ペンタックスのカメラ製品一覧
ペンタックスのカメラ製品一覧は、ペンタックスおよび旭光学の発売してきたカメラ関係の製品の一覧。
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[編集] 銀塩カメラ
[編集] 135フィルム用一眼レフカメラ:ねじ込み式(アサヒフレックス専用マウント)
[編集] アサヒフレックスシリーズ
- アサヒフレックスI型(Asahiflex 、1952年5月発売) - 旭光学工業(現:ペンタックス)初にして日本初の35mm判一眼レフカメラである。シリーズ名称の由来も”アサヒ”と”レフレックス”を掛けた造語である。ウエストレベルファインダーを備え、後にM37マウント(内径37mmのねじ込み式マウント)とも呼ばれる当シリーズ独自のレンズマウントを採用していたレンズ交換式のカメラであった。ただし、この黎明期の一眼レフカメラは機動性、利便性においては当時の主流であったレンジファインダーカメラ(以降、RF機と記述)とは隔たりがあり、現在のような一般撮影用途には不向きであった。しかしRF機にはその構造上不可能であったレンズと同じ視点でファインダー像が見えることに価値があったため、視差(パララックス)のない近接撮影目的の学術撮影用途の製品として、主に科学写真のカメラマンに使われていた。エバーリターン式ミラーを採用。
- アサヒフレックスIA型(Asahiflex IA 、1953年発売) - 付属レンズに最短撮影距離を短いプリセット絞りを採用したものに変え、細部を改良した。
- アサヒフレックスIIB型(Asahiflex IIB 、1954年発売) - 実用的普及一眼レフカメラとしては世界初のクイックリターンミラーを搭載した。これによってシャッターレリーズ後に露光のために跳ね上がった反射ミラーが自動的に復帰するようになり、黎明期の一眼レフカメラの弱点の一つであった”ブラックアウト”と呼ばれる撮影後にファインダー像が跳ね上がった反射ミラーによってファインダー像が遮蔽されてしまう、「黒消失現象」をほぼ解決する新技術であった。この後一眼レフカメラの発展に貢献したものとして評価され、1959年に科学技術長官賞を受賞した。
- アサヒフレックスIIA型(Asahiflex IIA 、1955年発売) - 「スローシャッター」を搭載した改良機。この機種をもってアサヒフレックスシリーズは終了し、クイックリターンミラーに加えてペンタプリズムを用いた正立像式アイレベルファインダーを搭載し、新たにプラクチカマウントを採用した『アサヒペンタックスシリーズ』へと移行する。
[編集] 135フィルム用一眼レフカメラ:ねじ込み式(プラクチカマウント)
[編集] アサヒペンタックスシリーズ
アサヒペンタックスシリーズとは、旭光学工業(当時)初であり、国産カメラとしてはオリオンカメラ(後のミランダカメラ) のミランダTシリーズに続いて2番目の「ペンタゴナル・ダハ・プリズム搭載」の一眼レフカメラシリーズである。ただしオリオンカメラは国内の販売ルートが弱かったことと、そのミランダTシリーズにはクイックリターンミラーが実装されていなかったため、一般的にはアサヒペンタックス(以降はAPと記述する)が初の実用的一眼レフカメラとして国内にて認識されている。
そのシリーズ初代機にあたるAPであるが、この機種の特色は、先代のアサヒフレックスシリーズにおけるウェストレベル固定方式であったファインダーによる機動性の低さをペンタプリズム搭載によって上下左右正像アイレベル式ファインダーによって克服し、それに加えて先代と同じくクイックリターンミラー機構と合わせて、ようやく当時の主流であったRF機レベルの機動性を持つに至ったことにある。つまり、「ペンタプリズム」と「クイックリターンミラー」を同時に実装した”世界初のレンズ交換式一眼レフカメラ”なのである。
また、そればかりでなく広角から望遠までの交換レンズ群が同時に用意され、現在のシステムカメラとしての形態の源流をうかがうことが出来る。後にファインダーアクセサリーや、接写用べローズユニット、複写用システム、顕微鏡用アダプター、モータードライブ、長尺フィルム用マガジンなどが用意され、APシリーズはシステムカメラとなったのである。
なお、従来機種のユーザーのためにアサヒフレックス専用レンズが使える純正マウントアダプターが用意され、無償で配布された。
[編集] アサヒペンタックス・プラクチカマウント機の系譜
初代機にあたる『AP』は1957年に発売され、従来の「アサヒフレックス専用マウント」から、プラクチカ人民公社(Praktica)(旧:東独)製レンズ交換式一眼レフカメラに採用され当時実質上のユニバーサルマウントとなっていたプラクチカスクリューマウント(以降はPSマウントと記述する。通称:M42マウント)を採用し、口径の大型化によるレンズの高性能化と、輸出も考慮し豊富なレンズ資産による大衆層の獲得が図られた。翌年の1958年には高速シャッターを搭載した高級機『K』を発売。対応レンズとの組み合わせによって半自動絞りを実現する。その翌年の1959年には普及機である『S2』を発売。生産工程の大幅な見直しによって量産体制を整えたことによりコストダウンに成功し低価格化を実現した。また一軸不回転シャッターダイヤルの実装など操作性の向上も行われた。このためSシリーズ機が本流となり、後の機種にはすべて"S"の名称が付けられるようになった。続いて高級機として『S3』が1961年に発売。ついに完全自動絞り化を実現する。しかしマウント側の連動機構の追加は、ねじ込み式マウントであるためにその構造上、レンズ装着時における固定位置に個体差が生じるため、完全自動絞り化が限界であった。翌年の1962年に『SV』とその普及機の『S2スーパー』が発売。SVにてセルフタイマーと自動復元式フィルムカウンターを実装、TTL露出計が内蔵されていない以外は、ほぼ現在のカメラの基本機能の実装が完了することとなった。APからSVまでは外観も酷似し、また多くの部品が共用されていたが、この記事に書かれていない小さな改良が機種ごとに行われている。
そしていよいよ完全新設計の『SP』が1964年に発売。普及クラスの絞り込み測光方式のTTL露出計搭載カメラとして世界的なロングヒット商品となった。1968年発売の露出計省略機『SL』。1973年発売の開放測光対応機『SP-F』。翌1974年発売の復刻機でありシリーズ最終機でもある『SPII』など、豊富なバリエーション機が登場した。このSPは当初は高級機として開発されたため基本設計がしっかりしており、後のマウント変更後もKマウント機の普及機として生き残りKマウント版SP-Fともいえる『K1000』が1995年まで発売されている。またSP開発時における様々な研究成果は高級機の『6×7』、『LX』の土台となった。また世界初の開放測光機能と絞り優先AE対応の高級機として電子シャッターを採用した『ES』が1971年、『ESII』が1973年に発売され、これらの機種は後のAE機である『K2』、『ME』の雛型となった。当時の旭光学工業ではバヨネットマウントへの移行をSPの開発時期から検討しており、ES開発時にはバヨネット式マウントに切り替える意見も出たという。しかし新マウント機のために新たにシステムを用意するには莫大な投資が必要であり、またSPの人気が衰えていなかったことからその時点でのマウント変更は見送られた。
一連のAPシリーズ機はPSマウントの構造上の問題により、旭光学工業は他社がすでに始めていたマウント部の電子接点追加などの大幅な拡張は行わず、最小限のボディとレンズ側の機械式連動機能の追加にとどめて「互換性」に重点を置いていたようである。機能、性能面では他社の高級機に見劣りしたが、小型軽量であること、コストパフォーマンスの高さ、スマートなデザイン、豊富なレンズ群などが受け、大ヒットシリーズとなった。前期のAP、Kのボディ、機構をベースとしたSVまでの機種と、後期のTTL測光機能を搭載し、新設計されたアサヒペンタックスSPのボディ、機構をベースとした機種があるが、初代機APから最終機SPIIまでおおよそ20年間続き、その間に高機能化がなされたもののほぼ同じサイズ、基本デザインで通したことから「カメラのフォルクスワーゲン」とも評された。
詳細は「ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (ねじ込み式マウント)」を参照
[編集] 135フィルム用一眼レフカメラ:バヨネット式(Kマウント)
[編集] Kマウント機およびKマウントの概要
Kマウント機とは、旭光学工業(以降、旭光学と表記)が独自に開発したバヨネット式マウントである、Kマウントを採用した一連の35mm判ペンタックスシリーズ機種のことである(この記事においては旭光学工業およびペンタックス製の機種に限定して扱うこととする)。この新たなKマウントは、内径を従来の42mmから45mmに拡大し、フランジバックは従来のPSマウントと同様の45.5mmに据え置かれ、装着角を65度(右回転式)の仕様となった。バヨネット式マウントとしては後発だったためか、初めから絞り値の機械的な連動機構を備えており、現在においても撮影に必要最低限の連動機能が保持されている。名称の由来は"King-of-S.L.R."つまり、「一眼レフの王」である。このことからもこのマウント変更は社運を賭けた取り組みであり、トップシェアの保持への意気込みを窺い知ることができる。
アサヒペンタックスSPが世界的なヒット商品となった中で、この大きなリスクの伴うマウント変更を敢行せざるを得なかった背景として、PSマウント機の限界が予想以上に早く訪れたことが挙げられる。一眼レフの急激な普及とそれに伴う激しい開発競争の中で、カメラ本体および交換レンズ群の高性能化が進み、PSマウントの構造上の性質である、ボディとレンズ間の連動機構を設けることの困難さが致命的な弱点として立ちはだかったのである。そして「TTL開放測光機能」が標準となるとその弱点がいよいよ見過ごせないものとなり、次第に各PSマウント採用メーカーも様々な方向を模索するようになる。PSマウントとの完全互換性を放棄した「独自方式による拡張」を試みるメーカーや、「バヨネット式」あるいは「スピゴット式」などの定点固定型マウントに切り替えるメーカーが続出する中、当時の旭光学はマウント変更にはきわめて慎重な姿勢を貫いており、当時の「カメラのフォルクスワーゲン」などの風評からも窺うことができる。
しかし、旭光学の開発陣も「レンズ交換の利便性」、「口径の拡大」、「連動機構の簡易化」を考えていなかったわけではなく、バヨネット式マウントの開発を進めており、1969年における旭光学工業初のバヨネット式マウント採用機種である『アサヒペンタックス6×7』の製品化や、PSマウント機の『アサヒペンタックスES』によって「開放測光」と「絞り優先自動露出」を実現すると、PSマウント機種に見切りを付け、マウント変更を実行に移すこととなったのである。
この新マウント化によってAPシリーズで残された先述の3つの課題を満たし、1975年に満を持して発売された"K"の名を冠された新シリーズ第一弾である『アサヒペンタックスK2』、『KX』、『KM』の3機種によって一眼レフカメラのひとつの完成を見ることになった。
マウント変更とともに、20数年に渡って親しまれてきた旭光学工業のレンズ群の『タクマー(Takumar)』ブランドとも決別し、アサヒペンタックスで親しまれたカメラ本体のブランド名に合わせて、新たに『SMCペンタックス』ブランドを立ち上げた。後にレンズ群と共にペンタックスの名称が定着すると、カメラ側のブランドも今日の社名にもなっている『ペンタックス』への変更を行い現在に至る。
この後は、更なる小型軽量化とAE化(Mシリーズ)、オートフォーカス機能(『ME-F』)、マルチモード・マルチプログラム化(Aシリーズ、Pシリーズ)、オートフォーカスシステムの確立(SF、Zシリーズ)、オートフォーカス機の小型軽量化(MZシリーズ、『*ist』)と続くが、1990年代後半には35mm判銀塩カメラ製品自体がほぼ完成域に達し、各メーカーも差別化に苦慮するようになる。そして21世紀に入るとデジタル化の波がレンズ交換式一眼レフカメラにもおよび、『MZ-S』をベースとするKマウントデジタル一眼レフ試作機『K-1』などを経て、初めからデジタル一眼レフ機として開発された『*istD』にたすきを渡すこととなった。
Kマウントの特許は他社にも開放され、コシナ、シグマ、チノン、トプコン(輸出用のみ)、リコーの他、中国、ソ連の旧共産圏の国営工場など世界各国の企業がKマウント陣営に参入し、OEM製品までを含めると、アグファ、ビクセン、フォクトレンダー(同じくかな順)など、世界各国の大手光学・カメラメーカーによってカメラおよびレンズ製品が発売された。パテントを公開したのは初代にあたるKマウントのみであったが、マニュアルフォーカス機が主流であった当時は電子化された仕様非公開マウントであるKAマウントが登場しても安価な製品の需要が高かった国際市場においてはさほど大きな影響もなくオートフォーカス化の大波が訪れるまでは国内外の多くのメーカーによってKマウント機が生産され、かつてのPマウントほどではなかったものの、大陣営のひとつであり続けた。マニュアルフォーカス時代においては、まさに35mm判一眼レフ用マウントのユニバーサルマウントであった。
[編集] Kマウントの系譜
Kマウントは、SPがロングセラー機となってしまったためにマウント変更の機を逸し、かなりの時間をかけて開発された。結果的にはバヨネット式マウントとしては後発になったものの熟成された規格として完成し、初めから機械式の開放測光機能や絞り値伝達機能を持つなど、当時のマニュアルフォーカス式銀塩カメラのマウントとしては完成度の高いマウントであった。
その背景には、早期からバヨネット式マウントを採用しながらも予想以上に一眼レフカメラの機能が向上したため、結局はまったく互換性のない新マウントへ移行したメーカーも多く、それを教訓としてあらかじめ拡張性を考慮して設計されていたと考えられる。
その想定通りに、時代の要求とともに機能拡張を余儀なくされ、機械式から電子的な情報交換への拡張がAレンズ群より行われるが、従来の機械式レンズ群との互換性を損ねることなく新機能が追加された。時代とともに数度に渡って機能拡張が行われ、名称も変更されるようになったが、PSマウント時は実現に至らなかった電子接点の追加。そして互換性を保持したままでオートフォーカス化をも実現するに至ったのである。現在もペンタックスのデジタル一眼レフカメラのマウントとして使用されている。詳細は以下の記事を参照のこと。
- Kマウント - 初代機にあたるKシリーズより、Mシリーズ、LXに採用された基本となるマウントである。マウントに向かって左側の絞り制御レバーと右上側の絞り値伝達レバーだけが設けられており、ボディとレンズは機械的に連動する。パテントが公開されたため、主に一眼レフにおいて後発となったメーカーや、輸出向けの製品を扱うメーカーが採用していた。これ以降の拡張マウントはパテント非公開となったが、マニュアルフォーカスカメラ用のマウントとしては必要十分な連動機能を持っているため、むしろその簡潔な構造であることが、耐久性や、拡張マウント用レンズとの親和性につながり、長期間に渡って多くの国内外参入メーカーに採用され続けた。
実はペンタックス純正製品では採用されていないが、瞬間絞り込み測光方式などの"抜け道"があったがゆえ、電子接点のないKマウントのままでも精度は落ちるもののマルチプログラム撮影まで可能であったため、一部の参入メーカーは後のKAマウント登場後もKマウントのままで安価なマルチプログラム対応製品を提供していた。そればかりか独自の方式によってオートフォーカス機能まで対応させるメーカーもあり、きわめて懐の深いマウントであるといえる。
現行機としては、フェニックス(江西鳳凰光学)(中国)製一眼レフカメラなどが存在する。 - Kfマウント - Kマウントの向かって右下側に、オートフォーカス機能用の電気接点が5点追加された世界初のオートフォーカス機能対応マウントであり、『ペンタックスME-F』に採用された。しかし、レンズ側に駆動用モーターと電池ボックスを搭載する方式であったため、当時としては、専用レンズが大きく・重く・高額となる割に、オートフォーカス性能もユーザーに受け入れられるレベルには至らなかったためか、このマウントによるカメラは「ME-F」の1機種、対応レンズも「35-70mmF2.8」の1機種のみで終わってしまった。次のKAマウントにはこのオートフォーカス機能は継承されず、その後に登場するオートフォーカスマウント『KAfマウント』との互換性もない(マニュアルフォーカス機能のみになる)。
- KAマウント - AシリーズからPシリーズまで採用されたマルチモードおよびマルチプログラムAE対応マウントである。Kマウントの向かって左下側に6個の電子接点を追加し、ボディ側からの電子信号による絞り値の制御を実現した。
これによってシャッター速度優先自動露出と、完全自動(プログラム)露出が可能となったが、新機能の実現のためには設定されたシャッター速度に対して"狂いのない"、かつ"高精度の絞り込み機構"を実装する必要があったため、ボディ側のレンズへの伝達レバーの精度を統一するために規格化し、そのためにボディ側に「オプティカルエンコーダー」が内蔵され、電子的に絞り値を制御する仕様となった。一方対応するSMCペンタックスAレンズ側もそれに対応した正確な絞り値を出すために絞り込み機構の大幅な設計変更が行われている。
先行他社は瞬間絞り込み測光などで"再測光"するなどの実際の設定値を"後出しで補正する方式"を採用していたが、旭光学工業は「絞り位置制御方式」という無駄なプロセスを必要としない正攻法を選んだのである。 - KAfマウント - SFシリーズより採用された、後にペンタックスKマウントカメラの標準となる「位相差検出方式」のオートフォーカス機能対応マウントである。機能的にはKAマウントより向かって左下側の右端に新たに1個のレンズの焦点距離情報接点と右下側にオートフォーカス用駆動軸(AFカプラ)を追加した「ボディ内モーター内蔵式」のオートフォーカス対応マウントである。オートフォーカス機能対応の他に新たに対応レンズ側にROMチップが搭載され、レンズ個別の情報を参照しオートフォーカス機能とともにレンズごとに最適化された自動露出が可能となった。
先代のオートフォーカス機能対応マウントであるKfマウントと異なる点は、その機能面の相違よりも、かつてのME-Fの失敗からオートフォーカスカメラシステムを構成する規格であることを強調している点である。そのため対応ボディであるSFシリーズを新たなオートフォーカス機シリーズとして立ち上げ、デザイン面なども差別化を計り、"誰が見ても新しいカメラであることが分かるもの"となり、ここで念願のオートフォーカス化への移行を実現するにいたった。このマウントの対応レンズ群であるFレンズ群以降より対応している。 - KAfマウント(後期型) - 従来のKAfマウントよりマウント内径右側にある機械式のレバーが省略された。ただしペンタックスにおいては両マウントを区別する公式な呼称が存在せずあくまで分類上の仮称である。主流カメラ製品のAE化も完了し、互換性のために精度の保障できない機械式連動機構を残す理由もなくなり、小型軽量化を目指していたMZシリーズの普及機より採用され始めた。
この省かれたレバーはレンズ側の絞り環に連動しており、絞り値をボディ側に伝達するための機能を担っていたため、後期型のKAfマウントでは電子情報接点を持たないK、Mレンズなどの完全機械式連動レンズでは、絞り環の情報がボディ側に伝達されない、という実用面での制約が発生する。そのため、当初の当マウント採用機は使用者の混乱を防止するためにあらかじめAレンズ、あるいはFレンズ以前のレンズには未対応のカメラとして製品化された。
実は、KAfマウント以降のマウントの採用機種は仕様上はボディ側のみでの絞り値を電子的に完全制御することが可能なのだが、FレンズとFAレンズでは絞り環は互換性のために保持されていたようだ(実際にはF、MZシリーズなどボディ側から直接絞り値を設定する手段が用意されていない機種が存在するので、絞り優先AEやマニュアル露出を行うためには絞り環を使用しなければならなかった)。MZ時代以降の後期型KAfマウント機ではKAf2マウント相当のROM情報を参照できる機能を追加されたものもあり、当時のペンタックスは互換性の保持、小型軽量化路線、コスト削減などの合間で迷走していた感がある。
後期型KAfマウントはMZシリーズの普及機、*ist、*istDシリーズ、K100Dに採用され、FAJレンズより後期型マウントに最適化されついに絞り環は廃止された。現在ではPS(M42)マウントレンズ使用時においても「フォーカスエイド機能」が使えるようになり、マウント名称の変更がなくともボディ側の機能追加といった扱いで機能拡張がなされている。 - KAf2マウント - KAfマウント内径の向かって右下側のミラーボックス手前に2個の電源供給用接点を追加したマウントである。これは、レンズ内にモーターを搭載した機能を実装するためのものであった。当初はパワーズーム機能への対応を目的として、Zシリーズ全機種にて採用された他、MZシリーズの上級機にも採用されていた。Zシリーズでは、パワーズーム関連の付加機能として、露光間ズーム、ズームクリップ(ボタンを押すと予め設定していた特定の焦点距離に復帰)、像倍率一定機構等々の充実した機能が搭載されていた。しかし、パワーズームの展開が市場に受け入れられなかったせいなのか、発売されたパワーズーム対応レンズは、初期のFAズーム4本と、高級レンズのFA☆ズームレンズ3本のみに限定された。カメラボディが小型軽量化されたMZシリーズ以降は、パワーズーム関連の付加機能が廃止され、新たなFAズームも、レンズの小型軽量化のため、パワーズーム機能非搭載となった。フィルムカメラでのKAf2マウントの採用は、2001年の『ペンタックスMZ-S』が最後となり、MZシリーズの普及機、*ist、及びデジタル一眼レフカメラの*istDシリーズに至っては、コスト削減のため、電源供給用接点を廃止したKAfマウントを採用するようになった。そして、MZ-S以来5年ぶりとなる2006年秋に、久々にKAf2マウントを採用したデジタル一眼レフカメラの新機種『ペンタックスK10D』が発表された。これは、新機能として、超音波モーター (SDM) を搭載したレンズ内モーター方式オートフォーカスへの対応を目的としたものである。また、SDMを搭載したレンズも、2007年7月より順次発売されている。なお、K10D以降に発売された機種において、一部のFAズームやFA☆ズームレンズに搭載されたパワーズームに対応するのは、K10D、K20D、K7の上級機に限定される。
- KA2マウント - ペンタックスMZ-Mのみに採用されているKAfマウントからオートフォーカス駆動軸を除いたマウントである。製造コスト面の事情から生まれた産物のような雰囲気がただようが、そのためにKAマウントとは異なりレンズROM情報参照用接点があるため、Fレンズ以降は各レンズごとにROM情報を参照したプログラム撮影をすることが可能となっている。KAマウントと比較しての主な実質的な恩恵は、レンズROM情報によるファインダー内表示情報の精度向上と、測光精度の向上が挙げられる。
- KAf3マウント - KAf2マウントからオートフォーカス駆動軸を除き、オートフォーカス駆動をレンズ側に搭載したモーター専用にしたマウントである。KAf3マウントを採用しているボディは未だ存在せず、SMCペンタックスDA17-70mmF4AL[IF]SDMのレンズマウントに採用されている。KAf3マウントのレンズは、KAf2マウントボディの内、レンズ内モーターのオートフォーカスに対応した機種においてのみオートフォーカスが作動し、KAfマウントのボディにおいては、レンズ内モーターに電源を供給する接点を持たないため、オートフォーカスは作動しない。
- RKマウント(※参考) - Kマウント参入メーカーの大手であるリコーがKマウントの向かって右下側に1個の電気接点を追加し、リコー独自にプログラムAEの機能を持たせたマウントである。プログラム連動機能についてはペンタックスKAマウントと互換性はないが、レンズメーカー製のレンズにはKAマウントとRKマウント両方の電気接点を設けて両対応にしているものがあった。なお、RKマウントの電気接点の配置はペンタックスKAfマウントのオートフォーカス駆動軸と近接しているため、RKマウントのレンズをKAfマウントに装着すると取り外せなくなる場合がある。
[編集] Kマウント機シリーズの系譜
マニュアルフォーカス機シリーズには、PSマウント機よりもワンランク上の高級機を目指した初代Kシリーズ、徹底した小型軽量化と操作の自動化を図ったMシリーズ(注1)、Mシリーズを継承しマルチモード化したAシリーズ、マルチプログラム機に進化したPシリーズと、プロ用途を意識し豊富なシステム環境を持つ真の高級機の『LX』が存在する。
詳細は「ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種)」を参照
一方、オートフォーカス機シリーズには、ミノルタ『α7000』に対抗して開発された世界初のTTLストロボを内蔵した初のオートフォーカスシステムのSFシリーズ、SFシリーズをより洗練させ即応の思想に基づいたシームレスな操作性を追求したZシリーズ、高度になりすぎた従来のオートフォーカス機を見て分かりやすい操作系に回帰させ小型軽量化を目指したMZシリーズ、更なる小型軽量化とデジタル一眼レフ機につながる数々の新機軸を取り込んだ『*ist』が存在する。
詳細は「ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントAF機種)」を参照
ここで、ペンタックスの銀塩Kマウント機シリーズはピリオドを打つこととなるが、新たに初のデジタル一眼レフシリーズとなった*istDシリーズがKAfマウント機として登場した。詳細はデジタルカメラの見出しを参照のこと。
[編集] 120・220フィルム用一眼レフカメラ
詳細は「ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:中判・110フィルム用」を参照
[編集] 110フィルム用一眼レフカメラ
詳細は「ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:中判・110フィルム用」を参照
[編集] コンパクト・APSカメラ
詳細は「ペンタックスの銀塩コンパクト・APSカメラ製品一覧」を参照
[編集] デジタルカメラ
詳細は「ペンタックスのデジタルカメラ製品一覧」を参照
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
- ペンタックス(旧・旭光学工業)
- ペンタックスの写真レンズ製品一覧
- ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種)
- ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントAF機種)
- ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (ねじ込み式マウント)
- ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:中判・110フィルム用
- ペンタックスの銀塩コンパクト・APSカメラ製品一覧
- 一眼レフカメラ
- 中判カメラ
- レンズマウント
- 写真レンズ
- 写真フィルム
- アドバンストフォトシステム
- デジタルカメラ
[編集] 参考図書
- 豊田堅二 『入門・金属カメラオールガイド』 カメラGET!-スーパームック第11巻、CAPA編集部、学習研究社、2003年7月20日、ISBN 4-05-603101-0
- 中村文夫 『使うペンタックス』 クラシックカメラ-MiniBook第10巻、高沢賢治・當麻妙(良心堂)編、双葉社、2001年5月1日、ISBN 4-575-29229-X
- 那和秀峻 『名機を訪ねて-戦後国産カメラ秘話』 日本カメラ社、2003年11月25日、ISBN 4-8179-0011-3
- 『アサヒカメラニューフェース診断室-ペンタックスの軌跡』 アサヒカメラ編集部、朝日新聞社、2000年12月1日、ISBN 4-02-272140-5
- 『往年のペンタックスカメラ図鑑』 マニュアルカメラ編集部、枻文庫、2004年2月20日、ISBN 4-7779-0019-3
- 『ペンタックスのすべて』 エイムック456-マニュアルカメラシリーズ10、枻出版社、2002年1月30日、ISBN 4-87099-580-8