ピアノと管絃楽のための「リトミカ・オスティナータ」

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ピアノと管絃楽のための「リトミカ・オスティナータ」Ritmica ostinata per pianoforte ed orchestra)は、伊福部昭が作曲したピアノ協奏曲1961年に完成。1971年には2台ピアノのために編曲。1楽章形式。

リトミカ・オスティナータとは、「執拗に反復する律動的な音楽」という意味である。文字通り、五拍子や七拍子といった日本語韻文奇数律動をモチーフに、六音音階による旋律が反復されるダイナミックな楽曲である。中国で見た四方の壁全面に仏像がはめ込まれた堂の迫力と感動が、創作のヒントとなったという。

初演は1961年10月9日東京交響楽団の定期演奏会にて、上田仁指揮、金井裕のピアノによって行われた。

戦災によって楽譜が失われていた『ピアノと管絃楽のための協奏風交響曲』(1941年)から一部を引用している。これはもう一つの代表作『シンフォニア・タプカーラ』(1954/1979年)にも同じことが言える。後に『協奏風交響曲』は1997年NHKの資料庫からパート譜が揃って発見され、蘇演された。

編成

フルート2、ピッコロオーボエ2、イングリッシュホルンクラリネット2、バスクラリネットファゴット2、コントラファゴットホルン4、トランペット3、トロンボーン2、バストロンボーンチューバティンパニトムトムクラベスカウベルコンガキューバン・ティンバレスハープ、独奏ピアノ弦楽五部

曲の構成

1楽章形式。