交通違反

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反則切符
交通取締
(速度違反/写真は測定用の電波式レーダー)の例
自動速度取締装置のHシステム
ステルス式速度測定機JMA-220
覆面パトカーによる検挙

交通違反(こうつういはん)とは、広義では交通法規に違反すること。一般的には道路交通法などの交通法規違反の略で、反則告知を受けた事を意味する。

歴史的には支配階級の特権や軍事的な必要性を強調する交通ルールが主流であったが、現代においては世界中でモータリゼーションの進行による自動車交通が爆発的に発展して、交通事故の発生に伴う生命・身体への危険性が飛躍的に増大したため、人権保護の観点から警察や司法機関による厳しい取り締まりや処罰の対象となっている。

概略

日本

警察官の現認ならびにオービスやいわゆる「ねずみ取り」などに代表される取締機の感知により、交通違反の取締りが行われる。違反者は、違反の軽重に応じて違反点数が加算され、累計点数が一定基準を超えると、違反者講習の受講義務、一定期間の免許停止・免許取り消し等の行政処分、ならびに点数に応じた刑事処分を受ける(軽微なものについては下に説明する反則金制度によって刑事罰が免除)。違反が重大・悪質である場合、罰金懲役禁錮、車両の差し押さえなどの刑罰を受ける。

比較的軽微な違反行為の場合は反則金が課せられる。これは一種の行政手続であり、一定期間内に反則金を納付すれば一切の刑事処分は免除される。反則金の支払いは任意であり、反則金を納付しない場合には通常の刑事手続に移行し、裁判による司法判断を仰ぐ権利を有している。この場合、警察が収集した違反事実の証拠が検察に送られ、起訴されることになる。とはいえ、司法には膨大な件数の違反者を裁ききるだけの処理能力が無いのが実情であり、また簡易処分制度が設けられた所以である。

一方、酒酔い運転や無免許運転、共同危険行為暴走族行為)、大幅な速度超過など重大な違反行為、また違反行為を原因として交通事故を起こした者などについてはこの制度は適用されず、刑事処分の対象となる。

規制対象が一般人に幅広く及び、かつ行政犯としての性質からしばしば実質的な法益に対する危険性の判断とは無関係に機械的に処理されることも多いため、取締りを巡るトラブルも生じている。

尚、各地におけるマナー違反(ローカルルール)の多くも違反行為であり、検挙されることもある。

関連事項