読み切り
この記事はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。(2011年9月) |
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読み切り / 読切(よみきり)とは、小説や漫画などといった「読む」表現媒体における一概念であり、一話のみで完結する形式を指す。反対概念は続き物(つづきもの)である。
また、日本の係る業界の一つである漫画業界においては、漫画雑誌への掲載形式の一つである。元々は掲載雑誌のその号で一話完結する形式を指し、「続き物」の反対概念であって、本来「連載」と反対概念ではないが、近年は「連載ではない」表現形式(および、その作品)を指して使われることが多い。
読み切り文学
小説など文学における読み切り(読切、讀切とも記す)について解説する。
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読み切り漫画
漫画雑誌における読み切りについて解説する。
日本の読み切り漫画
日本における漫画は、2系統である。20世紀初頭の貸本漫画での出版が盛んな段階においては初めから単行本として出版される形式が多かったが、雑誌『少年倶楽部』などから連載の漫画も始まり、現代の漫画出版状況では、前者は特別な画集のようなものに限られ、ほとんど全ての漫画は雑誌掲載の形式を採っている。 雑誌には週刊や月刊、隔週刊などがあるが、そのような雑誌や新聞などにおいて一つのタイトルの漫画が次号以降も掲載されるものを「連載」と呼ぶ。その場合、原則として最終ページの末尾に「つづく」・「続く」などが付けられる。それに対し、掲載1回で作品が完結する形式を「読み切り」と呼ぶ。
また、同じタイトル、登場キャラクターでの連載作品ではあるが、毎回一話完結するものを「読み切り」と呼ぶとき、これに対し、1回分で話が完結せず、次回へ結末を引っぱる作品のことを「続き物」と呼ぶ。こちらが本来の「読み切り」の指し示すところであるが、4コマ漫画連載の末尾にも「つづく」などと付けられる今日では、「読み切り」と言えば連載でない作品である、という概念が普及しつつある。
ギャグ漫画・コメディ漫画は「読み切り」(一話完結)の形式を採ることが多いが、対して、ストーリー漫画と呼ばれる物語性を重視した漫画は、一話で起承転結を見ることなく「続き物」となる場合が多い。これは、漫画という一種の活字の娯楽が普及する前の、講談・怪談話などが「続き物」の形式を採っていたことの名残であるとの見方もある[誰によって?]。
読み切り作品のその後の展開
読み切り漫画作品は、その多くの場合が単発であるが、発表後、以下のような展開が行われる場合がある。
読み切り→連載
読み切り作品の設定などをアレンジして、連載作品にする。この場合、もともとの読み切り作品自体が雑誌読者へのプレゼンテーションの性格を帯びていることも多い。『家庭教師ヒットマンREBORN!』(天野明)『SKET DANCE』(篠原健太)など。なかには、『恋して!? 神様!!』→『神のみぞ知るセカイ』(若木民喜)のようにタイトルが変更されるものや、『絶対可憐チルドレン』(椎名高志)のように、「読み切り→短期集中連載→連載」という経緯をたどるものもある。
読み切り→シリーズ化
設定などはそのままに、続編の読み切り作品が発表され、シリーズ化される。雑誌には不定期で掲載される場合が多い、その回ごとに独立したタイトルがつけられることが多い、などの点が通常の連載作品と異なる。『ぐーたら姫シリーズ』(遠藤淑子)などがこれに該当する。
読みきり→派生
登場人物や設定の一部を流用して、読み切り作品とは独立したストーリーの連載作品が発表される。例えば、川原泉の『ブレーメンII』は、過去の読み切り作品『アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?』の登場人物を流用しており、「後日談」にあたるが、内容的には独立したストーリーであり、単なる続編とは言えない。
複合
読み切り作品から連載と派生作品の両方が発表される場合がある。武内直子の『コードネームはセーラーV』は当初読み切りとして発表され、その後、連載とアニメ化が進められたが、名前の登録商標の関係で、アニメ化を前提とした派生作品『美少女戦士セーラームーン』が姉妹誌に発表されるに至った。