わが西遊記

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わが西遊記』(わがさいゆうき)は、中島敦の未完の(と思われる)小説の連作。「悟浄出世」と「悟浄歎異―沙門悟浄の手記―」の短編2編が書かれ、各々の末に「―「わが西遊記」の中―」と書かれていることから、『わが西遊記』と総称されている。

西遊記』を題材に、沙悟浄を主役とし、中島敦は「僕のファウストにする」という意気込みで書いた。

1941年(昭和16年)5月8日の田中西二郎宛の葉書と、同年6月深田久弥宛の書き置きに「西遊記に取材した小説を執筆中」とある。

「悟浄出世」と「悟浄歎異」は共に、1942年11月、今日の問題社発行の『新鋭文学全集2 南島譚』にて初出である。

悟浄出世[編集]

草稿・原稿は一切残されていない。1942年(昭和17年)初夏に、中央公論社の編集者が弟子と共に受け取っていることから、この頃脱稿したと推測される。

悟浄歎異―沙門悟浄の手記―[編集]

草稿及び完成浄書原稿が存在するが、2つは大きく異なる。浄書原稿は表題ページも含めて400字詰原稿用紙33枚で、丸善のものを使用している。下部欄外に、1から32までのノンブルが自筆で打たれ、32枚目末尾に「昭十四・一・十五」と中島自身が書いているが、それは赤鉛筆の2本線で打ち消されている。

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