フィアット・リトモ

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前期型 フロントビュー
前期型 リヤビュー

リトモRitmo )は、1978年から1988年にかけて、イタリアの自動車会社フィアットが製造したハッチバック型の乗用車のことである。

概要[編集]

1978年128の後継として発表された。ドイツのフォルクスワーゲン・ゴルフをライバルと目して、1988年まで製造・販売された。ボディタイプには3ドアと5ドアがある。

ボディサイズは全長3,940×全幅1,650×全高1,400mm、ホイールベースが2,450mm。日本の5ナンバーサイズである。エンジンは1,000cc、1,300cc、1,500cc、1,600cc、2,000ccのガソリンエンジンと1,700ccのディーゼルエンジンが搭載された。ボディデザインは、イタリアのデザイン・自動車製造会社ベルトーネが担当。デビュー当時はグリルレスのフロントマスクが特徴だった。

リトモ」とはイタリア語で「リズム」の意味。それまでフィアットでは車種に数字名を使用していたが、この車両以降はペットネームを用いるようになった。

なお英国仕様は「ストラーダ」と名乗る。

マイナーチェンジにより後期型に移行。独特のグリルのないフロントマスクがライバルのゴルフにも似たグリル付きのものに変更されている。

後継車種は、1988年発表のティーポである。

フィアット・リトモ・アバルトシリーズの存在[編集]

前期型 リトモ・アバルト 125TC
1987年 リトモ・アバルト 130TC

リトモ発売当時、フィアットのチューニング部門であったアバルトの手によって、フィアット131などに利用されていたDOHCエンジン(通称:ランプレディユニット)にチューニングが施された2,000ccエンジンが搭載されたモデルが存在した。 「リトモ105TC」をベースに、パワーアップ版の「リトモ・アバルト125TC」がラインナップに加わり、その後のモデルチェンジで後期型になったのに合わせて、ウェーバーまたはソレックスデロルトのφ40キャブレターを2基搭載した最強バージョン、「リトモ・アバルト130TC」が登場した。

TC」は、それまでのシングルカム(SOHC)エンジンからツインカム(DOHC)エンジンとなったため、ツインカムの略称との説があるが、正式には「ツーリング・コンペティション」の略である。なお、数字は搭載エンジンの出力を表している。

リトモ・アバルト130TC」は、当時としては凶暴なまでの出力特性と軽快なフットワークを持ち、輸入車としては比較的手頃な価格だったことから日本でも人気を博し、アウトビアンキ・A112フィアット・パンダとともに、日本でのフィアット車の販売増に大きく貢献した。

ベルトーネ・リトモカブリオ[編集]

リトモ自体もベルトーネのデザインであるが、カブリオレタイプが1981年9月からベルトーネのブランドで販売された。

ラリー、レース競技[編集]

WRCではGr.4でのX1/9(128アバルトスパイダー)、Gr.1、2でのアウトビアンキ・A112アバルトの後継としてグループ2で1979年から131のサポートとして走らせ、翌1980年モンテカルロ・ラリーにおいてアリッティオ・ベッテガが6位に入賞。その他フィアット・グループとしてランチア・037ラリーを投入するまではERC・IRCなどでプライベーターの手により幅広く活躍した。その発展系、130TCは1984年辺りからグループAないしグループNに投入されると1986年、ジョリークラブのウーノターボによってフィアットワークスとしてのラリー活動を縮小していく。また、1979年にアリタリアカラーで「リトモ 2000 アバルト」としてジロ・デ・イタリアに出場。2位という成績を収めている。

関連項目[編集]

脚注[編集]


参考文献[編集]

  • 日刊自動車新聞社『外国車ガイドブック1987』