野田努
野田 努(のだ つとむ、1963年7月 - )は日本の音楽ライター、編集者。特にテクノの分野での活動で知られる。静岡県静岡市出身。
経歴
同郷ということで学生時代から石野卓球らと交流があり、弟が人生に「くちづけ」の芸名で参加していた。 かつてはマッチ売りの少年というバンドでボーカルを務めていたこともある。
テクノミュージックに古くから関わっていた。NTTでのティモシー・リアリーのイベント主催などマルチな方面で活躍する。1990年半ばなると、日本でテクノミュージックが一気に流行していき、その活動の幅も大きく広がった。また日本のテクノレーベルの草分け的存在であるフロッグマンレコーズの設立初期メンバーにもその名を連ねている(方向性の違いで脱退)。
1995年には日本初のテクノの専門誌『ele-king』を出版。当初はテクノを中心としたエレクトロニック・ミュージックを掲載していたが、途中からDJシャドウ、DJクラッシュ、フィッシュマンズ、トリッキーなど幅広いミュージシャンを取り扱うようになる。『ele-king』が2000年に廃刊になった後はクラブミュージックを扱う雑誌『remix』のスーパーバイザー、後に編集長に就任している。
2010年に『ele-king』を復刊させ、WEB版の編集長をつとめ、季刊誌となった紙版の編集を三田格や松村正人らと手がける。
アンダーグラウンド・レジスタンスなどの海外のミュージシャンと親交がある。デリック・メイの1995年のアルバム「イノベイター」は野田の企画により当初日本でのみ発売された。
著書
- 電気グルーヴ 俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ(宝島編集部との共編著、1992年6月) ISBN 4796603468
- クラブ・ミュージックの文化誌 (1993年4月)ISBN 4796606203
- テクノボン(石野卓球との共著、1994年4月)
- ブラック・マシン・ミュージック (2001年8月)ISBN 4309264948
- NO!!WAR (三田格、水越真紀、吉住唯、工藤キキとの共著、2003年5月)ISBN 4309242898
- ジャンク・ファンク・パンク (2003年10月)ISBN 4309266967
- ロッカーズノークラッカーズ (2004年1月)ISBN 4309267106
- エレクトロショック(監修、ロラン・ガルニエ&ダヴィッド・ブラン=ランベール著、アレックス・プラット訳、2006年9月)
- ゼロ年代の音楽 壊れた十年(三田格、松村正人、磯部涼、二木信との共著、2010年1月)
- TECHNO definitive (三田格との共編著、ele-king books(Pヴァイン)、2012年11月) ISBN 978-4906700622