ホールボディカウンター

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ホールボディカウンター(英語:whole body counter)は、体内に存在する放射性物質を体外から計測する装置である。全身カウンターヒューマンカウンタなどとも呼称[1]される。

概要

検出可能な計測対象はマンガン54コバルト60セシウム137などガンマ線放出核種[2]で、生体組織に吸収されずに体外へ漏出するガンマ線を体外に設置する検出器で計測し、微量放射性物質の定量分析や体内分布計測[3]など、内部被曝の検査に用いる。

形式

被検者の体位により座位型、立位型、臥位の寝台型、バックグラウンドの遮蔽や検出器数により簡易型や精密型、設置形態により据付型や車載型などに類別される。

原子力事故などで放射能汚染が推測される事案で内部被曝の迅速診断のため、日本原子力研究開発機構は移動式ホールボディカウンタ車を3台所有[4]している。

精度管理

測定前後の環境放射線線量計測によるバックグラウンド補正値算出、「標準ファントム」とも呼称される「標準体積線源」による検出器校正マルチチャンネルアナライザによるエネルギー校正、など定期的管理作業の品質が検出限界維持に大きく影響する。

脚注

  1. ^ ホールボディカウンタ”. 原子力規制委員会 旧組織等の情報 旧原子力安全・保安院関連情報 用語集 原子力防災用語集. 原子力規制委員会 (2012年9月). 2013年8月30日閲覧。
  2. ^ 全身カウンタ(ホールボディカウンタ)”. 環境防災Nネット 原子力防災に関する取組 原子力防災研修 原子力安全技術センター研修の概要 原子力防災研修講座 原子力防災基礎用語集. 原子力安全技術センター (2012年5月). 2013年8月30日閲覧。
  3. ^ 肺モニターとは何ですか。ホールボディカウンターとは何ですか?”. 広島大学緊急被ばく医療推進センター 放射線被ばく 放射線Q&A. 広島大学 (2005年). 2013年8月30日閲覧。
  4. ^ 原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会 (2011年11月). “ホールボディカウンタ等の維持・管理等において踏まえるべき事項について” (PDF). 原子力規制委員会 旧組織等の情報 旧原子力安全委員会 安全審査指針類等 3.関連報告書等 2防災・環境に関する指針類に関連する報告書等 (1)原子力施設等防災専門部会報告書. 原子力規制委員会. p. 13. 2013年8月30日閲覧。