1951年3月7日の日食

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1951年3月7日の日食は、1951年3月7日に観測された日食である。ニュージーランド、コスタリカ、ニカラグア、コロンビアの離島サンアンドレス島で金環日食が観測され、ラテンアメリカ中北部、太平洋中南部及び周辺の一部で部分日食が観測された[1]。これは世界初めてテレビで生中継された日食である[2]

通過した地域[編集]

金環帯が通過した、金環日食が見えた地域はニュージーランド南島(現地時間3月8日)、コスタリカ北西端、ニカラグア南部、コロンビアの本土から離れた離島サンアンドレス島だった[3][4]

また、金環日食が見えなくても、部分日食が見えた地域はオーストラリア東部沿岸、メラネシア東部、ポリネシア中南部、アメリカ南東の半分、カナダ南東部国境地帯、イギリス領バミューダ諸島中央アメリカ南アメリカブラジルの西半分とその西にある部分、南極大陸の太平洋側の一部だった。そのうち大部分は国際日付変更線の東にあり、3月7日に日食が見え、残りの部分では3月8日に見えた[1][5]

放送[編集]

これは世界初めてテレビで生中継された日食である。アメリカのWCBS-TVWNETNBCニュースなどのテレビ局が生中継した。アメリカでは金環食が見えなく、一部の地域だけで部分食が見え、しかも観測条件が優越でもなかった(例えはニューヨークでの部分日食は日没寸前で、食分がわずか17%、地上からみる太陽表面の全面積の8%だけが月に覆われて、ニューヨークのヘイデンプラネタリウムの館長も「ニューヨークタイムズ」インタビューでこの日食に「みんなをあまり興奮させないで」と指摘した)が、多くのテレビ局はこの日食を予定の番組編成に加え、当時最新鋭の技術も使われた[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b Fred Espenak. “Annular Solar Eclipse of 1951 Mar 07” (英語). NASA Eclipse Web Site. 2016年3月29日閲覧。
  2. ^ a b Joe Rao (2011年3月8日). “60 Years Ago: The World's 1st Televised Solar Eclipse” (英語). Space.com. 2016年3月29日閲覧。
  3. ^ Fred Espenak. “Annular Solar Eclipse of 1951 Mar 07 - Google Maps and Solar Eclipse Paths” (英語). NASA Eclipse Web Site. 2016年3月29日閲覧。
  4. ^ Xavier M. Jubier. “Eclipse Annulaire de Soleil du 7 mars 1951 - Cartographie Interactive Google (1951 March 7 Annular Solar Eclipse - Interactive Google Map)”. 2016年3月29日閲覧。
  5. ^ Fred Espenak. “Catalog of Solar Eclipses (1901 to 2000)” (英語). NASA Eclipse Web Site. 2016年3月29日閲覧。