選択的スプライシング

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選択的スプライシング(せんたくてき-,Alternative Splicing)とはDNAからの転写過程において特定のエキソンをとばしてスプライシングを行うことである。択一的スプライシングとも呼ばれる。

選択的スプライシング。エキソンのスキッピングなどにより複数種の成熟mRNAが生じる。

遺伝子にはアミノ酸配列に関する情報を含む核酸塩基配列(エキソン)が遺伝情報を含まない配列(イントロン)によっていくつかに分断されている。通常、DNAからmRNAへの転写が行われる際にはこれらのすべてが順に転写されていく。その後、転写生成物(mRNA前駆体)からイントロン部分の切り捨てが行われてエキソン部分が連結し成熟mRNAが出来上がるが、この不要な部分の切り捨ての過程をスプライシングと呼んでいる。

しかし、時にスプライシングを行う部位・組み合わせが変化し、複数種の成熟mRNAが生成することがある。これを選択的スプライシングと呼び、ひとつの遺伝子から多数の生成物が生じてくることになる。選択的スプライシングによってスプライスバリアント(splice variant)と呼ばれる変異タンパク質が生成される。

出典[編集]

  • 今堀 和友、山川 民夫 編集 『生化学辞典 第4版』 東京化学同人 2007年 ISBN 978-4-8079-0670-3

参考文献[編集]

  • Zheng ZM. "Regulation of alternative RNA splicing by exon definition and exon sequences in viral and mammalian gene expression." J Biomed Sci. 2004 May-Jun;11(3):278-94. [1]
  • Norton PA. "Alternative pre-mRNA splicing: factors involved in splice site selection." J Cell Sci. 1994 Jan;107 ( Pt 1):1-7. [2]