ボヨヨンロック

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ボヨヨンロック
まんが道 (筋肉少女帯シングル
初出アルバム『なし
(後にベスト盤『大公式2』に収録)』
B面 ニコポン主義
ボヨヨンフォーク
リリース
規格 12cmCD
ジャンル ロック
ハードロック
パンク・ロック
時間
レーベル トイズファクトリー
作詞・作曲 大槻ケンヂ
チャート最高順位
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ボヨヨンロック』は、筋肉少女帯のメンバーである大槻ケンヂ内田雄一郎が、「まんが道」名義で発売したシングルCDである。4曲入りの12cmCDとしてリリースされた。

概要[編集]

タイトル曲の「ボヨヨンロック」は、大槻がパーソナリティを務めていたラジオ番組「大槻ケンヂのオールナイトニッポン」(1988年10月5日 - 1989年4月5日、水曜1部)の企画から生まれた。大槻が作詞、作曲した[1]「ボヨヨンロック」の替え歌を募集し、採用されたものを共演者の内田と実際に演奏するというもので、番組の看板コーナーであった。番組内での盛り上がりに伴ってCD化の計画が持ちあがり、急遽トイズファクトリーからの発売が決定。筋肉少女帯がちょうどメンバーの大幅刷新を終えたばかりだったこともあり、混乱の中でのレコーディングとなった[2]

ちなみに番組中の大槻の発言によると、「ボヨヨン」とは人間が普通の状態であることをいう。それに対し、気持ちがとても高まる状態を「ニコニコ」、逆に気が沈み込む状態を「オロロン」というが、そのいずれの境地にも到達することは非常に難しく、大半の人間は「ボヨヨン」の位置にとどまるのだと言う[3]

録音にあたって大槻と内田のユニット「まんが道」を、同じ筋肉少女帯のメンバーである太田明、本城聡章、橘高文彦の3人が「ボヨヨン1号~3号」の名でサポート[4]。とどのつまり筋肉少女帯による演奏なのだが、所属事務所との葛藤の末、筋肉少女帯名義での発表を拒否し「まんが道」名義でのリリースとなった[2]。ちなみに、この曲が22期メンバーでの初レコーディングである。

こうして発売された『ボヨヨンロック』だが、このCDを生んだ当の「オールナイトニッポン」はそれを待たずして打ち切りになってしまう。しかし皮肉なことにCDは大ヒットし、オリコンチャートベスト10入りを果たした。

なお、演奏者名義は藤子不二雄Aの『まんが道』、CHAGE and ASKAディーヴォのボブ1号2号、新日本プロレスストロング・マシーン軍団などからの引用。

収録曲[編集]

  1. ボヨヨンロック
    (作詞・作曲:大槻ケンヂ / 編曲:まんが道)
  2. ニコポン主義
    (作曲:内田雄一郎 / 編曲:まんが道)
    空手バカボンの楽曲「踊れバンバン」のリメイク。
  3. ボヨヨンフォーク
    (作詞:鼻原人パピ[5]、パンプキンマン、ターちゃんおがゆ / 作曲:大槻ケンヂ)
    (「大槻ケンヂのオールナイトニッポン」の「ボヨヨンロック」コーナーに寄せられたリスナー作の歌詞から選りすぐられたものが収録されている[6]
  4. ボヨヨンロック (オリジナル・カラオケ)
    (作曲:大槻ケンヂ / 編曲:まんが道)

演奏者[編集]

  • 才野・アスカ・茂 (大槻ケンヂ) - ボーカル
  • 満賀・チャゲ・道雄 (内田雄一郎) - ベース、コーラス、アコースティックギター(#3)
  • ボヨヨン1号 (太田明) - ドラム(ゲスト)
  • ボヨヨン2号、3号 (本城聡章橘高文彦) - ギター(ゲスト)
  • カズボン (宮田和弥、from JUN SKY WALKER(S)) - ボーカル(ゲスト)
  • ジュンチャン (森純太、from JUN SKY WALKER(S)) - ギター、コーラス(ゲスト)
  • ミューチャン (三浦俊一、ex 有頂天) - キーボード(ゲスト)

関連項目[編集]

  • 伊集院光 - 大槻の「オールナイトニッポン」水曜1部に続く2部を担当していた。この縁でボヨヨンロックには伊集院が参加したバージョンも存在する。

脚注[編集]

  1. ^ オールナイトニッポンの1988年11月23日放送分において、爆風スランプ(こぼうず隊名義)の「ちゃんちゃらおかP音頭」に対抗する形で初披露された。
  2. ^ a b 『筋肉少女帯自伝』 (K&Bパブリッシャーズ) p.318
  3. ^ 月刊ラジオパラダイス 1989年4月号「特集・ロッカーの本音はラジオで聞け!!」p.4(『大槻ケンヂのオールナイトニッポン』のページ)
  4. ^ 大槻ケンヂ 『わたくしだから』 (集英社) p.23
  5. ^ 録音時点では投稿者不明とされていた。
  6. ^ 月刊ラジオパラダイス 1989年5月号「ラジパラタイムス」p.67