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アビシニアコロブス

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ゲレザ
ネブラスカ州オマハヘンリー・ドーリー動物園のゲレザ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 霊長目 Primate
亜目 : 直鼻猿亜目 Haplorrhini
: オナガザル科 Cercopithecidae
亜科 : コロブス亜科 Colobinae
: コロブス属 Colobus
: ゲレザ C. guereza
学名
Colobus guereza (Rüppell, 1835)
和名
ゲレザ、アビシニアコロブス
英名
Mantled Guereza

ゲレザ (Guereza) は、別名アビシニアコロブス (Abyssinian Black-and-white Colobus) または、クロシロコロブス(あるいは単に「コロブス」)としても知られる、オナガザル科コロブス亜科コロブス属類である。ゲレザはカメルーン赤道ギニアナイジェリアエチオピアケニアタンザニアウガンダチャドを含む中央及び東アフリカの大部分の地域に生息している。

外見

アビシニアコロブスのゲレザ (動画)

このコロブス属の猿は、体長約45〜70センチメートルに成長し、その尾は50〜90センチの長さを持つ。体重は5.5〜14.5キログラムである。ほとんどのコロブス属と同様にゲレザは頬袋を持たず、親指をほぼ欠いている。体毛は艶やかな黒と白であり、顔面と臀部は白い毛で取り囲まれ、U字型をしたマント状の白い毛が体の側面と背面を覆っている。尾の末端には白い毛が生えている。幼獣は全身白色である。鼻の先端はほとんど口と接している。後足は木の間を飛び跳ねて枝伝いに飛び移るために長く伸び、発達した筋肉を持っている。胼胝で硬くなった臀部により、苦痛を感じる事なしに長時間細い木の枝に座り続ける事ができる。

習性

ゲレザは昼行性かつ樹上性であり、低地と高地を含めた熱帯雨林や森林、樹木の生えた草原地帯の樹上で暮らしている(草原地帯では地上を移動する事もある)。ゲレザは二次林や河沿いで最も多く見られる。ゲレザの消化器官は葉を消化するのに適しており、その胃は発達して特殊化し、発酵のためのバクテリアを含んでいる。ゲレザは時おり花や小枝、芽、種、若枝を食べる事もある。果物はゲレザの食物の3分の1を占める。

群れと繁殖

ゲレザの群れは通常6〜9匹から構成され、1匹以上の成獣の雄を含んでいる。群れの居住区域は約16万平方メートルである。ゲレザはその居住区域内に、他の群れにより追い出された際にも永住権が保障されている保護地区を持っている。群れ同士が偶然遭遇すると、仕草と声による示威行為が行われ、成獣の雄が夜を徹して行うコーラスにより、群れ同士の距離が保たれる。

受胎から出産までの期間は5ヶ月で、20ヶ月に1匹の割合で新しい子供が生まれる。生まれた幼獣は約4〜6歳で完全に成熟する。人間に飼育されたゲレザの最高寿命は23歳である。

分類

ゲレザには複数の異なる亜種が存在する[2]

  • Colobus guereza guereza
  • Colobus guereza occidentalis
  • Colobus guereza dodingae
  • Colobus guereza percivali
  • Colobus guereza matschiei
  • Colobus guereza kikuyuensis
  • Colobus guereza caudatus

脚注