島田洋一

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島田 洋一(しまだ よういち、1957年10月23日 - )は、日本の国際政治学者福井県立大学教授、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会副会長、国家基本問題研究所評議員兼企画委員。

略歴[編集]

  • 大阪府枚方市生まれ。大阪府立四条畷高校卒業。京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。京都大学では高坂正堯が指導教官。大学院では、高坂とともに勝田吉太郎にも師事した[要出典]
  • 1985年京都大学法学部助手、1988年文部省教科書調査官、1992年福井県立大学助教授を経て現職。

人物[編集]

  • 戦前・戦後初期の日本外交史から研究生活を始めたが、現在は日米関係を中心に日本外交のあり方全般について研究・言論活動を行っている。北朝鮮問題の他、アメリカ、中国、インドなどに関する論考も多い[要出典]
  • 公平なルールに基づく企業家精神の発露を重視する自由主義者で、フリードリッヒ・ハイエクに影響を受けた[1]小泉内閣に対しては、後述のように北朝鮮に対する宥和姿勢などから外交政策に関しては批判的ながらも郵政民営化をはじめとする規制緩和政策に関しては一貫して支持。アメリカについては、ハイエク的な自由主義「小さな政府」路線をとる共和党内レーガン保守を支持している。2009年以降米国で急速に台頭したティーパーティー運動についても、減税・民間主導を掲げる保守運動のモデル・ケースとして支持している[要出典]
  • タカ派で、「北朝鮮や中国の脅威に対抗する」ため、核武装や予防的先制攻撃を是とする(韓国の従北派には厳しいが、趙甲済元『月刊朝鮮』編集長ら自由統一派とは積極的に連携すべきと説く)。また、北朝鮮との交渉において、「圧力というボディ・ランゲージで対話すべき」との論陣を張っている。これらの政策には、ソ連崩壊をもたらしたレーガン時代のアメリカやイスラエルの安全保障政策を参考にしている[要出典]
  • 高く評価する政治家はロナルド・レーガンなどの理念的保守派。中東問題では、イスラエルの立場に理解を示し、イスラエル国防軍が2007年9月にシリアの核施設(北朝鮮の支援で建設)に対して行った限定空爆を評価、北朝鮮の核の脅威に直面する日本が見習うべき点は多々あるとの認識を示している[要出典]
  • 価値観外交」を支持している。イラク戦争も「フセイン独裁打倒」という観点から支持しており、自由民主制を広めるためには独裁政権の武力による打倒も厭わないというハードライナーの考えにも賛同している。ジョン・ボルトン元国連大使やサム・ブラウンバック・カンザス州知事(元上院議員)、イリアナ・ロスレーティネン下院外交委員長など米国内の保守派国防総省と日本の保守派との連携を唱える傍ら、中国や北朝鮮、中東の圧政国家などに宥和的な国務省勢力、コンドリーザ・ライスヘンリー・キッシンジャーへの不信感を抱いている[要出典]
  • 米保守派が提唱するインテリジェント・デザイン論に好意的で、「理解できる」とし、ダーウィン的な進化論(突然変異説)には疑問を呈す。OSのウィンドウズ7が突然変異の累積で生まれるはずがないのに、ウィンドウズ7より遙かに複雑な肉体および精神を合わせもつ人間が突然変異の連続で生まれると見るのは非科学的、と講演で語っている[要出典]
  • 安倍晋三のブレーンである五人組の一人として報じられた(他に中西輝政伊藤哲夫西岡力八木秀次の四人がいる)[2]。伊藤の主宰するシンクタンク「日本政策研究センター」との関わりも深く、同研究所の発行する雑誌に「『闘う政治家』を支える行動派シンクタンク」といった文を寄稿している。
  • 慰安婦問題に関して2007年6月14日に歴史事実委員会の全面広告(「THE FACTS」)に賛同者として名を連ね、アメリカ合衆国下院121号決議の全面撤回を主張している[要出典]
  • 第1次安倍内閣を批判した舛添要一を批判していた[要出典]
  • 櫻井よしこと田久保忠衛が主宰する国家基本問題研究所企画委員会の一員である[要出典]
  • 「救う会」関係者としての立場から増元照明と「照明会」を支援[要出典]

著作[編集]

単著[編集]

  • 『アメリカ・北朝鮮抗争史』(文藝春秋[文春新書], 2003年)ISBN 9784166603091

共著[編集]

  • 平田隆太郎・惠谷治西岡力李英和・島田洋一『金正日に正しいメッセージを!』(自由国民社, 2005年)
  • 平田隆太郎・惠谷治・西岡力・島田洋一『南・北朝鮮、同時崩壊か?』 (東京財団, 2007年)
  • 櫻井よしこ編『日本よ、「戦略力」を高めよ』(文藝春秋、2009年)
  • 櫻井よしこ、国家基本問題研究所編『日本とインド いま結ばれる民主国家―中国封じ込めは可能か』(文藝春秋、2012年)

部分執筆[編集]

  • 宮本盛太郎編『近代日本政治思想の座標――思想家・政治家たちの対外観』(有斐閣, 1987年)
  • 伊藤隆中村隆英ほか著『日本歴史大系(16) 第一次世界大戦と政党内閣(普及版)』(山川出版社, 1997年)
  • 岡本幸治編『近代日本のアジア観』 (ミネルヴァ書房, 1998年)
  • 関静雄『近代日本外交思想史入門――原典で学ぶ17の思想』(ミネルヴァ書房, 1999年)
  • 関川夏央・惠谷治・NK会編『金正日の哄笑――南北は本当に和解したのか』(光文社, 2000年)
  • 中西輝政編『北朝鮮と国交を結んではいけない』(小学館[小学館文庫], 2000年)
  • 鄭大均・古田博司編『韓国・北朝鮮のウソを見破る-近現代史の争点30-』(文春新書、2006年)
  • 西村幸祐編『ぼくらの核武装論』(オークラ出版, 2007年)
  • 西村幸祐編『中国の真実』(オークラ出版、2008年)
  • 西村幸祐編『「慰安婦・南京」の真実』(オークラ出版、2008年)
  • 西村幸祐編『アメリカとは何か』(オークラ出版, 2010年)

論文[編集]

  • 日米韓関係と日本の同盟政策――1945-51(1・2)『法学論叢』113巻2・5号(1983年)
  • 「21カ条要求」と山県有朋 『法学論叢』117巻6号(1985年)
  • 対華21カ条要求――加藤高明の外交指導(1・2) 『政治経済史学』259・260号(1987年)
  • 北朝鮮における政権交代の可能性 『海外事情』47巻12号(1999年)
  • 対北朝鮮「人道援助」の問題点 『福井県立大学論集』16号(2000年)
  • 「弥縫的で先送り指向のアプローチ」――ペリー報告の批判的検討 『現代コリア』2000年3月号
  • ペリー報告書の意味と問題点――クリントン政権における北朝鮮政策「見直し」『姫路法学』29・30合併号(2000年)
  • 北朝鮮「日朝談判」決裂を怖れず 『諸君!』2000年11月号
  • アメリカにおける北朝鮮強硬論 『海外事情』48巻12号(2000年)
  • ブッシュ政権の対北朝鮮政策見直し 『現代コリア』2001年3月号
  • 「拉致問題」訪米記 『諸君!』2001年5月号
  • 新段階に入った米朝交渉――ブッシュ政権「見直し」のポイント『現代コリア』2001年7月号
  • 「テロとの戦争」と北朝鮮の核――プルトニウムそして高濃縮ウラン『現代コリア』2001年11月号
  • ブッシュ政権の北朝鮮「孤立・圧殺」シナリオ」『現代コリア』2002年4月号
  • 米国の進める北朝鮮『政体変更』――対イラク政策および「94年危機」との比較から『海外事情』50巻9号(2002年)
  • 拉致 アメリカ世論に訴える――「救う会」先遣隊報告」 『諸君!』2003年4月号
  • 家族会訪米で見えてきたアメリカの対北朝鮮戦略 『正論』2003年5月号
  • ブッシュ政権の対北朝鮮政策と日本の選択『日本文化』15号(2004年)
  • 「対北経済制裁」という日本の国家意思と日米同盟 『正論』2005年3月号
  • 言論界の"善男善女"伊豆見元――外務省と北朝鮮にいつの間にか靡く「風見鶏」 『諸君!』2005年3月号
  • 韓国政府の反日「演出」の意図と日米韓同盟崩壊の悪夢 『正論』2005年6月号
  • 東京裁判史観見直しの好機と障害 『正論』2005年9月号
  • 北朝鮮問題とブッシュ政権 『海外事情』53巻12号(2005年)
  • 米議会下院公聴会における意見陳述 北朝鮮による外国人拉致について 『現代コリア』2006年7・8月合併号
  • 「竹島」で拉致を隠蔽する盧武鉉 『諸君!』2006年7月号
  • 尖閣と日米関係 『新日本学』第19号(拓殖大学日本文化研究所、2010年12月)
  • 崩壊か、再生か…日米同盟の行方 『正論』2011年2月号
  • 核と瀬戸際外交 『正論』2012年2月臨時増刊号(金正日の死と日本の針路)
  • 北と中国を緊張させる「アメリカ人拉致」 『正論』2012年7月号
  • アメリカにおける日中情報戦の最前線 『正論』2013年5月号
  • レーガン保守と日本について―日本再生への処方箋 国基研&正論共同企画⑤ 『正論』2013年10月号

議会証言など[編集]

  • アメリカ議会下院公聴会における意見陳述「北朝鮮による外国人拉致について」2006年4月27日。

Congressional Hearing on Abduction of Foreign Citizens by North Korea, April 27th, 2006 House Committee on International Relations: Subcommittee on Asia and the Pacific and the Subcommittee on Africa, Global Human Rights and International Operations http://democrats.foreignaffairs.house.gov/archives/109/shi042706.pdf

  • 衆議院拉致問題特別委員会、2012年6月1日

脚注[編集]

  1. ^ 「共産主義にはなぜ独裁が」―武満徹の疑問とシチェドリン、ハイエクの答え島田洋一ブログ 2011年04月4日
  2. ^ 竹内洋一、山川剛史 (2006年9月9日). “「安倍氏ブレーン」どんな人?靖国、拉致、教育問題…”. 東京新聞 

外部リンク[編集]