マイケル・ヴェントリス

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マイケル・ジョージ・フランシス・ヴェントリス(Michael George Francis Ventris, 1922年7月12日 - 1956年9月6日)はイギリス建築家アマチュアの古代文化研究家。言語学者ジョン・チャドウィックとともに線文字Bを解読したことで知られる。

スイスとイギリスで教育を受けた。幼少時代から語学の才能を発揮し、7歳の時点でドイツ語で書かれたエジプト象形文字に関する書籍を読みこなした。古代文字に興味を持ち、14歳のときに線文字Bに関心を持った。長じてからは建築に関心を持って1940年から1948年まで建築学校で学び、その間第二次世界大戦勃発により1942年徴兵され、イギリス空軍兵役に就いた。建築家として活動しながら1951年からアマチュアとして線文字Bの解読に携わった。

20世紀の初めにアーサー・エヴァンズクレタ島クノッソスから発掘した大量の粘土板に書かれた文字のうち、新しいものが線文字Bと呼ばれる。エヴァンズは、線文字Bは未知の言語「ミノア語」であると考え、文字数から音節文字と予想して解読に取り組んだが成功しなかった。その後、en:Alice Koberによって線文字Bの語尾が変化(ディクレンション)することが明らかになり、ラテン語ギリシア語に似ていると指摘された。ヴェントリスも初めはミノア語説により解読を試みていたが、この結果に促され途中でギリシア語説に乗り換えた。

線文字Bはギリシア本土でも少し見つかっており、クレタ島でのみ見つかった一部の文字列はクレタ島の地名であると彼は想像した。この想定が当たり、彼はこれを突破口にして解読を進め、線文字Bが古いギリシア語を書いていることを明らかにした。さらに古典ギリシア語に詳しい言語学者チャドウィックとともに研究を進め、1953年に発表した。

しかし1956年自動車事故で死亡した。そのため研究はチャドウィックに引き継がれることになった。

参考文献[編集]