ゆりや
ゆりや | |
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萩商港に停泊中の同船 | |
基本情報 | |
船種 | 高速貨客船 |
船籍 | 日本 |
所有者 |
萩海運 鉄道建設・運輸施設整備支援機構[1] |
運用者 | 萩海運 |
建造所 | 三菱造船 下関造船所 |
母港 | 萩港 |
建造費 | 16億7400万円[2] |
船級 | 限定沿海 |
経歴 | |
起工 | 2018年4月18日[3] |
進水 | 2018年12月13日[4] |
竣工 | 2019年3月24日[5] |
就航 | 2019年4月1日 |
要目 | |
総トン数 | 273 t |
全長 | 45.95 m |
全幅 | 8.00 m |
速力 | 23 ノット |
旅客定員 | 200 名 |
積載能力 | 20 t |
ゆりやは萩海運が運航する高速貨客船。山口県萩市の萩港と離島である見島を結ぶ航路に就航している。
概要
[編集]萩港と見島を結ぶ航路は、1998年4月に就航した単胴高速船の「おにようず」により従来船に比べて大幅な時間短縮が図られていたが、建造から20年近くが経過し法定耐用年数を大幅に超えていたことから、後継となる高速船の建造を行うことになった。「おにようず」同様、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(旧・運輸施設整備事業団)との共同建造事業により整備されることになり、2016年に設計に関する公募型プロポーザルを実施。その結果、「おにようず」を建造した三菱重工業がこれに応じ、2018年から同社の造船事業を引き継いだ三菱造船が建造に着手、2019年に進水・竣工し、2019年4月1日より就航した。
船体のサイズ等は「おにようず」とほぼ同等だが、エンジンの馬力を約5割上げ、船体の強度も高めたことにより航海時の振動計減を図っている[6][2]。(公財)交通エコロジー・モビリティ財団の「海上交通バリアフリー施設整備助成制度」を受けており、船内の通路や客室をバリアフリー仕様としている他、椅子席を全てリクライニング仕様とした[2]。
船名の「ゆりや」は公募によるもので、日本で初めて生体が見島付近で発見された嚢舌類ユリヤガイ科の一種・ユリヤガイに由来する。2019年7月には約30年ぶりに見島周辺の海域で再発見された[7]。
運航
[編集]萩と見島の間を冬期(9月から2月)は「宇津港(見島) - 本村港(見島) - 萩港」のルートで2往復、春夏期(3月から8月)は「宇津港(見島) - 本村港(見島) - 萩港」1往復と「宇津港→萩港→本村港→宇津港」2往復の計3往復が運航される[8]。
「おにようず」同様、年1回2週間程度のドック入りがあり、その場合は「はぎおおしま」と「つばき2」による特別ダイヤで運行される[8]。
脚注
[編集]- ^ “鉄道・運輸機構だより 2019夏季号” (PDF). 鉄道建設・運輸施設整備支援機構. pp. 30. 2019年10月18日閲覧。
- ^ a b c “高速貨客船「ゆりや」完成 21年ぶり新造船、萩-見島結ぶ”. 山口新聞. (2019年3月25日) 2019年10月18日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “見島就航新船の起工式”. 萩海運公式サイト (2018年4月21日). 2019年10月18日閲覧。
- ^ “見島航路就航の新船「ゆりや」命名・進水式”. 萩海運公式サイト (2018年12月13日). 2019年10月18日閲覧。
- ^ “3月24日に竣工式が行われました。”. 萩海運公式サイト (2019年3月29日). 2019年10月18日閲覧。
- ^ “高速貨客船「ゆりや」進水 三菱重工下関造船所”. 山口新聞. (2018年12月14日) 2019年10月18日閲覧。
- ^ “ユリヤガイ:30年ぶり、萩・見島で確認 生きた状態の2体 博物館できょう公開予定 /山口”. 毎日新聞. (2019年7月31日) 2019年10月18日閲覧。
- ^ a b 見島~萩間 運航時刻表萩海運、2023年1月8日閲覧
外部リンク
[編集]- 萩海運
- 「見島へ行こう ゆりや」 - YouTube(公式プロモーション動画)