サービスカット

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サービスカットは、映画テレビドラマ、あるいはアニメなどの映像作品や、ゲーム漫画などにおいて、その作品の本筋とはあまり関係なく[1]、もっぱらファンを喜ばせるために挿入されるカットを呼ぶ業界用語。サービスショットサービスシーン[1]ファンサービスともいう。

概要(演劇・実写)

古くより演劇などでも同様の目的のシーンが挿入されることがあり[要出典]、起源は不明である。しかしながら、比較的一般的な手法として映画・テレビなどでは常用されている。しばしば見かけるものにお色気シーンがあるが、それ以外にも主演アイドルタレントのクローズアッププロモーション・フィルム的なシーンなども「サービスカット」と呼ばれる[1]。事例として有名なものに以下のようなものがある。

マリリン・モンローのスカートが地下鉄の通風口の上でめくれるというシーンがある。このケースでは、撮影現場でも多くの野次馬を集めたと伝えられており、単に映画中のサービスカットなだけではなく話題づくりにも使われた。
たとえば1作目で、主演のシガニー・ウィーバーが宇宙服に着替えるために下着になるシーン。
由美かおるの入浴シーンが、あまり脈絡無く挿入されることで有名。この入浴シーンはすでにルーティンのカットとなっている。
エンディングに、主演の原田知世主題歌を歌う映像(シークエンス)がつけられている。

他にも、たとえば『オン・ザ・ロード』で脈絡なく秋川リサの売春シーンが挿入された部分、『ラ・マンチャの男』(映画)でアルドンサ/ドルシネア姫を演じたソフィア・ローレンの服が剥ぎ取られそうになるシーンなど、事例は多い。

これらは、本編の魅力以外にもそういったサービスカットによる魅力を付け加えることで、より興行性を高めようという目的のために行われるものである。ただし、あまりにサービスカットを濫用すると、低俗な印象を与え作品そのものの評価を引き下げることもある。

派生して、たとえば「アイドル水泳大会」などで、水着や着衣がズレてハプニング的に乳房局部が露わになること(ポロリ)を「サービスカット」と呼ぶことがある。事態の発生を演出として意図している場合は専用のモデルが呼ばれているともいわれたが、1990年代後半以降、ポロリを意図して制作する地上波のテレビ番組は殆ど見かけられなくなった(性的描写に係る放送業界の規制強化で放送事故に該当する事例となったため。収録時に意図せず発生した場合はモザイク等で隠すか該当箇所をカットして放送する)[要出典]往年の水泳大会をモチーフにしたグラビア系イメージビデオアダルトビデオの企画物で意図的にポロリをさせる作品は未だに見かけることはある。[要出典]

漫画・アニメ

漫画においては、登場人物の入浴シーンなどで体を露わにしたり、下着半裸)・水着姿などが挿入された場合に指すことがある。

作者が自らそう言う場合もままあり、たとえば和田慎二は「超少女明日香シリーズ」で、毎回必ず一度はヒロインのヌードを出すことを公言し、これをそう呼んでいた。[要出典]

読者の性的興奮を意図したものではない例[要出典]としては、ドラえもん源しずかの入浴シーン(特に大長編ドラえもんでは1990年代まで殆どの作品に挿入)も知られる[1]

また、ハプニング的に生じるもの(例えば男性キャラの入浴中に女性キャラが意図せず偶然同じ浴室に踏み込み、全裸を見て赤面するなど)もサービスカットに捉えられることがある。

アニメにおいてもラブコメディ系統を中心に同種の場面が盛り込まれる事がままにある。

出典・脚注

  1. ^ a b c d e f サービスカット/ サービスシーン”. 喫茶《ぱらだいすあ~み~》&同人用語の基礎知識. 2012年1月1日閲覧。