息して棲み分けている。

ヨーロッパではヨーロッパイチョウガニ (C. pagurus)、アメリカではアメリカイチョウガニ[※ 1] (Metacarcinus magister) が大きくて味の良い重要な食用ガニとなっているが、日本産の種は殆ど利用されていない。

日本近海には、イチョウガニ (C. japonicus) とイボイチョウガニ (C. gibbosulus)、コイチョウガニ (C. amphioetus) の3種が生息する。

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ヨーロッパイチョウガニ Cancer pagurus
ヨーロッパでは重要な食用ガニである殻長20cmほどの大型種。独特の柔らかいチーズのような食感を持つ。
イチョウガニ Cancer japonicus
日本産の種。太平洋日本海の北部のやや深い海に分布。
イボイチョウガニ Cancer gibbosulus
甲幅1cm程度の小型種。他の種に比べ、甲羅の幅が無く、脚が長めに見える。
コイチョウガニ Cancer amphioetus
甲幅2cm程の小型種。九州以北の浅い海に住む。

以前含まれていた種

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以前本属に含まれていた種の中には、GlebocarcinusMetacarcinusRomaleon などの各属に移されたものもある。その代表的な種を挙げる。

アメリカイチョウガニ Metacarcinus magister
ダンジネスクラブとも呼ばれるカナダアメリカの食用種。レストランのメニューにも載るほどになった。Cancer magisterシノニム

脚注

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  1. ^ 以前は本属であったが、後に Metacarcinus 属に移された。種の節を参照。

参考文献

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