プロングホーン

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プロングホーン
プロングホーン Antilocapra americana
保全状況評価
LOWER RISK - Least Concern
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
* ワシントン条約附属書I
メキシコ個体群のみ)

A. a. mexicana メキシコプロングホーン

LOWER RISK - Conservation Dependent (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))

A. a. peninsularis カリフォルニアプロングホーン

CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))

A. a. sonoriensis ソノラプロングホーン

ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
: 偶蹄目 Artiodactyla
亜目 : 反芻亜目 Ruminantia
: プロングホーン科 Antilocapraidae
: プロングホーン属 Antilocapra
: プロングホーン A. americana
学名
Antilocapra americana (Old, 1815)
和名
プロングホーン
英名
Pronghorn

プロングホーンAntilocapra americana)は、哺乳綱偶蹄目プロングホーン科プロングホーン属に分類される偶蹄目。本種のみでプロングホーン科、プロングホーン属を形成する。別名エダツノレイヨウ

分布

アメリカ合衆国西部、カナダ南西部(アルバータ州サスカチュワン州)、メキシコ北部(ソノラ州バハカリフォルニア州

形態

体長100-150 cm。肩高60-100 cm。体重36-60 kg。背面は褐色から淡褐色の毛が生える。顎、耳、頚部から腹部、大腿部、臀部には白い毛が生える。

オスは角を持つが、メスの角はないか、あっても小さい。角はシカ科の構成種の様に二股に枝分かれし年に1回生え変わるが、骨質の角ではなく骨の基部の上にウシ科のような角質の鞘でできた角が生える。英名のPronghornは「枝角」の意。

亜種

  • Antilocapra americana americana (Old, 1815) アメリカプロングホーン
  • Antilocapra americana mexicana Merriam, 1901 メキシコプロングホーン
  • Antilocapra americana peninsularis Nelson, 1912 カリフォルニアプロングホーン
  • Antilocapra americana sonoriensis Goldman, 1945 ソノラプロングホーン

生態

草原や半砂漠地帯に生息する。夏季になるとオスを中心とした10-30匹の小規模な群れを形成するが、冬季は大規模な群れを形成する。オスは縄張りを持つ。走るのが早く最高時速は88kmに達し、さらに時速70km以上の速度を維持しつつ長距離を走ることができるとされ、長距離走においてはチーター以上の速さを誇る動物とされている。なお、そのチーターもかつては北アメリカにも生息していたことが判明しており、プロングホーンの足の速さはチーターから逃げる為に発達したものだという説もある。

食性は草食性で草を食べる。

繁殖形態は胎生で、1回に1-2匹の幼体を出産する。

危険を感じた時には、お尻の毛を逆立て発光して、仲間に伝える。

人間との関係

18世紀までは、およそ3,500万~5,000万頭が生息していたと推測されるが、19世紀以降、人間の開発による生息地の破壊や、狩猟の対象とされたことが原因で、生息数が1万頭前後まで激減しアメリカ合衆国東部では絶滅した。現在は45万頭前後まで回復したとされるが、亜種によっては未だ絶滅の危機に瀕している。この点は、同じ地域に生息していたアメリカバイソンについても同様のことが言える。

日本で飼育実績のある施設

画像

参考文献

  • 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、103項
  • 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、93項

関連項目

外部リンク

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