イオックス・アローザ

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イオックス・アローザ
IOX-AROSA
所在地 〒939-1681
富山県南砺市才川七字ススケ原115番地[1][2]
座標 北緯36度30分54秒 東経136度49分15秒 / 北緯36.51500度 東経136.82083度 / 36.51500; 136.82083座標: 北緯36度30分54秒 東経136度49分15秒 / 北緯36.51500度 東経136.82083度 / 36.51500; 136.82083
所有者 南砺市[3]
指定管理者 医王アローザ[1][2][4]
開業日 1991年12月21日[1][2][5]
標高 850[6] m - 350[6] m
標高差 500 m
最長滑走距離 3,100 m
最大傾斜 36
コース数 7本
コース面積 197.4ha[6] ha
索道数 6本
テレインパーク キッカー、テーブル、
ハーフパイプ、レール、
ボックス
公式サイト iox-arosa.jp
地図
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イオックス・アローザ(IOX-AROSA)は、富山県南砺市才川七にあるスキー場である[7]

スキー場[編集]

概要[編集]

奥医王山(標高939m)の東側斜面に造られたスキー場[3]。縦長のゲレンデ配置により全長3,100mのロングクルージングが可能。またスイスアローザと提携しており、コテージやチャペルといった設備の充実したスキーリゾートの趣きが強い。クロスカントリーコースはフルコース1周5km、ショートカットコース1周3kmであり、雪のない季節はマウンテンバイクコースとなる。

日本国内の既存のスキー場と比較して特徴を出すため、ヨーロッパ風のスキー場を目指すこととして『IOXアローザスキー場』と命名した。『IO』は医王山、『X』は未知の可能性、無限の広がりを意味する。『アローザ』はスイス・グラウビュンテン州アローザスキー場からめ命名である[6]

ゲレンデ上部からは砺波平野散居村が臨める。また、オフシーズンの夏季には広い駐車場を利用した自動車競技が盛んである[8]

歴史[編集]

1989年、自治省(現在の総務省)のふるさとづくり特別対策事業により建設に着手。事業費は約57億円。1990年には、福光町と72の企業、個人ら約4億円を出資して運営会社が設立された。同年4月18日に安全祈願祭が行われ、同日に名称が『IOXアローザスキー場』に決定。1991年9月8日にはスイス・アローザスキー場と友好協定が調印され、同年12月21日開業[1][2][5][9][10](当時はゴンドラ1基とペアリフト4基のみ[11])。

1992年12月19日には、スイス風コテージ『IOXヴァルト』が完成[12]1998年12月25日には、ナイター用照明施設が設置された[13]。ゴンドラを利用したナイタースキー場は全国的に珍しく、日本国内では北海道岩手県に次いで3番目となった[11]

IOX-AROSA声楽サマー・セミナーが8月初旬に1994年から2013年まで20年間開かれ、フィオレンツァ・コッソット塚田佳男をはじめ、国内外の声楽家が講師として教えた。

2023年9月9日、ゴンドラ山頂駅近くに山のテラス(幅3m、長さ17m)およびドッグラン(380m2)が完成した[14]

索道[編集]

イオックス・アローザでは以下のゴンドラ・リフトが設置されている。ゴンドラは冬季以外でもラベンダー(夏期)やキバナコスモス(秋季)の観賞用に運行される又ナイトゴンドラもある[3][7][15]

索道名 距離 標高差 毎時輸送力
ゴンドラ[16](6人乗り)[3] 1,649m[1][3] 417m[3] 1,800人
第1ペア[16] 377m[2] - 1,200人
第2ペア[16] 377m[2] - 1,200人
第3ペア[16] 653m[2] - 1,200人
第4ペア[16] 239m[2] - 1,200人
第5ペアA(現在休止中)[2][16][17] 666m[2] - 1,200人
第5ペアB[16] 406m[2] - 1,200人

コース[編集]

  • ハイジコース(600m):ゲレンデの一番麓の緩斜面。
  • エンジェルコース(1,750m):上部ゲレンデからハイジコースまでの中上級者向けのコース。
  • ハミングコース(500m):エンジェルコース上部は最大斜度33度とかなり急なための迂回コース。
  • ヨーデルコース(500m):スキー場唯一の非圧雪コース。
  • シラハギコース(600m):ゴンドラ山頂駅からの中斜面。
  • アサギリコース(1,050m):ゴンドラ山頂駅からの緩斜面。
  • シャクナゲコース(1,000m):上部ゲレンデのメインコース。以前はさらに上部までコースが伸びていたが、それに沿うリフトが休止中のため滑走はできない。

施設[編集]

  • ナイター設備あり
  • レンタルショップ
  • スクール(スキー、スノーボード)
  • 入浴施設
  • キッズルーム
  • 駐車場(1,500台、無料)

その他施設[編集]

交通[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 『令和元年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、2019年10月2日、373頁。ISBN 978-4-88548-132-1 
  2. ^ a b c d e f g h i j k 『令和元年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、2019年10月2日、432頁。ISBN 978-4-88548-132-1 
  3. ^ a b c d e f 中島信『絶景!日本全国ロープウェイ・ゴンドラ コンプリートガイド』扶桑社、2017年9月10日、132-133頁。ISBN 978-4-594-07781-5 
  4. ^ 南砺市指定管理者指定状況(2020.4.1現在) (PDF)
  5. ^ a b 『合併五十周年記念誌 福光町の歩み 私たちの五十年』福光町役場企画情報課、2002年5月1日、112頁。 
  6. ^ a b c d 『福光町史 下巻』(2011年3月25日、南砺市発行)163頁。
  7. ^ a b “ゲレンデ一面にコスモスの花…ゴンドラの遊覧運行も”. 読売新聞オンライン. (2021年9月20日). オリジナルの2021年9月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210921075518/https://www.yomiuri.co.jp/national/20210919-OYT1T50057/ 2022年3月18日閲覧。 
  8. ^ 全日本ジムカーナ選手権第8戦 イオックスアローザ”. ブリヂストン (2020年11月9日). 2021年7月13日閲覧。
  9. ^ 北日本新聞 1991年12月20日付朝刊16面・全面広告より。
  10. ^ 『福光町史 下巻』(2011年3月25日、南砺市発行)433頁。
  11. ^ a b 『福光町史 下巻』(2011年3月25日、南砺市発行)164頁。
  12. ^ 『福光町史 下巻』(2011年3月25日、南砺市発行)164、433頁。
  13. ^ 『福光町史 下巻』(2011年3月25日、南砺市発行)435頁。
  14. ^ 『北日本新聞』2023年9月10日付15面『山のテラス 山頂に登場 イオックス・アローザスキー場 ゴンドラの利用促進』より。
  15. ^ “ゲレンデ 紫の花畑 イオックスでラベンダー見頃”. 北陸中日新聞Web. (2021年6月21日). オリジナルの2021年6月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210621182542/https://www.chunichi.co.jp/article/276174 2022年3月18日閲覧。 
  16. ^ a b c d e f g 南砺市索道施設条例
  17. ^ 2019年時点で、鉄道事業法に基づき国土交通省北陸信越運輸局に休止を届けている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]