塩浜検修車庫

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塩浜検修車庫(しおはまけんしゅうしゃこ)は、三重県四日市市柳町にある近畿日本鉄道車両工場近鉄名古屋線塩浜駅の西側にある。

概要

1926年に旧伊勢電気鉄道の塩浜工場として開設された。1982年に、旧高安玉川古市の3工場が五位堂検修車庫として統合されたが、五位堂の検査能力は全車両の検査を行うのには不足しており、また旧名古屋営業局所属車には、抑速制動が装備されておらず大阪線の急勾配区間の走行に難があるものが多く存在したため、塩浜の工場機能を存続させ、「塩浜検修車庫」と改称されたものである。年間60両程度の全般検査・重要部検査を行なっており、入場から出場までは14日間である。

長らく旧名古屋営業局の工機部検修第一課(2001年より検車課)によって運営されていたが、2003年の機構変更では名古屋輸送統括部の運転車両部に、2006年の機構変更では大阪輸送統括部の工機部の運営に変更されている。現在の作業は工機部所属者と、2001年に技術部門一部分社化により改称設立された近鉄車両エンジニアリング(旧近畿日本工機)社員によって行なわれている。

なお近鉄名古屋駅周辺が手狭などという事情からか、車庫周辺は資材センターなどが立地しており、名古屋地区における近鉄の拠点になっている。

検査対象

一般車のうち、富吉車庫所属の名古屋線車両、明星車庫所属の山田線車両、ならび経営分離された旧近鉄の路線(四日市あすなろう鉄道内部線四日市あすなろう鉄道八王子線養老鉄道養老線伊賀鉄道伊賀線)の車両が対象である。

このうち養老線の車両は狭軌のため、桑名駅北西の東方操車場に設置された台車交換所で台車標準軌の仮台車に履き替え、狭軌用台車は電動貨車に積み込まれ、電動貨車の牽引で入場する。その他の独立支線・旧近鉄の路線の車両は、各線の車庫で台車や電気機器などを車体から取り外し、トラックで当車庫に輸送して検査される。

更新改造対象

従来は上記検査対象車両に対して当車庫で行なわれていたが、2006年より五位堂検修車庫・高安検修センターで行なわれるようになった。

一般公開

普段は非公開だが、「きんてつ鉄道まつり in 塩浜」の開催時 (例年は4月) に一般公開される。

関連項目