講師 (教育)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

講師(こうし)とは、講義などを行う者のことである。

用語[編集]

教育施設学校など)や研究施設研究所など)に所属する、教員の1つのこと。

  1. 就学前教育から中等教育幼稚園から高等学校までの段階)では、教諭の下位、実習助手の上位に位置する。
  2. 高等教育大学大学院短期大学高等専門学校など)や研究施設では、教授准教授に準ずる職務に従事するものとされる。学校教育法に定められる大学教員の基本的配置は、教授 - 准教授 - 助教であり、講師はそのつながりには含まれない。副学長・学部長・技術職員と同様、大学が必要と認めた場合に置かれる職である。実際には、常勤の講師は、准教授の下の階級の教員であり、非常勤の講師は、他大学の教員、実務家、大学院生等である。
  3. 4. の「非常勤講師」と区別するため、常勤の講師は、「専任講師」「常勤講師」と呼ばれる。また、一部の医学部歯学部附属大学病院では助手というポストを廃し、すべて講師としている所もある。つまり大学教員としては助手で、診療スタッフとしては講師という少し曖昧な肩書きとなる。[要出典]
  4. 非正規雇用の立場で授業時間にのみ出勤して授業を行う講師を「非常勤講師」という。大学によっては「兼任講師」「嘱託講師」といった名称を採用しているところもある。
  5. 特別支援学校の教員における非正規雇用の立場で、勤務時間は子どもの通学時間のフルタイムとなっているが、常勤の講師に比べて勤務時間が短く、なおかつ勤務内容に制約が生じるものを「非常勤講師」と称する。ただし、実習助手非常勤嘱託扱いのもの)との線引きが明確ではない勤務内容となる場合もある。

他に、学習塾予備校の教員、講演会で講演する者、各種講習会などで指導をする者を講師と呼ぶ。

就学前教育・初等教育・中等教育[編集]

講師は、教諭又は助教諭に準ずる職務に従事する学校職員のことである。

常時勤務に服する講師(常勤講師)と常時勤務に服さない講師(非常勤講師)に分けられる。講師は一般的に臨時的に任用された教員であり、公立学校の講師なら原則的に1年を超えない期間で勤務する(国家公務員法第60条、地方公務員法第22条第2項の規定による)。大阪府では任用の期限を付した任期付講師と任用の期限を付さない講師に区分され、任用の期限を付さない講師を「(助)教諭」と称させている。

常勤講師は、普通免許状、特別免許状、臨時免許状のいずれかの教員免許状を有していなければならない。非常勤講師も同様の免許が必要だが、特別非常勤講師の場合は教員の免許状がなくてもなることができる。ただし、特別非常勤講師が認定されるケースは、原則に反するため、統計上ほとんど存在しない(総合的な学習の時間を担当するなど限られている)。

高等教育[編集]

講師は、教授又は准教授に準ずる職務に従事する教育職員のことである。

一般的に専任の講師は、教授、准教授に次ぐ職位である。また、専任講師は、教育や研究の事情に応じて、直接教授の職務を助ける場合もある(講座制を採る大学が少なくなった今日では表向きは稀である)。

講師には、専任である講師(専任講師)と専任でない講師(非常勤講師)がある。 名前は似ているが職務内容は大きく異なり、専任講師は、准教授に準ずる仕事のすべて(研究や校務を含む)を行うが、非常勤講師は授業科目のみを担当し、拘束時間も授業時間のみである。しかし近年は国際教養大学(秋田市雄和椿川)のように3年契約で教員を採用している大学(任期付き専任講師)においては任期後、再任されず退職に追い込まれる教員がいる。 非常勤講師の正式名称は「兼任教員」であるが、学内での慣習的な呼び方や年度初めに交付される辞令への記載は「非常勤講師」が一般的で、大学によっては「兼任講師」と呼ぶこともある。

なお、非常勤講師と冠講座の客員教授客員准教授とは別扱いである。客員教員は、その教員に担当を任せる所属講座や研究所が必要で、授業だけでなく研究や卒論指導などの業務も担当する。この意味での客員教員の場合、卓越した研究業績や技能を持つことが既に世間的な評価として定まっている者に対して、教授会への出席義務・その他学内行事準備などの雑務を免除など、教育と研究に専念できるような待遇を用意し、大学そのものの教育・研究水準を向上させることを目的としている場合が多い。これに対して、非常勤の客員教授や客員准教授は、身分的には講師だが、称号として客員教授や客員准教授の称号が与えられているのである。もっとも、有名タレント・作家などを年に一度の講演などに呼ぶ場合にも、宣伝効果も狙い、場合によっては高額のギャラを支払う代わりに、客員教授や客員准教授の称号を与えるという使い方もする。 また、客員講師の場合は、学生数の減少に伴って全国的に大学が人員削減を行っていることにより、その専門分野に於いて学術的な実力が充分あるにも関わらず、それに見合うポストに就けない若手を、学術の進歩のために温存する手立てとして、(主に)母校が「客員講師(専任扱い)」のような但し書き付きで肩書きを与えている場合が一般的である。

非常勤講師は基本的に年契約のパート労働者で、賃金も専任の教員と比べて低賃金のため(これは元々、講義内容のレパートリーを増やすために、他大学から必要な教員をいわば無償に近いボランティアとして相互に招く形で始まったため)、昨今では私立大学文系や教養科目を中心に人件費圧縮の手段となっている。博士の学位取得者が過剰になったこともこの傾向に拍車をかけており、大学関係者の間では大きな問題となっている。一方で、国公立大学の法人化に伴う経営合理化や、私立大学の営利重視の運営などが原因で、非常勤講師の削減に動く大学も増えており(その分は専任教員の過剰な負担となる)、学位を持ちながら非常勤講師として生計を立てている者(専業非常勤講師)の立場を脅かす恐れがある。[要出典]

関連項目[編集]