上棟式

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上棟式(じょうとうしき;ridgepole-raising ceremony)とは、日本で建物の新築の際に行われる祭祀である。棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)ともいう。上棟式には神道様式や仏教様式がある。

竣工後も建物が無事であるよう願って行われるもので、通常、などの基本構造が完成して棟木を上げるときに行われる。式の方法や次第には神社の祭祀のような規定はなく、地域による差異もある。屋上に祭壇を設けそこで祭祀を行うものや、祭壇のみ屋上に設けて祭祀は地上で行うもの、祭壇も祭祀も地上のものの区別もある。神社本庁では「諸祭式要鋼」で上棟式の基準を示している。それによれば、祭神は屋船久久遅命(やふねくくのちのみこと)、屋船豊宇気姫命(やふねとようけひめのみこと)、手置帆負命(たおきほおいのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)および当地の産土神である。まず、他の祭祀と同様に修祓・降神・献饌・祝詞奏上が行われる。次に、上棟式特有の儀礼として、曳綱の儀(棟木を曳き上げる)、槌打の儀(棟木を棟に打ちつける)、 散餅銭の儀銭貨を撒く)が行われる。最後に、他の祭祀と同様に拝礼・撤饌・昇神・直会(なおらい)が行われる。

建前、棟上とは普請を生業にする職人がいる地域では、棟梁(大工)が中心になり大工の作成した番付表(組み立て手順書の様な物)を見て鳶職軸組みの組み立てを行い一番高い棟木を設置する一連の作業を指す。その最後の作業からその後の儀式を上棟式、棟上式という。

鉄筋コンクリート造のビルの場合でも、主要な構造ができあがった時期に行われることがある。

日本以外にも韓国台湾香港マカオにも上棟式をする儀式やお払いがある。

韓国、台湾、香港、マカオの上棟式[編集]

トッピング・アウト[編集]

デンマークの上棟式(rejsegilde)、常緑樹の葉で作った飾りや旗を屋根に飾る

イギリスアメリカ合衆国でも、建物の建設の際に、主要構造を完成させた時点で式典を行うことがある。これをトッピング・アウト(en:Topping out)という。一般的には、最後の梁を建物の最上部に設置して屋根を完成させる際に行われ、梁に大工や建築主らが署名した後、梁を屋根に引き上げて固定し、その上に常緑樹の葉や枝で作った飾りや旗などを設置し、その後は一同で飲食を行う。常緑樹には、成長や幸運を祈る意味合いがある。式典には建設作業員や建設会社幹部、建築家、建物の所有者が集まり、超高層ビルなど大きな建物の場合は市長などの政治家や地元の名士なども招かれメディアなどにも公開される。

もともとは、古代のスカンジナビアで木造建築を作る際、木の霊を鎮めるために行われた宗教儀式であり、ノルマン人の進出とともに各地に伝わった。ドイツ(「Richtfest」と呼ぶ)、スカンジナビア諸国、ポーランドチェコ、イギリスなどヨーロッパ北部では盛んな行事であり、アメリカへは移民たちがこの風習を持ち込んでいる。

関連項目[編集]