淡島百景

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淡島百景
ジャンル 青春群像劇[1]
漫画
作者 志村貴子
出版社 太田出版
掲載サイト ぽこぽこOhta Web Comic
発表期間 ぽこぽこ:
2011年6月7日[2] - 2016年
Ohta Web Comic:
2016年7月29日[3] - 2024年3月15日[4]
巻数 既刊4巻(2022年8月現在)
話数 全31話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

淡島百景』(あわじまひゃっけい)は、志村貴子による日本漫画作品。太田出版のWEBマガジン『ぽこぽこ』にて2011年6月7日から連載が始まり[2]、後継の『Ohta Web Comic』で2016年7月29日から2024年3月15日まで連載された[3][4]

偶数月10日公開とされていたが、実際には不定期連載となっており、[要出典]何度か長期休載期間を挟んでいる[1]

2015年には『月刊MdN』(エムディエヌコーポレーション)8月号誌上にて、本作の田畑若菜と乃木坂46生駒里奈が同じ制服を着用するコラボが展開された[5]。同年、第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞[6]

作者の過去作『青い花』と繋がっている。第3話は『マンガ・エロティクス・エフ』vol.85(2014年)に掲載[7]

題材となったミュージカル[編集]

用語[編集]

宝塚をモデルとしている[8]

舞台[編集]

淡島歌劇
淡島に本拠を置く歌劇団。全員が女性。
淡島歌劇学校
劇団の付属学校。予科と本科の2年制。寮制。寮では本科生と予科生が同室となる。

主な登場人物[編集]

群像劇であり、エピソード毎に時代と主人公が変動する[2]。登場人物は基本的に女性で、本名と芸名に加えて結婚による改姓もあり、さらに年代ジャンプも加わって、複雑なことになっている。単行本3巻は初版と電子版にキャラクター相関図がついている[9]

青い花』の主人公たちと、上田良子(小鳥遊良子)、竹原絹枝(小鳥遊陽)が同年齢である。その一年下が田端若菜。

桂子の関連人物[編集]

山路よし子
本名は美子(よしこ)、芸名は日柳夏子(くさなぎ なつこ)。夫は山路寛一、娘は山路ルリ子。
淡島の大女優。絶世の美女。
山路ルリ子
芸名は朝比奈ルリ。日柳夏子と山路寛一の娘。夫は伊吹吉彦。
容貌は、父方の祖母に似ている。美男美女の両親には似ていなかったために、母には愛されなかった。女優の道を降り、また母ではなく己を見てくれた伊吹吉彦と結婚して、己の家族を作る。
伊吹桂子
山路ルリ子と伊吹吉彦の娘。未婚。淡島生まれ。2巻表紙。
容貌は父親に似ている。祖母である日柳夏子に反発していた。
淡島学生時代に、岡部恵美に嫉妬を抱き、嫌がらせを行い孤立させ、退学に追いやる。その結果孤立し、罪悪感を抱えることになる。卒業後も女優として大成することなく、淡島に戻り教諭となる。指導は厳しく、生徒たちからは教官と恐れられている。
山本雅子
芸名は英雅(はなぶさ みやび)。ルリの同窓・親友。日柳夏子に憧れて淡島入りし、女優として大成する。
岡部恵美
桂子の同窓。特待生として入学し、圧倒的な存在感を放っていたが、突然淡島を去る。1巻表紙。
小野田幸恵
桂子の同窓。淡島を去った恵美に手紙を出す。
住吉
結婚後の姓は伊福部。桂子の取り巻きだったが、淡島を辞める。娘が淡島に通っている。

沙織の世代[編集]

山県沙織
芸名は鏑木優紀。淡島歌劇を退団して、四方木田の事務所の所属女優となる。3巻表紙。
四方木田かよ
芸名は悠木みほと。女優を引退して、親戚の事務所で事務員をしている。
武内実花子
幼いころは病弱で、入院生活で淡島歌劇に憧れ、淡島歌劇学校に入寮する。卒業して正式に淡島女優となるも直後に急病で退団しており、最近復帰した。

若菜の世代[編集]

竹原絹枝
本科生。若菜の同部屋の先輩。寮長もつとめる。第13話の文化祭でロミオを演じた後、卒業する。後に淡島のスターとして人気を博す。芸名は小鳥遊陽。
出身は広島、小中学校は鎌倉
田畑若菜
予科生。群馬出身。ミーハー的に興味を持ち、淡島入りする。
第1話の主役であり、他にも主役・登場エピソードが多数。伊吹桂子を慕う。第20話で本科生に進級。
芸名は葉月青。退団後は女優を辞めフリーライターとなる。第25・26話にて、江里世代の淡島文化祭に卒業生ゲストとして招聘される。
村上桃子
予科生。若菜の友人。ほぼ脇役。
大久保あさ美
予科生。両親が宗教を信仰しているのが嫌で、悩んでいる。美声。
柏原明穂
若菜の後輩・同室。芸能人夫婦の娘。芸名は八乙女皐月。

現代[編集]

藤沢江里
予科生。4巻表紙。梅本美月と同室。小鳥遊陽に憧れている。中学時代に人間関係のトラブルがあった。
小鳥遊沙羅
予科生。柳原と同室。小鳥遊陽に憧れている。明るい性格。小鳥遊良子の姪。
雅楽川静香
予科生。小清水と同室。鏑木優紀のファン。落ち着いた性格。

その他[編集]

上田良子
青い花』の登場人物。絹枝の小中学校時代の友人。結婚して小鳥遊姓となる。

書誌情報[編集]

  • 志村貴子 『淡島百景』 太田出版、既刊3巻(2019年3月14日現在)
    1. 2015年4月27日発行(2015年4月15日発売[10])、ISBN 978-4-7783-2248-9
    2. 2017年8月3日発行(2017年7月24日発売[8])、ISBN 978-4-7783-2282-3
    3. 2019年4月3日発行(2019年3月14日発売[9])、ISBN 978-4-7783-2298-4
    4. 2022年8月30日発行(2022年8月24日発売[11])、ISBN 978-4-7783-2315-8

出典[編集]

  1. ^ a b “志村貴子「淡島百景」が約3年ぶりに連載再開、最新話まで追いつけるキャンペーンも”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年1月26日). https://natalie.mu/comic/news/463157 2022年1月26日閲覧。 
  2. ^ a b c “志村貴子の青春群像劇「淡島百景」本日ぽこぽこでスタート”. コミックナタリー (ナターシャ). (2011年6月7日). https://natalie.mu/comic/news/50825 2021年5月10日閲覧。 
  3. ^ a b “「分校の人たち」「淡島百景」など4作品、ぽこぽこから新サイトに移行”. コミックナタリー (ナターシャ). (2016年7月29日). https://natalie.mu/comic/news/196326 2021年5月10日閲覧。 
  4. ^ a b “志村貴子「淡島百景」が完結、舞台に立つことを夢見る少女たちの青春オムニバス”. コミックナタリー (ナターシャ). (2024年3月15日). https://natalie.mu/comic/news/565121 2024年3月15日閲覧。 
  5. ^ “志村貴子×乃木坂46の生駒里奈、デザイン誌MdNの制服特集でコラボ”. コミックナタリー (ナターシャ). (2015年7月3日). https://natalie.mu/comic/news/152736 2021年5月10日閲覧。 
  6. ^ “東村アキコ「かくかくしかじか」が第19回メディア芸術祭マンガ部門の大賞に”. コミックナタリー (ナターシャ). (2015年11月27日). https://natalie.mu/comic/news/167320 2021年5月10日閲覧。 
  7. ^ “エフで磯谷友紀を大特集!雁須磨子と好きな男子語りも”. コミックナタリー (ナターシャ). (2014年1月7日). https://natalie.mu/comic/news/107180 2021年5月10日閲覧。 
  8. ^ a b “「淡島百景」2年ぶりの単行本、志村貴子が描く歌劇学校舞台の青春群像劇”. コミックナタリー (ナターシャ). (2017年7月24日). https://natalie.mu/comic/news/242028 2021年5月10日閲覧。 
  9. ^ a b “志村貴子「淡島百景」3巻、初回特典にこれまでの登場人物おさらいできる相関図”. コミックナタリー (ナターシャ). (2019年3月14日). https://natalie.mu/comic/news/323841 2021年5月10日閲覧。 
  10. ^ “志村貴子「淡島百景」1巻と「どうにかなる日々」新装版が3冊同時に発売”. コミックナタリー (ナターシャ). (2015年4月14日). https://natalie.mu/comic/news/144071 2021年5月10日閲覧。 
  11. ^ “「淡島百景」4巻発売を記念し、志村貴子が青山ブックセンターでサイン会”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年8月12日). https://natalie.mu/comic/news/489364 2024年3月15日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]