ヒメウタムシクイ

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ヒメウタムシクイ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Passeri
小目 : スズメ小目 Passerida
上科 : ウグイス上科 Sylvioidea
: ヨシキリ科 Acrocephalidae
: キイロムシクイ属 Iduna
: ヒメウタムシクイI. caligata
学名
Iduna caligata
(Lichtenstein 1823)
シノニム

Hippolais caligata

和名
ヒメウタイムシクイ、ヒメウタムシクイ
英名
Booted warbler
分布域
インドのタミル・ナードゥ州Udumalaipettaiで見られた個体
トゥールーズ博物館所蔵の卵
インドのケーララ州パルガートで見られた個体

ヒメウタムシクイIduna caligata)は、ムシクイ類の1種である。ヒメウタイムシクイとも[1]。以前はアラビアウタイムシクイ英語版と同一種であると考えられていたが、現在は別種とされている[2]ロシア中央部から中華人民共和国西部にかけて繁殖し、冬季にはインド亜大陸から南はスリランカまで渡りを行う。ここ数十年で西方に繁殖域を広げ、現在の西限、北限はフィンランドにまで至っている。藪の中の巣には3個から4個の卵を産む。他の多くのムシクイと同様に、主に昆虫を食べる。

同じ属の別の種と比べても小型である。上半身は淡い茶色で、下半身は側面が淡黄色でその他は白色である。尾の外縁は、色が薄い。また眉斑の色は薄く、嘴は尖っている。Sykes's warblerは、本種と比べてより大型で、灰色が強い。

属名Idunaを名付けたアレクサンダー・フォン・カイザーリングヨハン・ハインリヒ・ブラジウスは、命名について何の説明も残さなかった。種小名のcaligataは、ラテン語で「ブーツ」を意味するcaligaに由来する[3]

出典[編集]

  1. ^ 高木慎介 (2011). “鹿児島県トカラ列島平島におけるヒメウタイムシクイ Hippolais caligata の観察記録”. 日本鳥学会誌 60 (1): 114–117. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjo/60/1/60_1_114/_pdf/-char/ja. 
  2. ^ Silke Fregin; Martin Haase; Urban Olsson; Per Alström (2009). “Multi-locus phylogeny of the family Acrocephalidae (Aves: Passeriformes) – The traditional taxonomy overthrown”. Molecular Phylogenetics and Evolution 52 (3): 866–878. doi:10.1016/j.ympev.2009.04.006. PMID 19393746. 
  3. ^ Jobling, James A (2010). The Helm Dictionary of Scientific Bird Names. London: Christopher Helm. pp. 84, 202. ISBN 978-1-4081-2501-4. https://archive.org/details/Helm_Dictionary_of_Scientific_Bird_Names_by_James_A._Jobling