マチカネワニ

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マチカネワニ
マチカネワニ
マチカネワニ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: ワニ目 Crocodilia
亜目 : 正鰐亜目 Eusuchia
: 所属未定
: Tomistoma Müller, 1846
Toyotamaphimeia Aoki, 1983
: マチカネワニ
T. machikanense
学名
Tomistoma machikanense
Kamei & Matsumoto, 1965
Toyotamaphimeia machikanensis
(Kamei & Matsumoto, 1965)
和名
マチカネワニ

マチカネワニは、更新世(ミンデル氷期-リス間氷期頃, 30-50万年前頃)に日本に生息していたワニ

化石は、1964年(昭和39年)5月に待兼山に位置する大阪大学豊中キャンパスの理学部で新校舎建設現場から出土した[1]。発見の発端は、化石の採取に来ていた人見功ほか一人の青年が、見つけた骨片の化石を大阪市立自然史博物館に持ち込み鑑定を依頼したことである。その後の発掘を通して、ほぼ全身の化石が見つかり、ワニの化石であることが判明した[2]。この出土は、日本で初めてのワニの化石発見であった[3]。その後、他の日本各地でも、更新世のワニの化石が見つかっている[4]

全身化石は大阪大学総合学術博物館に保存されているが、レプリカが複数の施設でも展示されている[3]。発掘当時は、体長 8mと推定されていたが、その後 7m弱であろうと修正された。このワニは、当初はクロコダイル科マレーガビアル属の新種と考えられ、1965年に出土した地名にちなんでTomistoma machikanenseと命名された。その後の研究により、マレーガビアル属ではなく別属のワニであることが示唆され、ワニに化したと伝えられる豊玉姫にちなんだ属名を冠した学名Toyotamaphimeia machikanensisが提唱されている[3]。なお、ワニ目には複数のがあるがマチカネワニについては属する科がまだ定まっていない。

大阪大学のイメージキャラクター「まっち」のほか、大阪大学や豊中市と関連する組織においてマスコット図案化され、学生・市民に親しまれている[3]

また、ワニ学者の青木良輔は中国で見つかったワニの化石はマチカネワニではないかと指摘しており、その残存個体が空想の動物の原型と推測している(竜#概要も参照)。

脚注

外部リンク