貨客船

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貨客船(かきゃくせん)は、旅客輸送貨物輸送の双方を行う船舶である[1]。国際的には旅客船の範疇で捉えられているが、南太平洋諸国が採択したSRNCVのように定義を設けている例もある[2]

各地域の貨客船[編集]

日本[編集]

日本では船舶安全法第8条によって旅客定員が12名を超える船舶が旅客船とされている。貨客船は法律で用いられる用語ではないが、旅客定員が12名を超える船舶が旅客船となるため、旅客定員が12名以下で貨物を運ぶ船舶は単に貨物船として扱われる[1]。検疫手続上も船舶安全法などに基づき「貨客船とは旅客定員13名以上の貨物輸送できる船舶」とされている[3]。旅客定員が12名を超える貨客船は法的には旅客船と位置づけられるため、旅客船と同様の救命設備等が必要となる[4]

なお、海上運送法では、旅客が限定されている場合には、旅客定員が13人以上でも旅客航路事業とは扱われない[5]

南太平洋諸国[編集]

2002年に採択された南太平洋諸国の海事規則であるSafety Regulations for Non-Convention Vessels(SRNCV)は、従来の「貨物船」及び「旅客船」の2分類に加えて「貨客船」を新たに定義した[2]

SRNCVは南太平洋諸国では独自に内航船の海事規則を起草することが難しいため、国際海事機関(IMO)が後援し、南太平洋諸国及び旧宗主国で構成するSPC(South Pacific Commission)の海事部門が中心となって共通海事規則を審議した[2]。IMOが南太平洋で貨物船での旅客輸送が多い実情に配慮して「貨客船」の分類を加えるよう提起し、SRNCVでは旅客船より緩和された安全基準が規定されている[2]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b コトバンク. “貨客船”. 朝日新聞社. 2015年3月24日閲覧。
  2. ^ a b c d マーシャル国国内海上輸送改善計画準備調査報告書(3-11〜3-12) 国際協力機構、2022年1月16日閲覧。
  3. ^ 東京検疫所感染症危機管理マニュアル(本文編) 厚生労働省東京検疫所、2022年1月16日閲覧。
  4. ^ 船舶救命設備規則”. e-Gov. 2020年1月27日閲覧。
  5. ^ 海上運送事業の区分 (PDF)”. 国土交通省九州運輸局. 2015年3月24日閲覧。

参考文献[編集]

  • 大内健二 『戦う民間船--知られざる勇気と忍耐の記録』光人社〈光人社NF文庫〉、2006年。ISBN 476982498X 
  • 大内健二 『不沈艦伝説--多彩な運命を背負った30隻の生涯』光人社〈光人社NF文庫〉、2007年。ISBN 9784769825531 
  • 土井全二郎 『撃沈された船員たちの記録--戦争の底辺で働いた輸送船の戦い』光人社〈光人社NF文庫〉、2008年。ISBN 9784769825692 

関連項目[編集]