バケツ
バケツ(英語bucket,pail)とは、液体などの運搬に使われる、取っ手の付いた容器のことである。その多くは上部が開放された円筒形の形状で、蓋のあるものと無いものがある。用途に応じて様々な大きさ、形、材質などの製品がある。
当て字として馬穴(馬尻)と書かれることがある[1]。
用途
- 液体などの運搬
- ゴミの保管
- 水生生物などの採集
- 生花などの保存
- 食品の保存、運搬、調理(蓋付きのバケツを使う)
- 稲作など、植木鉢やプランターの代用
- 昔の小学校では、罰としてバケツに水を満たして持たせ廊下に立たせた(昔の漫画で見ることができる。現在は体罰のため行わない)。
材質
- 液体を扱う場合には、ブリキは使えない。
- ゴム
- ゴムバケツ。ラバーバケツ。衣類カゴなどとしても用いられる。
- 布
- 布バケツ。耐水加工を施した厚手の布を用いる。折り畳むことができるため、消火用バケツなどに用いられる。
バケツリレー
バケツリレーとは、人が列を成して並び、水などの入ったバケツを隣の人に順番に受け渡すことで輸送する方法である。一人がバケツを持って直接運ぶよりも効率が良いとされるので、火災の消火などの際に行われる。バケツリレーにはコツがあり、効率良く行なうには、知識と訓練が必要である。
- バケツの内容は半分強まで[2]。それ以上入れるとこぼれる。
- バケツを持ち歩く際は、柄を身体の進行方向と平行に持つ[2]。垂直に持つと、柄が脚に当たって運びづらい。
- 人員整列時は一様の方向を向くのではなく、交互に向き合うようにジグザグに並び、斜め前から受け取り、斜め前に渡せるように配置する。
- 柄の頂点を持つ人員と、柄の付け根を持つ人員を交互に配置する[2]。全員が頂点を持つと、受け渡し時に持ち手が重複して落としやすい。
バケツに関する表現
- 非常に強い雨を『バケツをひっくり返したような雨』と呼ぶことがある。
- バケツパフェは非常に大きなパフェ。実際にバケツに盛られることもある。同様にして、バケツプリンも存在する。
- イタリアのRAIラジオ2が主催するセリエAの年間最悪選手賞はビドーネ・ドーロ、「金のバケツ賞」という名前である。
その他
- 1999年9月30日に起きた東海村JCO臨界事故では、危険な放射性物質である粉末ウラン化合物を溶解する工程を、正規の手順ではないバケツを用いた手作業で行っていたことが問題となった。
関連項目
- 桶(おけ)
- 樽(たる)
- たらい
- バケットシート(バケットとはバケツの意。自動車などで乗員の着座姿勢の保持性を高めた座席のことを指す。)
- ケンタッキーフライドチキン(チキンを詰める容器の名称。日本でも、かつてはバケットと呼ばれるサイズが存在した。)
- レゴ(基本セットの名称が「バケツ」。その名の通り、バケツ容器に基本的なブロックが多数入っている。)
- 獅子倉シンジ(バケツを使用したパフォーマンスを行う人物)
脚注
- ^ 佐竹秀雄; 三省堂編修所, ed. (2000), “バケツ”, デイリーコンサイス国語辞典 (第3 ed.), 三省堂 (2000-09-10発行), ISBN 4385141037 2009年9月25日閲覧。
- ^ a b c 名古屋市消防局 (2003), 地域防災リーダーのための 防災訓練要領, pp. 3-5 2009年7月19日閲覧。