吉四六漬

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吉四六漬(きゅうり)

吉四六漬(きっちょむづけ)は、かつて大分県玖珠郡玖珠町玖珠九重農業協同組合(JA玖珠九重)が製造していたもろみ漬の漬物である[1]

概要[編集]

大根人参等の根菜類や、キュウリセロリ等をもろみ味噌に漬け込んだもので、大分県を代表する漬物である[1]。また、大分県で1980年(昭和55年)に始められた一村一品運動によって広まった代表的な特産品でもある[2][3]

1978年、JA玖珠九重の前身である玖珠町農協が、玖珠町内の食品加工会社の経営を引き継いだことをきっかけに、製造・販売を始めた[4][5]。1991年度には朝日農業賞を受賞している[6]。吉四六漬という名称は、とんち話で知られる豊後国野津院(現在の大分県臼杵市野津地区)の吉四六さんにちなむものであり[4][1]1993年(平成5年)11月30日に商標登録されている(商標登録番号第2598305号[7]及び第2598306号[8])。パッケージは、幼少期を大分県で過ごした漫画家富永一朗の手による[4]

原料である野菜の生産者の減少、減塩志向による売り上げ減、従業員の確保困難等のため、2020年9月末で販売を終了した[4][9]

吉四六漬が登場する作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 吉四六漬”. 玖珠九重農業協同組合. 2019年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月4日閲覧。
  2. ^ 一村一品運動(いっそんいっぴんうんどう)”. 大分歴史事典. 大分放送. 2002年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月4日閲覧。
  3. ^ 全国の漬物協同組合のご紹介 大分県漬物工業協同組合”. 全日本漬物協同組合連合会. 2020年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月4日閲覧。
  4. ^ a b c d “「吉四六漬」9月末で販売終了 玖珠町の名産、根強いファン惜しむ声”. 大分合同新聞. (2020年7月30日). オリジナルの2020年7月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200730133120/https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2020/07/30/JD0059429507 
  5. ^ “さよなら、吉四六漬(きっちょむづけ)”. in KUSU. (2020年7月25日). オリジナルの2020年7月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200727201025/https://inkusu.com/magazine/news/975 
  6. ^ “大分県民に愛された「吉四六漬」、9月で販売終了”. 朝日新聞. (2020年7月29日). オリジナルの2020年7月29日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200729111654/https://www.asahi.com/articles/ASN7Y4JHHN7XTPJB001.html 
  7. ^ 商標出願平01-140027
  8. ^ 商標出願平01-142233
  9. ^ “「吉四六漬け」「やたら漬け」も終売に――廃業・製造中止続く漬物業界、その理由は?”. ハーバー・ビジネス・オンライン. (2020年9月29日). オリジナルの2020年10月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201003151412/https://hbol.jp/229280 
  10. ^ DMC辞典 吉四六漬(きっちょむづけ)”. 白泉社. 2015年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月4日閲覧。

外部リンク[編集]