覆面の下宿人

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覆面の下宿人
著者 コナン・ドイル
発表年 1927年
出典 シャーロック・ホームズの事件簿
依頼者 メリロウ夫人
発生年 1896年
事件 アッバス・パルヴァの悲劇
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覆面の下宿人」(ふくめんのげしゅくにん、The Adventure of the Veiled Lodger)は、イギリスの小説家、アーサー・コナン・ドイルによる短編小説。シャーロック・ホームズシリーズの一つで、56ある短編小説のうち55番目に発表された作品である。イギリスの「ストランド・マガジン」1927年2月号、アメリカの「リバティ」1927年1月22日号に発表。同年発行の第5短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』(The Case-Book of Sherlock Holmes) に収録された[1]


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

1896年の終わり、ホームズはメリロウ夫人から、夫人の家に住んでいる覆面の下宿人について相談を受ける。その下宿人はロンダー夫人といい、7年ほど前にライオンに顔を食いちぎられた「アッバス・パルヴァの悲劇」の被害者だった。

アッバス・パルヴァの悲劇は当時もホームズが興味を持っていたが、依頼がなかったため直接携わることがなかった事件である。ロンダー夫人は長い沈黙を破り、事件の真相を語る。

年代について

正典中には「1896年の終わりごろ」という表現がなされているのみである。だが物語の別の部分で、アッバス・パルヴァの悲劇に関与した重要人物が、「先月」水泳中に溺れ死んだとあり、両者の記述に矛盾が生じている(英国で秋から冬にかけて水泳するのは考えられない)。

脚注

  1. ^ ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズ大百科事典』日暮雅通訳、河出書房新社、2002年、283頁