ハシビロコウ
ハシビロコウ | ||||||||||||||||||||||||
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上野動物園のハシビロコウ
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Balaeniceps rex Gould, 1850 | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Shoebill |
ハシビロコウ(嘴広鸛、学名:Balaeniceps rex)とはコウノトリ目ハシビロコウ科の鳥類の一種である。
特徴
エチオピア区の南スーダンからザンビアにかけての湿地に分布する[1]。IUCNのレッドリストでは絶滅危惧II類に指定されており[1]、ワシントン条約によって国際取引が規制されている。ハシビロコウ亜科は、ハシビロコウ1属1種のみ。
全長約1.2m、体重約5kgの大型の鳥類である。巨大な嘴を持ち、獲物を狙うときは数時間にわたってほとんど動かないのが特徴。これは大きな図体で動き回り魚に警戒感を起こさせることを避けるためと考えられる。大型のハイギョ等を好み、ハイギョが空気を吸いに水面に浮かび上がる隙を見て素早く嘴で捉え丸呑みする。消化には数時間を要し、その作業に1日に消費するエネルギーの30%を費やす。
飛行も得意とし、翼を広げた時の長さは約2mにもなる。
基本的には単独行動を好む。近種のコウノトリと同じく滅多に鳴かず、クラッタリングという行為をする。嘴を叩き合わせるように激しく開閉して音を出す行動でディスプレイや仲間との合図に用いられる。また、首を振りお辞儀をする様は相手に対し親愛を意味しているという。
実際の寿命は解明されていないが、高齢になるに従い瞳の色が金から青に変化する。
分類
ハシビロコウの分類には諸説あったが、伝統的にはコウノトリ目の下位に分類されることが多い。しかし、近年のDNA分析による分類ではペリカン類に近いことが分かってきた[2]。その他、サギ類に近いという説もある[3]。
Sibley分類体系上の位置
シブリー・アールキスト鳥類分類 |
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コウノトリ亜目 Ciconii
コウノトリ下目 Ciconiides
コウノトリ小目 Ciconiida
ペリカン上科 Pelecanoidea
ハシビロコウ亜科 Balaenicipitinae
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Status
- VULNERABLE (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[1]
存在する動物園(日本国内)
- 上野動物園(東京都)
- 千葉市動物公園(千葉県)
- 2羽飼育されている。この園の個体は、無精卵を産んだことがある。2009年12月にオス1羽死亡
- 伊豆シャボテン公園(静岡県)
- 1羽のみ飼育されている。愛称「ビル爺さん」。1981年にメスの「シュー」(死亡)と共にやって来た、日本で最年長のハシビロコウ。
- 高知県立のいち動物公園(高知県)
- 2羽飼育されている。2010年、タンザニアから2羽オス(愛称/とと)、(愛称/ささ)やってきて西日本では、唯一の飼育となる。
豆知識
- 頭部を真正面から見た時の独特な風貌と「動かない鳥」という事でテレビなどで紹介され、一時期話題になった。絵本やアニメーションのキャラクターとしてもよく用いられている。
- 動物園などで飼育されているハシビロコウは、野生のものよりも比較的活発である。
- 「ハシビロコウ(嘴広鸛)」とは、「嘴の広いコウノトリ」のこと。英名の「Shoebill」は「靴のような嘴」を意味している。また、学名の「Balaeniceps rex」はラテン語で「クジラ頭の王様」という意味。
画像
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上野動物園
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ウガンダに住むハシビロコウ
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ハシビロコウの飛行
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(動画)
注釈
- ^ a b c BirdLife International 2008. Balaeniceps rex. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2. [1]. Downloaded on 30 January 2012.
- ^ Mayr, Gerald(2003):The phylogenetic affinities of the Shoebill(Balaeniceps rex). Journal für Ornithologie 144(2):157-175. [English with German abstract] HTML abstract
- ^ Hagey, J. R.; Schteingart, C. D.; Ton-Nu, H.-T. & Hofmann, A. F.(2002):A novel primary bile acid in the Shoebill stork and herons and its phylogenetic significance. Journal of Lipid Research 43(5):685–690. PDF fulltext