社会権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
社会権(しゃかいけん)とは、基本的人権の一つで、社会を生きていく上で人間が人間らしく生きるための権利。生存権、教育を受ける権利、労働基本権など基本的人権で保障されるこれらの権利を社会権と呼ぶ。
他の基本的人権と比べて比較的新しいことから、20世紀的人権ともいわれる。その理由は、産業革命以前は「貧乏は個人の自己責任」という考え方であったが、資本主義の高度化によって構造化した貧困に対抗し、自由主義の理念である個人の尊厳を守るため、国家による富の再分配を肯定する考え方(リベラリズム、英:New liberalism)に変わった。結果、個人の生活を形式的にだけでなく実質的にも国家が保障しなければならないという社会権(国家による自由)が登場した。
日本では、日本国憲法において、三原則の一つである「基本的人権の尊重」として記述されている。ただし外国人の社会権はその享有主体性を否定する見解が通説だ。 その理由は、社会権の保障は、外国人が国籍を有する国の責務だからである。 また、最高裁判所は、社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、国は、(中略)その政治的判断によりこれを決定することができるのであり、(中略)自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許されるべきことと解される。(塩見訴訟)と判示した。