コンテンツにスキップ

アデニウム属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アデニウム
アデニウムの花
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類I Euasterids I
: リンドウ目 Gentianales
: キョウチクトウ科 Apocynaceae
亜科 : キョウチクトウ亜科 Apocynoideae
: Nerieae
: アデニウム属 Adenium

アデニウム属 (Adenium) はアフリカアラビア半島が原産地の、キョウチクトウ科常緑低木からなる属。

栽培と利用

[編集]

アデニウム属の中でも、アデニウム・オベサム英語: Adenium obesum砂漠の薔薇と呼ばれ、温帯地域で観葉植物として栽培されており、数多くの交配種が開発されている。アデニウムは、その色とりどりの花だけでなく、塊根植物としても高く評価されており、鉢植えで何年も育てられ盆栽によく使われる。

アデニウム属は濾胞性果実を持ち、二重の冠毛を備えた種子を風に乗せて放出するために裂開する。

種子で育てられた植物は母植物と遺伝的に同一ではないので、栽培品種は一般的に接ぎ木によって繁殖させる。遺伝的に同一の植物は、挿し木によって繁殖させることもできるが、挿し木で育てられた植物は、種子で育てられた植物よりも太い根を発達させるスピードが遅い場合が多い。

アデニウム・ボエフミアヌム英語: Adenium boehmianumアデニウム・ムルチフローラム英語: Adenium multiflorum、アデニウム・オベサムの樹液には、有毒な強心配糖体が含まれており、アフリカ全土で大物猟のための矢毒として使用されている。

園芸分類上は、多肉植物・塊根植物に分類される。

草丈・樹高は~50cm程度。

耐暑性は高く、耐寒性は低い。

花色は、ピンク、赤、白。

開花時期は、4月~9月である。

分類

[編集]

アデニウム属には12種が存在するとされているが、他の著者によって亜種または品種であるとされる場合もある。Plazierが20世紀後半に行った分類では、5つの種が認識された。

  1. 'Adenium arabicum' Balf.f. = 'Adenium obesum'
  2. 'Adenium boehmianum' Schinz - (ナミビア, アンゴラ)
  3. 'Adenium multiflorum' Klotzsch. - ザンビア南部から南アフリカ
  4. 'Adenium obesum' (Forssk.) Roem. & Schult. - セネガルからソマリア、アラビア半島に広く分布
  5. 'Adenium oleifolium' Stapf - 南アフリカ、ボツワナ、ナミビア
  6. 'Adenium swazicum' Stapf - 南アフリカ東部

脚注

[編集]