奈良希愛
奈良 希愛(なら きあい、5月4日 - )は、日本のピアニスト。国立音楽大学音楽学部ピアノ科准教授。
人物
現在日本とベルリンに居を構え、演奏活動(ソロ、室内楽、歌曲伴奏)、後進の指導、及び執筆活動を行っている。
室内楽では共演者からの信頼も厚く、現在ベルリンフィル、ベルリン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ベルリン)、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)のメンバーをはじめ、海外の演奏家との共演も多い。
またシューマンを中心としたドイツ・ロマン派音楽の作品及び作曲家の研究を行っている。
また第18、19回浜松国際ピアノアカデミーでは、体調不良だった中村紘子同音楽監督の依頼を受け、急遽彼女のクラスのソロ・レッスンを担当した。
現在、“奈良希愛アンサンブル・シリーズ”を、ソロリサイタルとの組み合わせで、隔年開催している。
- アンサンブル第1回(2012年6月6日)R.シューマンのピアノ三重奏曲全曲(共演:瀬崎明日香 (Vn), 上森祥平(Vc))
- アンサンブル第2回(2013年6月 2日)R.シューマンの4手作品(共演:小林仁)
- ソロ第1回(2014年6月22日)R.シューマンのピアノソナタ全3曲
- アンサンブル第3回(2015年6月21日)R.シューマンの室内楽作品(共演:重松希巳江(Cl), 須田祥子(Vla))
父は弁護士・元判事の奈良次郎。また俳優の沼田曜一とは親戚にあたる。
略歴
- 兵庫県神戸市東灘区生まれ。千葉県千葉市花見川区育ち。
- 千葉大学教育学部附属小学校卒業[1]
- 千葉大学教育学部附属中学校卒業[2]
- 千葉市立千葉高等学校卒業[3]
- 東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業
- 読売新人演奏会、同声会主催卒業演奏会出演
- ベルリン芸術大学を首席で卒業
- 同大学院国家演奏家コースを最高点にて首席修了
- マドリード王立高等音楽院にも在籍し、またローマでも研鑽を積む
- ニューヨーク・マンハッタン音楽院大学院プロフェッショナルスタディーコースを修了。在学中は室内楽科助手もつとめる
日本とベルリンに在住し、演奏活動、後進の指導にあたり執筆活動も活発に行っている。
これまでにアメリカ・マンハッタン音楽院、浜松国際ピアノアカデミー、韓国・仁済大学校 , シンガポール国立大学、中国・吉林芸術学院(大学:Jilin College of Arts)をはじめ、日本、アメリカ、アジア、ヨーロッパ各地で招待を受け マスターコースなどで指導も行っている。
コンクール歴
- 第45回全日本学生音楽コンクールピアノ部門高校の部 全国第1位入賞、野村賞、NHK賞受賞
- 第13回R.シューマン国際音楽コンクールピアノ部門 日本人初の第1位金賞優勝(2000)
- A.シュナーベルピアノコンクール 第2位入賞(1997)
- 第51回F.ブゾーニ国際ピアノコンクール 第6位入賞(1999)
- 第4回浜松国際ピアノコンクール 奨励賞受賞(2000)
- 第12回J.イトゥルビの各国際ピアノコンクール 第4位入賞(2000)
また歌曲伴奏の分野では、ウィグモアホール国際声楽コンクールにてバリトンとのデュオで1位なしの第4位、および聴衆賞受賞(2001)
職歴
- 2004年 マンハッタン音楽院室内楽科助手(2004年12月まで)
- 2006年より相愛大学音楽学部ピアノ科専任講師(2010年3月まで)
- 国立音楽大学音楽学部専任講師を経て、同大学准教授(現在)
- 相愛大学音楽学部非常勤講師(現在)
- 昭和音楽大学ピアノアートアカデミー講師(現在)
主な師事歴
ピアノを高良芳枝、小林仁、K.ヘルヴィッヒ、J.ソリアーノ、S.ペルティカローリに、歌曲伴奏法を原田茂生、D.F.=ディースカウ、A.ライマン、W.リーガー、D.ボールドウィンに、ジャズ演奏法をJ.スタイルに、指揮法をD.ジャルベールに師事
主な演奏活動(国内外)
- ドイツ国営放送局主催ヴァルトブルク城演奏会
- ボローニャ国際ピアノフェスティバル
- ライプツィヒ・バッハ国際フェスティバル
- カナリア諸島テネリフェ国際ピアノフェスティバル
- ハンガリー・ブダペスト春の音楽祭
- 台湾国際現代曲フェスティバル
- ツヴィッカウ・シューマン国際週間
- 横浜市招待国際ピアノ演奏会
- NHK-BS "ぴあのピア"
- NHK-FM "名曲リサイタル"
- 韓国KBS放送
- USEDOMER KAMMERMUSIKFEST
- Kammerabend der Sächsischen Staatskapelle Dresden (ドレスデン・ゼンパーオーパー)
上記をはじめ、世界各国で演奏を行う。
- ベルリン響、ツヴィッカウ響、バレンシア管、テネリフェ管、新日本フィルを始め、国内外の多くのオーケストラと共演
主な所属団体(海外)
国際シューマン協会会員
その他
AB型、左利き。小学生の頃はバスケットボールの選手として活躍した。 また百人一首にも強く、高校1年の時に、市の大会で優勝をした経験を持つ。 手はさほど大きくはないが、よく広がり、右左とも10度届く。