もつれ雲
濃淡さまざまな夕方のもつれ雲 | |
略記号 | in |
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雲形記号 | 、、、 |
類 | 巻雲 |
変種 | もつれ雲 |
高度 | 5,000~15,000 m |
特徴 | もつれた筋のような形状 |
降水の有無 | なし |
もつれ雲(もつれぐも、intortus)とは、すじ状の巻雲がお互いにからみ合い、すじがもつれたような状態のものである。国際雲図帳(雲形分類)では、雲の配列による分類である変種の1つ。もつれ雲は巻層雲や巻積雲には現れず、巻雲だけがもつ変種である。巻雲に似た特徴をもち、たまに水が落ちて尾流雲にもなる。
概要
もつれ雲は学術名"intortus"は、ラテン語で「撚り合わさった、ねじれた、曲がりくねった」などの意味があり、これに因んで名付けられた。
この雲は上空の風が弱い時にできやすい。風が強い時には、巻雲は引き伸ばされて、一定の方向を向いて毛状雲や鉤状雲となることが多い。しかし風が弱いときには、上空の風が乱流ぎみになる[1]、引き伸ばされても雲の筋がまっすぐではなく分岐したり曲がりくねったりして、地上からはもつれたような形に見えることが多い。また風が弱いと、高度によっても風向・風速が変わり、地上からは様々な向きの巻雲が見えるので、これももつれたように見える原因である。 この雲が見られた後は、晴天が続くことが多いとされている。
出典
- Ⅱ.雲のいろいろな顔-見え方・形(種と変種)による細分類 石川県教育センター研究紀要「石川の自然」, 第31集 地学編(14)第1章, pp.13-18.
- Spotlight on... Clouds
脚注
- ^ 風向きが小刻みに変わりやすいため