アイシーエム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

株式会社アイシーエム(ICM)とは、かつて大阪に本社があったパーソナルコンピュータ周辺機器のメーカーである。

1981年12月22日設立。取り扱い製品は、NECPC-9800シリーズの各種ディスクドライブ拡張カードを中心に、コストパフォーマンスのよい製品を提供していた。またハードディスクのシェアでは、緑電子ロジテックエレコムテクサなどとトップ争いを演じていた。

なお、同社製のSCSI機器は、当時日本で一般的だったハーフD-sub50pinベローズタイプの他に、D-sub37pinコネクタを採用した製品があった。

しかし競合メーカーが増えるにつれ、仕切り値を更に下げ販売数量で補おうとするが、増産体制が追いつかず受注残を抱え資金繰りが悪化した上、新規参入したメモリ事業が不振だった事もあり、1996年6月4日に約92億円の負債を抱え自己破産した[1]。 1996年6月14日破産宣告。2000年3月30日破産終結。

2018年現在、様々な業種で同名または類似した社名の企業が存在し、中には公式ウェブサイトを設けているところもあるが、それらとは一切無関係である。

EO System[編集]

ICM製のハードディスクにバンドルされたMS-DOS用メニューソフト。MS-DOSでは通常、コマンド入力をしてソフトを立ち上げるが、その煩雑さを避けるため、アプリケーションを選択して起動させる、こうしたメニューソフトがバンドルされるのが一般的だった。同種のソフトには、緑電子のS.O.S.などがあったが、EO Systemは操作性が良く、人気があった。

関連会社[編集]

  • ユニットコム - 元子会社(設立当初の社名はアロシステム。アイシーエムの自己破産直前に独立したのち、MCJによる子会社化直後の2007年10月に現社名に変更)

脚注[編集]

  1. ^ パソコン周辺機器メーカーICMが自己破産”. PC Watch (1996年6月4日). 2012年5月3日閲覧。

外部リンク[編集]