灯台守
灯台守(とうだいもり)とは、有人灯台に滞在して灯台等を維持・管理する職、またはその職にある者のことである。灯台員(とうだいいん)ともいい、身分によっては灯台職員(とうだいしょくいん)ともいう。
概要
灯台守は、灯台が常に航路標識としての役割を果たせるように維持管理をするため、灯台に併設された家もしくは灯台の近くに建てられた家に滞在している。家には灯台守だけでなく家族も一緒に住んでいる場合もある。灯台守が公務員の場合、灯台と併設の家屋または灯台の近くに建てられている家屋は、たいてい官舎である。
日本の灯台守
日本においては、長崎県五島市の男女群島の女島にある女島灯台が最後の有人灯台となっていた。しかし、自動化の後、残務処理の終了とともに2006年(平成18年)12月5日に無人灯台となり[1]、日本には灯台守はいなくなった。
日本において、国が管理してきた有人灯台はすべて公務員が直接に維持・管理を行ってきた。第二次世界大戦前は、逓信省灯台局などが業務を所管してきており、戦後の海上保安庁の創設により、灯台業務は海上保安庁に統合された。
日本の灯台守については、灯台守とその妻と長年の生活について、映画「喜びも悲しみも幾歳月」で描かれている。
灯台守を題材とした作品
文学
- 「おさなき燈台守」:竹久夢二/著。
- 「灯台守の話」:ジャネット・ウィンターソン/著、岸本佐知子/訳。
- 「灯台守のバーディ」:デボラ・ホプキンソン/作、キンバリー・バルケン・ルート/絵、掛川恭子/訳。
- 「光はやみより~愛と希望の灯台守 タケオ・イワハシの伝記~」:手島悠介/作、藤本四郎/絵。
音楽
ドラマ・映画
- 「灯台守」:1916年制作のアメリカ合衆国の映画。ウォルター・エドワーズ監督。
- 「テンプルの燈台守」:1936年制作のアメリカ合衆国の映画。デイヴィッド・バトラー監督のドラマ。
- 「灯台守の恋」:2004年に上映されたフランスの映画。フィリップ・リオレ監督。
- 「喜びも悲しみも幾歳月」:1957年に松竹が制作・公開した日本映画。木下惠介監督。