宮城聰
宮城 聰(みやぎ さとし、1959年2月9日 - )は、日本の演出家。ク・ナウカ シアターカンパニー理事長。東京都出身。財団法人舞台芸術財団演劇人会議評議員、前BeSeTo演劇祭国際委員会日本代表委員。立教大学現代心理学部教授。
略歴
- 1977年、東京教育大学附属駒場高等学校を卒業。
- 1978年、東京大学に入学。
- 1980年、学内で劇団「冥風」を結成。独自の俳優訓練法を開発。のち「冥風過劇団」と改名。
- 1987年、東京大学文学部美学芸術学専修課程中退。
- 1986年、『こんどの土日は~迷宮生活』(原作:小林恭二)でソロ・パフォーマンス「ミヤギサトシショー」を開始。
- 1990年、「ク・ナウカ」を旗揚げ。
- 2007年2月、『奥州安達原』の公演をもってク・ナウカでの演出活動を休止。
- 2007年4月、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術総監督に就任。
- 2007年11月、SPACでの初演出作品『巨匠』(木下順二作)を発表。
- 2008年5月、SPACで『夜叉ヶ池』(泉鏡花作)を発表。
- 2008年11月、SPACで『ハムレット』(シェイクスピア作)を発表。
- 2009年6月、SPACで『ふたりの女 〜唐版・葵上〜』(唐十郎作)を発表。
- 2010年3月、SPACで『ペール・ギュント』(ヘンリック・イプセン作)を発表。
- 2010年6月、SPACで『若き俳優への手紙』(オリヴィエ・ピィ作)を発表。
人物
中学時代に3学年上に在籍していた野田秀樹の校内公演に多大な影響を受け、演劇を志す。大学在学中には、小田島雄志・渡辺守章・日高八郎から演劇論を学び、独自の俳優訓練法を開発。90年に「ク・ナウカ」を旗揚げ以降は、「二人一役」の手法によって、シェイクスピア『ハムレット』や、三島由紀夫『熱帯樹』、泉鏡花『天守物語』、ギリシャ悲劇『王女メデイア』など、様々な戯曲を演出する。主演女優は美加理で、俳優たちは台詞を言わず、人形のように動き、脇に座る者たちがその台詞を代わって言うという、人形浄瑠璃の人形を俳優が演じる手法をとる。
関連人物
- 鈴木忠志 スズキ・メソッドから大きな影響を受け、ク・ナウカの俳優訓練として導入。共同演出の経験もある。
- 平田オリザ 同世代の前衛演出家として交流が深い。
- 麿赤児 ク・ナウカの「熱帯樹」に客演。宮城は麿のファンであり、ク・ナウカの事務所にピンナップが貼られていた。
- 和栗由紀夫 舞踏家。前妻が劇団「冥風」の主演女優だったため、交流がある。「サロメ」の初演版に客演。