人間の証明のテーマ

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人間の証明のテーマ
ジョー山中シングル
初出アルバム『「人間の証明」オリジナル・サウンドトラック
B面 人間の証明のテーマ(インストゥルメンタル)
リリース
規格
  • 7インチレコード
  • K-4A
録音
  • 1977年6月17日 – 18日 (1977-06-17 – 1977-06-18)
  • サウンド・シティ・スタジオ
ジャンル サウンドトラック
時間
レーベル アトランティック / ワーナー・パイオニア
作詞 原詩:西條八十、英訳:角川春樹、英詞:ジョー山中
作曲 大野雄二
プロデュース 大野雄二 & 折田育造
チャート最高順位
ジョー山中 シングル 年表
-
  • 人間の証明のテーマ
  • (1977年 (1977)
  • 新しい世界へ
  • (1977年 (1977)
「人間の証明」オリジナル・サウンドトラック 収録曲
SIDE A
  1. OPENNING  – 我が心の故郷へ
  2. A KEY TO THE MYSTERY  – 謎のキーワード
  3. HAPPY FEELING  – ハッピー・フィーリング
  4. BALLADE OF LAMENT  – 運命のバラード
  5. CAR CHASE  – 死の追跡
  6. COFFEE HOUSE AT DAWN  – 夜明けのコーヒー・ショップ
SIDE B
  1. GET UP ALL THE PEOPLE  – 黒のファンタジー
  2. FANTASIA  – 翔炎
  3. REMINISCENCES OF KIRIZUMI  – 霧積の想い出
  4. SCORCH TO KIRIZUMI  – 悲しみの霧積へ
  5. THE MAIN THEME FROM "PROOF OF THE MAN"  – 「人間の証明」のテーマ
  6. THE WAY TO THE SPA OF KIRIZUMI  – 霧積温泉への道
  7. INSTRUMENTAL THEME FROM "PROOF OF THE MAN"  – 「フィナーレ」 — ケン・シュフタンの死
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人間の証明のテーマ」(にんげんのしょうめいのテーマ)は、ジョー山中の歌唱による、1977年 (1977)公開の角川映画第2作『人間の証明』のテーマ曲。1977年8月10日 (1977-08-10)にリリースされた。

解説[編集]

「人間の証明のテーマ」は、映画『人間の証明』の劇中でも語られる西條八十の詩「帽子」を角川春樹が英訳し、ジョー山中が歌詞に仕立てたものに、音楽を担当した大野雄二が曲を付けて誕生。山中は本編の中でストーリーのカギとなる黒人青年役で映画にも出演した[1]

映画公開前から大量にTV・ラジオで流されたスポット広告では、同曲をバックに西條の原詩がナレーションで使われ「母さん、僕のあの帽子、どうしたでしょうね?」は流行語にもなった。そんな大量スポットと映画自体の大ヒット(配給収入22億5000万円)の甲斐あってか、山中にとって初のオリコン・チャート入り作品となり、生涯最大のヒット(オリコン2位)となった[1]

テーマ音楽の録音は6月17日夜10時30分よりサウンド・シティ・スタジオで行われた。山中の仲間でもある、ギタリストの石間秀樹、キーボードの篠原信彦も参加し、ベーシック録音では山中の歌も加わりセッションが始まった。本番はとても順調で、数テイクで終わりとなったが、皆が片付けを始め、ベースの後藤次利がスタジオを出るタイミングで録り直しとなり、全員準備が出来たところで即本番。次は一発OKになり終わった。最終的にこのテイクが採用され、18日午後6時からボーカル録音が行われている[2]

映画本編で流れたテーマ曲は別テイクで[3]、音源化されていない。

「人間の証明のテーマ」の累計売上はミリオンセラーに達した[4]。本映画とはスタッフ・スポンサー共に異なる、2001年 (2001)テレビ東京で放送されたテレビドラマ人間の証明2001』でも制作側の意向により「人間の証明のテーマ」が使用された[4]

2017年 (2017)には、同年4月2日放送のテレビ朝日系スペシャルドラマ「人間の証明」の主題歌として、EXILE ATSUSHIによってカバーされた[5]。 TBSラジオの番組、『問わず語りの神田伯山』のオープニング曲しても使用されている。

エピソード[編集]

山中は、この曲のヒット中に大麻取締法違反で逮捕されたため、テレビで歌うことはできなかった[6]。原作者の森村誠一はラジオに出ると、この曲をかけてくれとリクエストしたが、それはできませんと断られた。『人間の証明のテーマ』はヒットしているにもかかわらず、ラジオでもテレビでもコマーシャル以外は流れなくなっていた。つまりはレコードを買う以外聴けなくなり、そのためますますレコードが売れた[6]

日本アカデミー賞が始まった年で、本作もノミネートされていたが、受賞できなかったのはこれが影響していると大野は語っている[7]

収録曲[編集]

SIDE 1[編集]

  1. THEME FROM "PROOF OF THE MAN"  – (人間の証明のテーマ) / JOE YAMANAKA  – (4:17)

SIDE 2[編集]

  1. THEME FROM "PROOF OF THE MAN" (Instrumental)  – (人間の証明のテーマ) インストゥルメンタル / YUJI OHONO & HIS PROJECT  – (4:39)

クレジット[編集]

音楽監督・作曲:大野雄二
原詩:西條八十作「帽子」より
英訳:角川春樹
英詞:ジョー山中
音楽製作:角川音楽出版
Recording Data:
Produced by Yuji Ohno & Ikuzo Orita
Assisted by Shigekazu "Hedro" Itoh & Kazuo Kajiwara
Executive Producer : Haruki Kadokawa
Mixed by Tomiji Iyobe
Remixed by Tomiji Iyobe & Yuji Ohno
Recorded at Sound City Studio & Mouri Studio
Recording Date : June 17, 18, 24 ,25 27
Designed by Cap & Keishi Akasaka
Arranged by Yuji Ohno
Musician :
Joe Yamanaka (Vocal)
Tsunehide Matsuki (Elec. & Ac. Guitar)
Hideki Ishima (Elec. Guitar on A side)
Tsugutoshi Gotoh (Elec. Bass on A side)
Kenji Takamizu (Elec. Bass on B side)
Minoru Kuribayashi (Ac. Piano on A side)
Nobuhiko Shinohara (Hammond Organ on A side)
Yuji Ohono (Elec. Piano)
Yasushi Ichihara (Drums)
Tadaomi Anai (Percussion on A side)
Larry Sunaga (Percussion on B side)
Takeru Muraoka (Alto Sax Solo on B side)
Minoru Suzuki (Concert Master of The String Part on B side)
Keiko Yamakawa (Harp on B side)
Hirotaka Fukui (Trombone)
Michio Kagiwada (Trombone)
Hiroshi Suzuki (Trombone)
Sumio Okada (Bass Trombone)
Katsuyoshi Kurosawa (French Horn)
Masayuki Yamashiro (French Horn)
Tetsuo Higuchi (French Horn)
  • Special Thanks to : Simon Tse, Tohru Yoshida, Lovely Kako,
  • Toshio Furusawa, Taichi Inoue, Junya Satoh.

収録アルバム[編集]

カバー[編集]

アーティスト 収録作品 発売日 規格 品番
ダイアモンド☆ユカイ
  • 『Respect』[8]
  • 『The Best Respect〜Respect In Peace...』[9]
  • 2012年7月25日 (2012-07-25)
  • 2019年7月2日 (2019-07-02)
  • CD
  • CD
  • WPCL-11175
  • WQCQ-747

脚注[編集]

  1. ^ a b 今から39年前の今日1977年8月10日は、ジョー山中の「人間の証明のテーマ」がリリースされた日。【大人のMusic Calendar】”. ニッポン放送 NEWS ONLINE. 株式会社ニッポン放送 (2016年8月10日). 2020年1月12日閲覧。
  2. ^ 伊豫部富治 人間の証明 サウンドトラック 2020年3月26日閲覧。
  3. ^ ♪人間の証明 のテーマ 【1977】_ 旅路の果てに2020年3月26日閲覧。
  4. ^ a b ジョー山中 「人間の証明」再びスポニチアネックス、2001年1月8日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  5. ^ EXILE ATSUSHI、Charとのタッグで「人間の証明のテーマ」を歌う”. ナタリー. 株式会社ナターシャ (2017年2月25日). 2020年4月16日閲覧。
  6. ^ a b 『角川映画 1976-1986 日本を変えた10年』中川京介角川マガジンズ、2014年2月21日発行、ISBN 4047319058ISBN 978-4047319059、68-71頁。
  7. ^ 『「人間の証明」オリジナル・サウンドトラック』ジャケット内の大野雄二解説より。
  8. ^ ダイアモンド☆ユカイ「Respect」”. ワーナーミュージック・オフィシャルサイト. 株式会社ワーナーミュージック・ジャパン. 2020年5月16日閲覧。
  9. ^ ダイアモンド☆ユカイ「The Best Respect〜Respect In Peace...」”. ワーナーミュージック・オフィシャルサイト. 株式会社ワーナーミュージック・ジャパン. 2020年5月16日閲覧。

外部リンク[編集]

TAP the POP
その他