無司祭派

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無司祭派(むしさいは)あるいは無僧派(むそうは)、ベスポポーフツィロシア語: Безпоповцы)は、ロシア正教古儀式派を構成する司祭派(しさいは)と並ぶ2つの潮流のうちの1つ。使徒継承性を持つ聖職者の存在を否定し、聖体礼儀聖餐)を初めとするほとんどの機密を拒否するか、これを俗人信徒により執行する。主流派のロシア正教会(古儀式派はこれをニーコン派と呼ぶことがあるが蔑称的)における使徒継承性を完全に否定する。地上は既に反キリストが到来して支配しており、教会は滅亡したと彼らの多くは主張する。

ポモールツィフェドセーエフツィ礼拝堂派フィリッポフツィベグーヌィスパソフツィメルヒセデキアリストフツィチェムノヴェールツィアアロノフツィ、その他非常に多数の教派があった。

現況[編集]

最大教派はポモールツィ。2001年の調査ではロシア連邦内に約80万人、バルト三国に約25万人、これ以外の旧ソ連地域に約20万人。フェドセーエフツィはロシア連邦内に約1万人。礼拝堂派は30万人以下。フィリッポフツィは200-300人以下。スパソフツィは2000年時点の推計で3-4万人以下。ベグーヌィの信徒数は不詳。メルヒセデキバシキール共和国に2会衆。

上記以外の教派の信徒はおそらく現存しない。

居住地[編集]

ロシア連邦旧ソ連諸国ポーランドアメリカカナダブラジルオーストラリアブルガリアなどの諸国に居住している。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

主要参考文献[編集]

  • 阪本秀昭, 伊賀上菜穂『旧「満州」ロシア人村の人々―ロマノフカ村の古儀式派教徒』東洋書店,2007年,ISBN 978-4885956751
  • 阪本秀昭「ハバロフスク地方タヴリンカ村の古儀式派住民の生活と信仰」『セーヴェル』(25), 78-90, ハルビン・ウラジオストクを語る会,2009年
  • 清水恵『函館・ロシア その交流の軌跡』函館日ロ交流史研究会, 2005年
  • 塚田力「古儀式派の復活 グローバルなネットワーク」『ロシア文化の方舟―ソ連崩壊から二〇年 』東洋書店, 2011年, ISBN 978-4864590082
  • 中村喜和「銭亀沢にユートピアを求めたロシア人たち -旧教徒たちの夢の跡をたずねて」『地域誌研究はこだて』第 17 号
  • N.M.ニコリスキー著/宮本 延治訳『ロシア教会史』恒文社, 1990年, ISBN 978-4770407009
  • 安村仁志 「現代の古儀式派」『中京大学教養論叢』24(3), 685-708, 中京大学 1983年(http://ci.nii.ac.jp/naid/110004643625)
  • 安村仁志 「初代ラスコーリニキにおける反キリスト論」『ロシヤ語ロシヤ文学研究』 (17), 103-104, 日本ロシア文学会 1985年(http://ci.nii.ac.jp/naid/110001256837)
  • 安村仁志 「古儀式派と諸宗教セクトとの関係」『ロシア語ロシア文学研究 』(20), 103-104, 日本ロシア文学会 1988年(http://ci.nii.ac.jp/naid/110001249196)


関連項目[編集]

外部リンク[編集]