鶏豆花

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鶏豆花(ジードゥファ)は四川料理の1つ[1]。古典的なスープであり[1][2]、日本では「鶏のおぼろ豆腐風スープ」と紹介されることもある[3]が、豆腐は用いられない[4]鶏豆花湯とも[2]

四川料理としては例外的に麻辣味ではない料理である。

ペースト状にした鶏肉で作る料理である[2]。2000年以上昔から作られている四川の古典料理であり、四川料理の古い宴席には、必ずと言っていいほど登場する一品である[2]

鶏肉をミンチにし、塩、胡椒、生姜汁を入れて、ペースト状になるまで更に練って下味をつける(今日ではフードプロセッサーなどを使用する)[2][4]卵白と水、水溶き片栗粉を加えて更に練る[2]。水が多すぎると固まらないし、逆に水が少ないとふわふわした食感が生まれない[2]。これを鶏がらから取った清湯へ投入するのだが、この時に清湯が沸騰する場所が複数個所あると固まらずバラバラになるので、沸騰する箇所が1か所になるような火加減が肝要となる[2]。また、鍋の縁などに灰汁がついていると、灰汁が焦げて色も香りも悪くなるので、丁寧な灰汁取りも肝要となる[2][4]。器に盛りつける際にも静かに注いでスープが濁らないようにする[4]

出典[編集]

  1. ^ a b dancyu』2022年1月号、プレジデント社、2021年、75頁。 
  2. ^ a b c d e f g h i 森脇慶子 (2018年12月18日). “これが鶏肉……?ふわふわの具の旨みに心酔する、四川の古典スープ”. 食べログmagazine. 2024年4月23日閲覧。
  3. ^ 『東京最高のレストラン2023』ぴあ、2022年、25頁。ISBN 978-4835646725 
  4. ^ a b c d 田村亮介 (2020年10月13日). “鶏肉のおぼろ豆腐スープ 鶏豆花”. Chef PARTNERS. 2024年4月23日閲覧。