駆け落ち
駆け落ち(かけおち)は、愛し合っている男女が一緒になることを親によって許されない事情があり、親の知らないところで同棲生活をするために一緒に逃げること。
概要
駆け落ちは、愛し合っている男女の一方または双方の親に、身分や人種などを理由に結婚または交際を反対された場合や、男女の一方が既婚であったり、望まない結婚を親に強要された場合、最後の手段として決行する場合が多い。一緒になれない障害はロミオとジュリエット効果によって、より二人が結びつきあう要因にもなりうる。
ほとんどの駆け落ちは親の援助を頼ることができないため、男女の生活は経済的に厳しくなることが多い。社会的な身分の違いが恋愛に大きな障壁となった時代の小説、演劇ではそういう物語が取り上げられているものが少なくない。連れ戻されたり、無理心中に終わったりすることもある。ほとんどの場合、破綻するものであるという偏見が存在しているが、報告される事例が破たんしたものが大きく注目されるため、偏見が生じる要因になっている。
未成年で一方または双方に保護者がいる場合の駆け落ちは、刑法上では結婚目的の略取・誘拐罪が適用される。
18世紀ごろのイングランドでは、結婚許可証の発行や異議申し立て期間の存在など、婚姻に関する厳しい制限があったため、イングランドを出てスコットランドのグレトナ・グリーンで結婚する駆け落ちが流行した。
駆け落ちを扱った作品
- 小説
- 井原西鶴「好色一代女」
- 近松門左衛門「心中天網島」
- ライナー・マリア・リルケ「駆落」(かけおち)
- ジェイン・オースティン「高慢と偏見」
- トマス・ハーディ「ダーバヴィル家のテス」
- 竹宮ゆゆこ「とらドラ!」
- 映画
- 漫画
- テレビドラマ
- 音楽