ホストバスアダプタ

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ファイバーチャネルのホストバスアダプタ(64ビットPCIカード)
SCSIホストバスアダプタ(16ビットISAカード)

ホストバスアダプタ: host bus adapter、HBA)とは、ホストシステム(コンピュータ)と他のネットワーク機器やストレージ機器を接続するハードウェアである。ホストアダプタホストコントローラなどとも呼ぶ。主に SCSIファイバーチャネルシリアルATAを接続するデバイスを指すが、IDEイーサネットFireWireUSB などを接続するデバイスもホストバスアダプタと呼ぶ。特に iSCSI 対応のイーサネットHBAは、通常のイーサネットNICとは異なり、iSCSI固有のTCPオフロードエンジンを搭載している。

SCSI[編集]

SCSI HBA は、SCSIバスをコンピュータに接続する。HBAは、ホストコンピュータの内部バス (コンピュータ)とSCSIバスを隔てている物理的および論理的境界に一種の橋を架ける。最近のHBAには、SCSIトランザクションを実行するのに必要な全ての電子回路とファームウェアを備え、BIOSも備えている。BIOSは単にSCSIデバイスからのブートを可能にするだけでなく、HBA自体のコンフィギュレーションを容易にする。

典型的なパラレルSCSIでは、各デバイスにユニークなID番号が振られている。HBAの SCSI ID は7と決まっており、それによってHBAがSCSIバス上で最優先される(優先順位は SCSI ID が大きい方が高い。ただし、16ビットのワイドバスの場合、ID 8 が最も優先順位が低い。これは、8ビットのナローバスとの互換性を保つためである)。

ホストバスアダプタは通常、SCSIイニシエータとして働き、他のSCSIデバイスにコマンドを発行する。

主なHBA供給業者としては、ATTOテクノロジーアダプテックHPLSIがある。 アダプテック、ATTOテクノロジー、LSIは、PCIe SCSIアダプタを供給している。

ファイバーチャネル[編集]

最近では、「ホストバスアダプタ (HBA)」という用語はファイバーチャネルのインタフェースカードを指すことが最も多い。ファイバーチャネルHBAは主要なオープンシステム、コンピュータアーキテクチャ、バス(PCISBusなど)に対応したものが存在する。各HBAにはユニークな World Wide Name (WWN) が付与されている。WWN はイーサネットのMACアドレスと似ていて、IEEEの割り当てたOUIを使っている。ただし、WWNの方が長い(8バイト)。HBAには2種類のWWNがある。ノードWWNはそのホストバスアダプタ上の全ポートで共有する。ポートWWNは個々のポートに割り当てられている。主なHBA供給業者としては、ATTOテクノロジー、ブロケードエミュレックスLSIQLogic、Sun StorageTekなどがある。

InfiniBand[編集]

InfiniBandのインタフェースカードは、一般に「ホストチャネルアダプタ」(HCA) と呼ぶ。

ATA[編集]

ATAのホストアダプタは、最近のパーソナルコンピュータではマザーボードに組み込まれている。これを「ディスクコントローラ」などと呼ぶことがあるが、あまり正確な呼称ではない(ディスク以外も接続可能であるため)。

SASとSATA[編集]

Serial Attached SCSI (SAS) は、従来のパラレル接続のSCSI (PAS) の後継の規格である。パラレルSCSIでは Ultra320 が上限だったが、SAS はそれを超える性能を実現している。

シリアルATA (SATA) は、同様にATAをシリアル化して高性能を実現する技術である。SASとSATAの両方を1つのコネクタに接続できるHBAが開発されている。

主な SAS/SATA HBA 製造業者は、アダプテック、ATTOテクノロジー、HPLSI、QLogic、ハイポイントテクノロジー英語版などがある。

eSATA[編集]

External Serial ATA (eSATA) 対応のディスクエンクロージャやドライブが普及しつつあるが、SATAとはコネクタの互換性がない。このため、eSATAデバイスを内部SATAバスに接続するための変換アダプタがある。

メインフレームのI/Oチャネル[編集]

メインフレームでは、ホストアダプタあるいはホストバスアダプタという用語はあまり使わない。1960年代に完成した類似の技法として「I/Oチャネル」あるいは単に「チャネル」があり、CPUとは独立したプロセッサを持ち、主記憶装置にもアクセスでき(パーソナルコンピュータでのDMAに似ている)、専用のI/Oプログラムを実行する。

I/Oチャネルで、周辺機器との通信に使うプロトコルとして、ESCONFICONがある。

主な供給業者としては、ブロケード, シスコなどがある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]